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{引用=
 靴の、物語り

【 冬の靴の同意語が、なんだって?
  仲間はいるのかって? 】
― 冬の寒さを、雨のぬかるみをさえぎる
  保護してくれるものをさがすの、
  心をかざった ....
玄関の戸がふうっと開いて
そのままなので
誰かが閉めに行く

みんな たくさん泣いたけれど
泣き足りないと思って

二階の
薄い空箱の
暗がりから
なんとなく降りてきてしまう
妙 ....
どこかで計算されているのか

寄る辺ない営みだけが確かです

人生の遥か範囲で

運命や宿命が

遠い燎原のようだ

太陽系第三惑星に届いた星は

勝手に名前をつけられている
 ....
信号待ち
目の前で
ビルが壊されていく
ここは日本だから
ゆっくり
ゆっくり
壊されていく

こんなこと
とっくにわかってた
このビルが建った頃から

滅びていくのを
待って ....
人はデジタルなものに支配されているのか

人はアナログなものに支配されているのか

そのどちらもなのか

どちらでもないのか


人には依りどころが必要なようだ

思想や情動の成 ....
 
高校を卒業して
家を飛び出してから
二十年になる

お盆と正月などには
申しわけなさそうに帰省してきたけれど
それぞれ五日ずつ滞在したとして
二十年かけても
わずか一年にさえ満た ....
きれいごと言うな
なんて言うな
こんなにきれいごと言わなきゃいけねえ時代はねえぞ
俺にこんなこと言わせるな
俺がこんなこと言うのは
どう考えても似合わねえと思うぞ
でも俺にはどうしても大事 ....
いつもより遠出した散歩の途中
気がつくと僕は
古墳の前にいた
その古墳のことを
僕はそれまでただの自然の丘だと思っていた

『県指定史跡』と書かれた案内板に
黒い鳥が一匹だけ止まっている ....
{引用=
白く、鉄塔が、明け方の空に溶けこむ。昨日からの読みかけのページをめくるように、朝は、なめらかにわたしに降る。ここから失われたものなど、ひとつもないかのように、無音のまま、満ちていく。水を ....
             091210



九官鳥を捕まえた
明日からは
代弁してくれるので
雄弁家の顔を作る
泥粘土をこねて
顔に塗る
生乾きの間に
次の顔を考える
次の顔 ....
隠れキャラは見付かるまでずっと隠れていた

錆び付いた針金で檻をつくったよ

けれど錆びていたからすぐに壊れてしまって

それは檻と呼ぶには理解出来ないものになっていた

鋼のハートを ....
なにも見えなかった時を経て
今は少し見えるようになったのかな
あけたドアから入った空気は
痛いぐらいに透き通っていた

なりたかったものになれなくなって
できなかったことができるようになっ ....
神戸での会合を終えて
新幹線に乗り込んだわたしに世界は
スピードと夜を与えていた


岡山までの短い時間だけれど
南方の従軍基地にむかう兵隊さんの
わたしはひとつのたとえ話だ
船底にち ....
 例えば地に足が着地したとして
 曇り空と背の高い建物の間に
 そっと手を差し入れることもできるし
 湿っぽいから霧を出してもいいし
 花のように丸くなることもできる
 後悔はな ....
駄菓子屋の側に置かれた自動販売機は
存在を知ったときからもうおんぼろで
お金を入れてボタンを押しても
蹴っても叩いても何も出てこなかった


お店を切り盛りしていた女主人は
存在を知った ....
センセイも昔はガクセイだったから
センセイのセンセイがいる

センセイは今もガクセイだから
センセイのセンセイがいる

センセイは他のセンセイに
アドバイスをもらったりするので
センセ ....
それはおおきなかわよりも
ながくながれていたとおもう

わたしはかってなおもいこみで
そのひとをなぐさめようとしてしまった

それが やさしさ の ぎしきみたいで
わたしは やさしさ を ....
足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
杉の梢のうえに
あなたの声を聞いた気がしたのです
…枝の間に、冬の鳥のさえずりの中に、
 ひとつ、ふたつ…
タンポポの綿毛になって
飛んで行くのですね、

