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キコキコ、と
鳴る音で目が覚めた
薄目を開けて見ると
夫が一生懸命に
わたしのねじを巻き戻している

なにをしているの? 、と
聞くと
どき、とした顔で
こちらを見る

大丈 ....
私の本名には樹木の樹という字が入っている
私の父は長く長く生きてほしいという願いを込めて
私の名前に一本の樹を植えたのである
いや本当のところ詳しい理由を訊いたことはないが、たぶんそうだと思う
 ....
池にほうりこんだ鏡みたいにキラキラ
お昼休みの太陽
君の髪もキラキラ

手前からとればいいのに
わざと後列から取るパンには
迷う手が示すように少しの罪悪感が見えるね

缶コーヒーのプル ....
五十歳で転職した新人さんが 
仕事の後に、眉を八の字にして 
僕のところにやって来て 
日々の不安を、打ち明けた。 

物書き志望でベテラン介護士の僕と 
人生をやり直そうとしている彼が  ....
 
 
いつからか
りょうしんのせなかに
はねがはえている
まだそらをとべるほどではないから
あんしんしてるけれど
それはすこしずつ
おおきくそだっていることが
あうたびにみてわかる ....
頭の薄くなった友人が
車の後部座席に老いた母親を乗せて
交差点を右折していった
すれ違う僕の車に気づかずに
ひさしぶりの幸せな笑みを口元に浮かべて
わからないことを後ろの席に語りかけて
そ ....
生まれ育った
広い平野と
中部を仕切る
大きな 雪をかぶった山脈

初めてその山脈を目にしたとき
なんて 綺麗なのかと思った

だが
次第にその山脈は
あたしのココロに迫り
のし ....
春に迷い込んだ赤とんぼが
ゼンマイをキリキリとうたわせた
ブリキのおもちゃのその中の
ブリキでできた心臓の

あんまりとんぼが赤かったから
ブリキはとんぼに恋をした
おもちゃであ ....
僕は自転車
銀色の自転車
まっさらなときはあれほど
毎日走ってたのに
今では隅っこでさび付いている
埃をかぶった自転車

雨って冷たい水だけど
キラキラしてきれいだったな
ここからは ....
ただ
きみの
ひるがえる肩が
遠い国の祭りのようだった
ただ
きみの
あげる声が
ひばりのはばたきのようだった

きみに
伝えたかった
だけ
なのだと
新宿駅構 ....
 
 
こどくであることが
きんじられているのだから
むれている

たけばやしで
たけはかぜにゆれている
みずからのかっとうに
かぜはとてもよくにている

あるばん
たけばやし ....
 
 
懐かしくて
よい匂いがしてきます
家の匂いによく似ています
目を瞑ると
窓から光がこぼれます
もういない人の
声もよく聞こえます
 
 
なにかを かきたい

ひとびとが あっとおどろくようなものを

とにかく このあふれてとまらないなにかを

かかなきゃ きがすまないのだけれど

そのあふれるなにかを ひょうげんするの ....
                  100423



あまくだりの
やくいんの
ほうしゅうが
たかすぎる
洗い流せ
背中の

小舟の中に堆積する悪習

さおを差すタイミン ....
薄暗い放課後の理科実験室で
やさしさの裏側を顕微鏡で覗いている
数名の男子が抱く女子への幻想があるかもしれなくて
もしくはどこか悲観的に
いくばくもない生命のおわりが映るような気もして
 ....
静かに蒸発するためには
まず、皮膚を脱ぐことが必要らしい
触れることが楽しいのは
まだ溶け込むことを知らないから
お互いの、もっと内側に近いところで
それでもふれあっているだけの

傍に ....
{引用=
優しく笑って
優しく微笑んで
優しく黒ずんで
まるでレーズンバターみたいに



詩を口にすると
表面がはがれていく



薄いコーティングを
誰のためにした ....
あなたが女性でも 男性でもいい

イヌでもネコでもいい

大人でも子どもでもいい

サカナでもトリでもいい

愛でも 情でも いい

念でも 憎でもいい





 ....
あなたは拾う。石を。躓いて、はじめて出血した記念に。いつか青い星の降る夜。額にのせて眠ると、夢のなかで恋が成就する。



空が割れて、水が落ちてくる。あなたはいつも、とつぜん訪れる。ウィザ ....
{引用=ふらっと車に乗って家を出たら
振り返ることを忘れてしまった

何処に向かうでもなく走って
走って走って走っていた
気の向くままに曲がったりして
まるで人生みたいだと思った

い ....
「未明」に、誰もいない路上で、まだ雪にな
ることのない冷たい雨を浴びて、不十分な「
存在感」を薄く薄く展ばし、かつ儚いその「
光」を凪いだ海面のように留めながら、生き
死になどついぞ関係な ....
背中に羽がついていますよ

あなた見えないのですね

忙しすぎて 首が回らないみたい


熱心に遠眼鏡を 見てらっしゃるのね

天使が見える?

