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{ルビ円=まる}く
操作場に日が満ちて
白く
陰影を見開きに
分けないので
水が貯まっていくように
温度は上がっていく
畳のめが潤みはじめ
いま
から
あのとき ....
西の国の王様は嘆いた。
彼の一番に大切にしていた海より青く世界一珍しい、
自慢の鸚鵡が逃げ出したのである。
王様は独身だった。彼は早くに両親を亡くした。
彼は悲しさをわかりたくないと、その鸚 ....
「悲しい」と女が言うので
僕が代わりにに泣いてやった
「故郷へ帰りたい」と女が言うので
僕が一人で女の実家を訪ねてやった
「子供を産みたい」と女が言うので
僕が代わりに産んでやった
....
さくらんぼ
さくらんぼ
いつ実る
さくらんぼ
さくらんぼ
はらはら花びら風となる
さくらんぼ
さくらんぼ
そろそろ涙も河となる
さくらんぼ
さくらんぼ
....
ふれたいの
手も髪も、声も視線も
くちびるも、指も肩も
全部、
ホントはね、
ふれたいの
なれてないから、
....
ぼくの作り話
きみは泣きながら
うん、うん、って頷くから
なんだか可愛くて
宝物のオルゴールをあげた
十年前に流行った
あの名曲が
今を迷いながら流れているのを
ぼくら ふたり
....
プラットフォームのうえで
学生が夕焼けにさよならしてる
桜色の空の真ん中では
ぐるぐるトンビが廻ってる
ぼくは君がくれた
読みかけの詩集を閉じて
琵琶湖と比 ....
カラスは春の雨に打たれて
やがて自分に襲いかかる
恐怖を感じとったのだろうか
カラスの体は白くなっていった
ずっと遠い空を見つめたまま
ほとんど動かない
自分の体の色が変わっていくのを
....
いろんなモノ
たくさん
みつけて
きたけれど
ほんのちょっとの
ホントだけ
見つけられたら
それだけで
いいよね
夜空に見える、という
星座ってやつが
点在する星をつないで
こころでみる絵画だった
とは、しらなかったころ
僕は君の名前を
まだしらなかった
君の名前を
まだしらなかったころ 僕は ....
メガネをはずした
わたしの素顔
おとこのひとにはじめて見せた
胸ボタンの間にネクタイを押し込め
腕まくりした。あなたは
同僚を叱咤激励して
そんな。あなたに恋焦がれていた
それで ....
その鳥はとても小さく弱かった
食べ物を見つけても
すぐに他の動物に横取りされたり
時にはその鳥自身が食べられてしまったり
することもあった
その鳥にとってこの世界のどこかを
支配するどころ ....
蝿が鼓膜に飛び込んできた
耐え切れず馬を送り込んだ
喧嘩はいつしか粗探しに変わり
言葉の刺は鋭さを増してゆく
ていうかその台詞何百回目?
耳たぶに蛸が噛み付いてきた
千切ら ....
あいつとの想い出を すべて塗り潰したい
記憶の改竄を 密やかに行いたい
本当の終幕を 君の手で引いて
あいつと行ったケーキ屋に突入
苺タルトを美味しく食べて
君の楽しい話に ....
今の自分にできることは
何もないのかもしれない
あったとしても
今までの自分ができたことよりも
ずっと少なく
今のみんなができることよりも
ずっとずっと少ない
だからといって他人を恨むこ ....
薄情なのは
どうやら僕も君も彼も彼女も
みんなそうなんでしょう。
無礼なのは
どうやら僕も君も彼も彼女も
みんなそうなんでしょう。
きっとみんなわかっちゃいないんです。
愛や ....
夏の歌を口ずさむには
まだ早すぎるでしょうか
あなたと付き合いはじめてから
あっというまに三ヶ月が過ぎて
春が来て
あなたと二人で見る桜は新鮮
なのに
もう散りはじめている
だ ....
ジョイはちょっぴりおませで すこ〜し我儘な子猫ちゃん
大好きな小太郎さんに抱き上げられ
優しく全身を撫ぜてもらうのが日課です
ある朝いつものように抱っこしてもらえると思っていたのに
小 ....
春の夜の公園は寒かった
暖かい陽射しに守られていた時は
ベンチに老人が座り
子どもたちが走り回って
木々も上へ上へと伸びていた
そこには春の温もりが広がっていた
日が暮れるとともに
公園 ....
悠々と二羽の鳥が、碧い空を裂いてゆく、
鮮やかな傷口を、
銃弾のような眼差しで、わたしは、追想する。
その切立つ空を、あなたの白い胸に、捧げたい。
・・・・ ....
いくぜー!
ウォー!
頭振り振り
守ってやる
悪魔と手を繋ぎ
快感を求める
良い子振るのは
疲れる!
スギャヲー!
サンダーストーム
楽しければイイ!
人なんてどうなって ....
西日が射している
ヒバリが飛んでいる
あ、誰か来た
青い屋根と黄色い屋根の上に
星が落ちました
僕の家の屋根は白いです
腕時計を買ってもらった
子供がはしゃいで
腕をぶんぶ ....
愛を一滴馴染ませて
晴れ桜 袂に滲む掬い人
花屑浮かび詠み返す歌
流れゆく詩達 恋の行方の様に
“さよなら”を知らない
湖に沈む月に咲く子供達
綺麗な形を愛と呼ぶ
水底に流るる ....
{引用=サクラ
サクラ
サクラ}
包んでくの
私達の希望
いつか報われると
手探りで歩き回る
まるでママとはぐれた
小さな子供 ....
おまえの与えてくれる苦痛は
いつも、生ぬるい
絶望なんていう造形は
そんな光景じゃ、描写しきれやしないんだ
愛したことの罪と罰だなんて思考は
夜の帰り道じゃ、ちっぽけだ
....
タイムカードを押したらすぐに
携帯で夜の待ち合わせをする
白いワンピース着こなす君は
笑顔で僕の心を埋め尽くす
You are my Angel.
僕を天国に導いてくれよ
....
都会で生き抜く鳩たちは
巣をつくるための枯れ枝を失い
マンションに住むようになった
冷暖房完備でオートロック
防音設備までも充実している
食料は近くのコンビニで二十四時間
夜目が利かなくて ....
カーテンはオレンジ 空はコバルト 嘘はムラサキ
愛は何色? 恋は何色? 君は何色?
木漏れ日の中を 電車が走っていく
季節のトンネルを抜けて 現実が覚めていく
脳裏 ....
キラビヤかな クラブ
真っ赤なルージュ
艶やかな唇
カランコロンとグラスを揺らし
ウイスキーを飲みほす
ミラーボールに光る
夜のグラスな媚薬
甘い香りが
媚薬な夜をさそう
おどりが好きで夜を ....
彼の乗った船が エーゲ海で消えた
滅多にあることでも ない
彼の乗った船が エーゲ海で消えた
遠州浜の海岸線は 遠い砂浜
波に運ばれる 白い砂と 生き物 ....
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