とめたって
きっともう  ....
ぬめぬめとした
自分を抱き締めた。
皮膚呼吸をしているはずなのだが、
何かを塗りたくてたまらない。

空には暗いグラデエーションの夕暮れ
丘に登って見上げている僕は
ぬめぬめとした
 ....
{引用=

赤錆びた鉄くずに
音ばかりがしてきそうで、
枝の間にのぞく空の端に
来るはずもない
飛行機をみていた
確かにここでは、ディーゼルの音が
あんなにも していたのに
St.C ....
空白の職歴欄
病気以外のいいわけを考えているうちに
頭の芯がじわんと痺れてきた

今のわたしに
「じこせきにん」という響きは
つらすぎて


空を見ようと外に出た

冬のお陽さま ....
私は私にあって
昨日と変わらない私に出会い
いくつもに分れそして融合する
認めない私もよい私も
私に溶け合って全てを赦し
私というひとつの一人になる

私の窓に
新しい言葉 新しい命
 ....
その昔、無数の電車が地面の下に潜る前・・・ 
東京都内の全域に、のろりと 
路面電車が走っていたそうな 

  かんか〜ん 

発車ベルの音がして 
気づけば目の前に立っていた 
小ち ....
 何でもかんでも
 捨てられないのは悪い癖

 あのときの手紙まで

 いまさら、出てくる 引き出しの奥から

   すがりつく、わたし
   逃げ腰な、あなた

 ずるさが 今な ....
カラスが夕日を出入している

オレは寂しさを捜したりしている

暗冥をやぶる焚火のような快楽

山を越えて市街地を見晴らしながら

ゴルフ場からの家路を辿っている


学生の女の ....
恋人はまぶしい午後の光に
パウダースノーとなって朽ちた
彼女を運んで行った同じ風が
僕の窓際にサルビアの香りを連れてきた

季節がめぐって僕は知らない場所に行き着いて
生活はいつの間にか地 ....
国語の時間にはきれいな言葉を集めていた。
先の先のページまで読んでノートにたくさん、たくさん書いた。
すると後ろの女の子たちが、
「ねぇ、ねぇ、何書いてるの」って、おさげを引っ張って笑うか ....
頭のネジ一本

理想や空想にたよりっきりで

何も行動を起こすことはない

体が重く元気がないのは

もともとこんな感じだったから

耳鳴りがいつもして体は雨で濡れたように重い
 ....
くるっても
いいのだろうか
という言葉をおしころして
公園へむかう

身ぐるみはがれる
とはこんな気分だろうか
この身をくるんでいた
ものたちはどこにいるのか
いまも元気で
やって ....
kauzakさんの自由詩おすすめリスト(3315)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Toe_shoes- 月乃助自由詩8*09-12-12
閉めに行く- オイタル自由詩2*09-12-12
遠い燎原- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-11
崩壊- チアーヌ自由詩209-12-11
テロは思想か情動か- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-11
彼方へ- 小川 葉自由詩309-12-11
きれいごと- 新守山ダ ...自由詩209-12-11
古墳公園を歩く- 楽恵自由詩9*09-12-11
「詠唱」- 望月 ゆ ...自由詩13*09-12-10
途方へ- あおば自由詩3*09-12-10
スポットライト- こめ自由詩1109-12-10
歩いていこう- 朧月自由詩309-12-9
世界はわたしに- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-9
たおやか着地- 嘉村奈緒自由詩15*09-12-9
駄菓子屋のソネット- あ。自由詩14*09-12-8
センセイのセンセイ- 瀬崎 虎 ...自由詩8*09-12-8
わたしのそばで泣いてくれる人- タマムシ自由詩4*09-12-8
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
「綿毛」- 月乃助自由詩6*09-12-7
蛙の黄昏- ……とあ ...自由詩11*09-12-7
Bus_stop/パール・ハーバー- 月乃助自由詩9*09-12-7
- 池中茉莉 ...自由詩309-12-6
私は私にかえる- 朧月自由詩609-12-6
都電荒川線- 服部 剛自由詩509-12-6
レンズ- 伊那 果自由詩309-12-5
夕日のカラス- 吉岡ペペ ...自由詩609-12-5
教室に向かって歩いていく- 瀬崎 虎 ...自由詩409-12-5
『かえるのこ』- 東雲 李 ...自由詩3*09-12-5
頭のネジ一本- こめ自由詩1109-12-5
樹木- 岡部淳太 ...自由詩509-12-4

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