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君を空に重ねて見たら
本当に君の顔が出てきてさ
驚いてる僕の横で君は笑ってた
君と空は似ているね
なんて言ったらさ
嬉しそうに笑ってた
目を濡らして笑ってた
君は空
君は空
....
寒い冬晴れの朝
家の窓の外には家の影
日陰の中の霜柱
きらきらとした眩い光
日陰が明るくなっている
日なたよりも美しく
光が咲いている
儚い日陰の花
冬の一時にしか咲かない
光と光が ....
青い空がそこにあったので
とりあえず君のことを尋ねてみました
答えはわかっているから
聞かないね
いつから
そうすることがクセになったかな
あたしは左にひとつにまとめた髪をくる ....
寒かった
死ぬかと思った
うそ
起きたら朝日が眩しくて
生きているのだと
確信した
暢気な父さん
腹を抱えて笑ってる
一夜限りの戯れでも
君の手が{ルビ私=わたくし}の乳房に触れた時
蜻蛉、来たりて
今、この恋は{ルビ私=わたくし}の精神から羽ばたいて
現実のものとなりませう
くれないの紅を塗り終えて
....
「何を見てる?」
答えを期待して してないふり
「おまえを見てる。」
その言葉で 一瞬にして氷が解ける
そんな感じでゆるむ私の顔
単純だなぁ 私。。。
でも
....
胎動している不在の影が
失われた地平線となって
私を回帰線で立ち尽くしている)
影がずれて
光が砕けて群生していた
三十七度強の熱帯の白日夢で
黒いドレスの少女が祈っている
その瞳は ....
かわいいいあの子は
雨の下
少しあせてる水玉の
傘で雨などなんのその
かわいいあの子は
雨の後
東で澱んだねずみ色
気にせずてくてく歩いてた
かわいいあの子は
霧の中
遠く ....
知らない音がとびらをたたく
ベッドで薄目をあけたわたしは
なにも聞こえないふりをする
知らないひかりが窓からのぞく
つくえでまつげを伏せたわたしは
全部知ってるふりをする
夏と冬が ....
ああ
また
自分の吐いた
言の葉が
イビツなかたちで
とんでいった
やっぱり
そうだ
着地点をまちがえて
グシャッとつぶれ
ピシャッとわたしにはねかえる
てんてんと
ま ....
昨日まで
が
{ルビ花氷=はなごおり}のように
硬く
わだかまった
かのように
感じても
やわらかく
まるく
溶けていくから
温かく ....
白雪が溶け 雫となり 川に流れ 岩岩を削り 石を流し 魚に 苦難を与え 最後には 大河の一 ....
誰が教えたわけでもなく
指で三つ、をつくる
しいちゃんは
たくさんを
それはささやかなたくさんを
欲しがろうとする
絵本読んで、と
わたしの膝上に乗っかって
ほお擦りするように ....
慣れる怖さをしっているから
少しの合間
地上に顔を出し
儚く地面に散ってゆくのか
あと3歩だけ
歩いてみないかい?
きっと何か変わるよ
1歩
学校のこと思い出す
楽しくて
楽しくて
かけがえのないもの
2歩
親のこと思い出す
何度も怒られたけど
生 ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった
雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
「おかえりなさい」
胸をしめつける
この言葉
「ただいま」
と言えるしあわせ
「冬から春へと変わっていくだろう?陽射しとか」
わたしはうなずいて、コーヒーをひとくち飲む。
「ふと思い出すんだ」
またしても、わたしはうなずく。
夫はまだ、コーヒーを飲ん ....
新しい一日が始まる 変わらぬ毎日が流れる
どこで区切って 何で笑って 生きているんだろう
夢から覚める前に 現実に冷めてしまった
先の見えない時間を 一人で背負いすぎて
振り払えない不安を ....
ねぇ、アルビノ覚えてる?
2人が出会った冬の朝の事
緑の公園も赤いベンチも
思い出の中で色褪せてしまったよ
ねぇ、アルビノ
札幌の空はどんな様子?
前橋は今年雪は降らなかっ ....
ガラクタ
ずっと抱えてた
重みで腕が青くなっても
壊れた破片が肌に刺さって紅くなっても
ぎゅっと抱えて放さなかった
他のだれがそれを
"ただのガラクタ ....
おいでよ
部屋 好きに使ってくれていいから
いつ帰れるか 解らないけど
行きたいなんて 言ってないのに
着信履歴に 痕を残してしまったばかりに
あるがままに書こう
悲しい曲を欲しがる
センタリズムになりたいんだ
僕はマゾだ
泣きたい
涙を流したい
今まで溜まっていた分全部
地面に涙の波紋が広がる
君は聞こ ....
朔
暗い闇夜に 星は降り
褪めた吐息を ひと抱え
{ルビ虚舟=うつおぶね}に 腰掛けて
平らな川面を 往来せん
二日月
茜の空に 銀の糸
透ける光が 胸を射し
{ ....
無明の闇から こちらを見つめ
綺麗な月は嗤うのです
虚空に伸べた 手の平に
冷たい銀の棘を刺し
{ルビ水面=みのも}を{ルビ掬=きく}す 白い手に
波紋に千切れた ....
いい天気だからというわけでもなく
財布も携帯電話を持たずに
外に出てしまった
どこか冒険だ
いろいろな店の中に入る
ドアーが開く度に
店員が自分に気がつく度に
ていねいな挨拶をしてくる
....
疲れた人よ
今は静かに窓辺の椅子にもたれ
瞼を閉じて
雪の花片が奏でる歌を
聴きたまえ
懸命に生きて
なお悔いと苛立ちに
さいなまれる人よ
この星の底まで降りて
....
それは、冬の公園で
午後の風はきみのもの
ちぎれてひとつ、またひとつ
木々を背にしたベンチから
息を吹きかける
胸がふくらみはじめた
一輪車で少女がすぎる
空をうつした水たまり
....
噛んだ乳房の
そのむこうにあったのは
金色の花でありました
時も音もない闇を愛して
腸を潰す手は僕のもの
そこに見えた
金色の花でありました
瞼を開こうと閉じようと
僕 ....
すべてが無に帰ろうと一方通行している
俺は震えて世界の端にぶら下がっている
いつか見た
そして凍えた思い出は
風に乗って北から流れてくる
自分であり続けることの難しさを
....
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