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吊革に捕まろうと
子供が両手を精一杯伸ばしても
ぎりぎりで届かない
近くて遠い
輪っかを見つめている

その子は多分何年後かには
何も考えずにそこへ辿り着く

何年待っても、何年願っ ....
羊の顔をした王様が
宝の山に
背を向けて
ばたりと
雪崩れ込む。


なんでこんな顔になったんだっけかなぁ


背中にエメラルドが、金塊が
ちくちくと主張する

壁画にはこの ....
朝から引っ越しの作業をしている
なんて 要らないものだらけなんだ
少しずつ 気付かない内に
蓄えていったんだろうか

過ぎた時を察するのは
いつも状況が似ている

光のように 矢の ....
だめだ
それは
もう
わたしというそんざいの
しょうめいを
しょうめいを
テトロドキシンの
そんざいを
そんざいを
にげたらこういうの
さようなら
さようなら
いらだちをかくせ ....
時計台の裏側から
針が回るのを見てみれば
この世界の裏側から
時が過ぎるのを見るようで

次元が違うところにいるような
不思議な感覚に陥る

思えばこの世界は
時が過ぎるのを
 ....
「ヒーローあらわる!」と書かれた
スポーツ紙 一面を見ながら
コーヒーをすすり パンを食む
昨日の疲れがまだ残ってる

洗濯機を回して ぐるぐる
なんだか本を読む気分でもないし
ソファー ....
ヒグラシの虫かごを片付けながら
また来ますよ と夏が言ったので
私は わかってますよ と返した

入道雲と夕立も出ていくみたい


いつも 夏は勝手にやってきて
小さい 秋を残して ....
一ヶ月と一週間が並べられていて
レジの横には揚げたての一昨日

握りしめた過去を払って
少しばかりの現在を手に入れた

耳から聞こえる一寸を繰り返して
片手じゃ足りない隙間を集めて
 ....
隔離棟の冷たさと
大家族の真夜中と
テロリストの孤独と

若者の不満と
飛び立つ白鷺と
絵画の儚さと

西日の美しさと
私の影と
時計の針と

揺れる心と草舟とカーテン ....
ひまわりばたけをぬけたさきに

りんごのきがあって

きのまわりをさんかいまわると

みぎてにりんごがおちている


ひまわりというゆめ

ひだりにひまわり
みぎてにりんご ....
名前がない

出かけなくちゃならないのに
服装バッチリ決まった筈なのに

名前がない

急いで引きだし全部開けたのに
押し入れの布団まで出したのに

名前がない

ポケ ....
目を開く
はじめに見えた天井
目を開く
瞬きをしながら

手が動く
汚れた顔を洗って
手が動く
濡れた顔を拭いて

朝を作っていく


道を歩く
駅の階段を降りる
道 ....
なんにもわからない
でもわかったフリをする
そうやって 人は大人になる
大人になった フリをする

でも だれも わかっちゃいない

初めて大人のフリをして
大人のフリをした人に認 ....
ある日何かが落ちてきて、
頭に当たった
痛い、凄く痛い
地面に落ちた音がして
そこを見ても何もない
手を伸ばすと 感触だけで
これが何だかわからない
何が何だかわからない

不思 ....
プル式さんのSeiaさんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
吊革- Seia自由詩513-1-27
羊王- Seia自由詩312-11-3
明日私は- Seia自由詩112-3-29
15分間- Seia自由詩511-12-17
楽園- Seia自由詩6*11-11-29
洗濯機_チャンネル_ストロー- Seia自由詩5*11-9-27
夏のさりぎわ- Seia自由詩1311-9-26
光陰- Seia自由詩511-8-31
0から- Seia自由詩211-8-28
ひまわりというゆめ- Seia自由詩411-7-22
名前がない!- Seia自由詩211-7-17
一日の終わりに- Seia自由詩211-5-23
フリ- Seia自由詩211-5-21
空から降るもの- Seia自由詩211-4-17

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