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愛する事は容易いけれど
愛される事は難しい
肩触れ合うほど僕が君の傍にいても
うなじの後れ毛に見とれていても
僕の愛に君は気づかない


たとえばそれは硝子越しの口吸い
感じるはずの柔 ....
今日も遠い北のはずれでは
北風がつくられている


私は妹の手をとって歩きながら
「ごらん、あれが北風だよ」と
すり切れそうな雲の端を指さして言う

すると雲は
少しずつ形を変えなが ....
暗いはずでした
起き上がっても

見えるわけがないと
思い込んでいました

ふすまを開けて
階段を 見下ろすと

一段 一段
角も はっきり
見えるのでした

外に 降り ....
牛は歌い続け
奪われ続けた
後ろの方では
鬱蒼とした茂った木々の間で
埋められないために
ウサギたちが薄目を開けていた
閏年のうららかな春の日
馬はそのことで
うるさくすること ....
現れては消えて 人も恋もメロディーも
悲しみの涙で描いた絵画も 彼方

記憶の奥を飾り立てて
切なさに

ため息の白く煙る中に見るものは
かつての希望か絶望か

あなたへの言葉は  ....
幾日か後
妹の手を引いて
池まで降りていった
石畳は少し先の
見えないところまで続いていた
水面には遺影に良く似た温もりがあり
生き物たちの息継ぎまでもが
今ならわかる気がした
 ....
ここは
いつも広くて
息が白くて
冷えてて
がらんとしていて
音は全て霞んだ帳の向こうから
聞こえて


私は
怒っていたし
恨んでいたし
頑張り過ぎてたし
叫びたかったのに ....
君は大丈夫かと聞かれて
頷いたとたんに
胸のどこかがとくんと疼く

いつもそう
小さな嘘をつくたびに
私の中の私はそれを見逃さない

ねぇ ほんとうに独りでも
生きてゆける女 ....
底のない鏡に向かい、
自戒を込めて。




近しい人に、
わかる言葉だけで、
書きはじめると。

あなたは途端に、
「うた」を喪います。

声 ....
るぅ、




りる、
りらぁ。

ふるりらぁ。


小さく、
目を開けて。


鍵盤の上、
踊ってるよ。

こびとさんたち。



 ....
夢の無い画面の端に
流星群が見られると記されていた

濃紺に澄んだ空は
白い あるいは銀や朱に
闇を切り取られている


湿り気の残る髪が凍え
湯上りの匂いが後ずさりする
夜着 ....
ある冬の日の午後に
人通りの少ない道を選んで
散歩をした

それは確か 手が
かじかむほど寒い日だった


一時間ほど歩いて
そろそろ家に戻ろうとした時

前方にある ....
わたしは蠍
孤独な蠍
心に浮かぶあなたの姿
思い出は心の痛み
耐える事しか
わたしは知らない



わたしは蠍
虚しい蠍
流れる砂はあなたの幻
ひとり見つめて
逢いたさ募る
 ....
手のひらのなか揺れる手のひら
波のかけらを抄いあげると
しずくは双つ微笑んで
仲たがいを終えた羽
海の光に照らされて


風は強く
雪をけしてつもらせてはくれない
ひとつ ....
「あなたはね。
 卵から生まれたの。
 それはそれは痛くって、
 とっても大変だったのよ。」

それが母の口癖だった。

嬉しいことがあったときも、
悲しいこと ....
空は啼いているのだろう
風は狂いはじめている

雪の華はその美形を
とどめることも叶わずに
ただ白い塊と成り果てる

清き水の流れさえも
怒涛に変えて


白鳥は真白の吹雪に ....
あ、


あ、鳩の
光、銀杏の
光、それらの



ぱた、ぱた、


一時的な昼下がりが
水銀の微粒子の鳩として
アスファルトの日向へ、群がり
アスファルト ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
{引用=  空をイチョウが渡っていった
  最初は一枚
  次には乱舞

  真上を通った瞬間に
  くるくるイチョウの形が見えた

  落ちてきながら
  落ちてはこずに

   ....
目を閉じ
緑はほとばしる
陽の音が 陽の熱が
やわらかな迷路に落ちてゆく


川に沿って光は曲がり
風は遅れてあとを追う
土のかけらは水のなか
異なる火となり揺れている
 ....
夢から紡いだ淡い期待を束ね
双の棒針で器用に操る
操る毎に淡い期待は確かな予兆に変わり
なまめかしく揺らめいて
蠢いて
少女は艶やかな女人となる


月の満ち欠けを赤い細布で数え
確 ....
雪ばかり融けずにいる
針が突き刺したような
星夜の暗闇が恐ろしいのです

あまたを溶かすはずの暗闇が
かすかな影のいいわけを
裏切るのです

ひどく凍らせる結晶に
張り付いた切り絵を ....
公園へと続く夜道の街灯に照らされて
{ルビ百日紅=さるすべり}の木は裸で独り立っていた

枝々に咲かせた無数の桃色の花びらを
過ぎ去った夏に{ルビ葬=ほうむ}り
樹皮を磨く北風に じっと口を ....
隣の白蛇が、
皮を脱ぐ。

彼は失恋すると、
いつも絶食して、
いつも脱皮する。

センチメンタルなのだ。

脱皮する少し前から、
蛇の目は白濁しはじめる。 ....
君のその 弾けるような笑顔があれば
世界に終わりはないだろう

黄昏色の君は キラキラと輝いて
寄せては返す 喜びの波間に 足を浸す

打ち寄せる波が 君に歌う
祝福の歌 クリーム色 ....
芽、夏の始まる頃
なだらかに繁茂し
雨戸のような
古い匂いのする部屋
少年は水棲生物の絵を描き
鉛筆の芯はそのために
おられ続けている
逝くもののために祈り
生まれるもののために祈る
 ....
冬の空のしんとした質感に
しなだれる肺のたおやかなこと

木枯しに枯れていく太陽のもと
不透明な雪の結晶となる重さを
熱く呼吸して火照る

湾曲している波に共鳴する
空との境界で
風 ....
告白それは
あなたの心が欲しくて あなたの心臓をつかみ出す行為
残ったものは
白い雪の上に飛び散った真紅の失恋と
あなたの喪失

恋人
寂しさを埋めあうように肌を重ねた二人
その温も ....
僕のからだの内燃機関は
なにを動力にして
ここまで
走らせ続けてきたのだろう


西日はいつも眩しいね

僕の手が掘り出したいものの
手がかりを
きっと
西日は知っている
 ....
橋のうえに
大きな虹がでたので
ぼくはトイレへおとうさんを呼びにいき
台所へおかあさんを呼びにいき

お嫁にいった妹を呼びにいき
死んでしまったおじいちゃんを呼びにいき
介護施設のおばあ ....
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