それは地球を一周して あなた自身 ....
               100419




本土の春が期待される

期待される本土
期待される本土
期待されるのは
本土
ほんど

ほんどほんどと
唱えるのではなく ....
睡眠薬が処方されて 5年
やっと手に入れた
ゆったりとした睡眠が

また元の覚醒睡眠に戻った

ストレスのせいか?
薬に慣れてしまった身体のせいか?

理由はわからないが
夜中の2 ....
春の空に近付けたことで

もういいやと思っても
いつだって、いろいろ言われたりして 心が折れる。
気持ちが弱くなる。
心の中で考えれば考えるほど 辛くなる。涙が出てくる
誰も知らない辛さ  ....
 
 
しあわせな
人が書く詩は
どことなくわかる

役に立たないことを
知ってるから

しあわせな
人が書く詩は
少しだけせつない
たりないものが
少しだけ
残ってしまう ....
東京、新宿、夜を行く
明るいパネルに挟まれた
道路はあらゆるシルエットたちを
幾何学的にまき散らす

豆電球のフィラメントを
アリの足とするなら
この街の電光源は
一体、何に例えら ....
瀬戸内の海辺からは
ぼんやりと霞んで
青い島々が見える
潮が満ちてくる頃には
波に防波堤が
飲まれそうになることもあるが
それでも
外海や日本海の波に比べたら
穏やかなもので
停泊す ....
{引用=雨の日、その一日が悲しいのは気のせい

誰かが言っていました
「雨は世界の涙です」
それは違うと思います

僕には僕の世界があって
本当に世界と言ったら
それは途方 ....
土塊(つちくれ)から縄文人は捻り(ひねり)出す
土器という名の地球の欠片(かけら)
それを手に取る我々には
単なる食器か容れ物か

想像できるは手の感触
己れが理解の範疇で勘違い
無 ....
kauzakさんの自由詩おすすめリスト(3315)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生きて、死にいくものたち- 小原あき自由詩3*10-4-28
樹を植えた男- 新守山ダ ...自由詩310-4-28
重ならない午後- 朧月自由詩610-4-28
珈琲たいむ_- 服部 剛自由詩7*10-4-27
とり- 小川 葉自由詩810-4-27
春の- オイタル自由詩7*10-4-26
山脈- 森の猫自由詩5*10-4-26
ブリキと赤とんぼ- しろう自由詩11+*10-4-25
僕は自転車- 朧月自由詩410-4-24
- イシダユ ...自由詩810-4-24
竹のはな- 小川 葉自由詩710-4-24
音楽- 小川 葉自由詩410-4-24
なにかを- くろきた自由詩410-4-23
竹のはな- あおば自由詩3*10-4-23
やさしさの裏側- かんな自由詩21*10-4-23
モホロビチッチ・シンドローム- たりぽん ...自由詩11*10-4-23
まるでレーズンバターみたいに- 真島正人自由詩6*10-4-22
求めない- しだ   ...自由詩110-4-21
poetarot(愚者のカード)保存版- みつべえ自由詩910-4-20
「帰る場所を知らない」- ベンジャ ...自由詩6*10-4-20
「未明」に- tomoaki.t自由詩4*10-4-20
shall_have_wings.- 瑠王自由詩6*10-4-20
ラ・カンパネッラ- あおば自由詩2*10-4-19
覚醒睡眠- 森の猫自由詩5*10-4-19
空に近づけたことで少しは救われることもあるだろうか−道3−- ……とあ ...自由詩16*10-4-17
忘却- 小川 葉自由詩810-4-17
新宿- ゆうか自由詩610-4-16
内海の道- within自由詩15*10-4-16
「雨の日、その一日が悲しいのは気のせい」- ベンジャ ...自由詩6*10-4-16
縄文2- ……とあ ...自由詩5*10-4-16

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