すべてのおすすめ
紙一葉の重みは
風に飛ばされるほどだけど
そこに詩が綴られたとき
人の生に響くほどの
力をもつことがある


詩よ
天の恵みを浴びて
我の中に実るもの
いつかはたれかの鳩尾深く
 ....
空と空をつなぎながら
連なる交差に溶け残り
雪は火傷を伝えてゆく
遊びを終えた子らの声
原をわたる風のひと粒
熱と痛みが照らす脇道


埋もれかけた細い木のそば
真新しい ....
重さ、とは
預かること
預かる、とは
許すこと
許されること

必然的に張り巡らされた
偶然によって
僕の細胞は君の細胞と出会い
やがてまたひとつの
重さとなった

雨が降って ....
距離にたたずむ私の{ルビ首=こうべ}は
ついに飛び去ることはなく
天と地を結び
{ルビ収斂=しゅうれん}を{ルビ咽下=えんげ}している
星々がめぐり連なる
境界
空にたくさんの綻びができて
あとからあとから雪が落ちてくるので
裁縫上手な婆さんに
縫ってくれ とお願いした

ひさしぶりの大仕事に
婆さんは大喜びで
せっせと針を動かして
つ ....
中学校の図書室で
詩の書き方という 本をひろげた

文芸部に入りたてで
それなりに 真面目だった
そこで 出会ったのが
高村光太郎様作 火星がでている である

ひと読み惚れという言葉 ....
鎌倉に住む私は
古びた寺の庭園の水の滴で岩を掘る
{ルビ水琴窟=すいきんくつ}の{ルビ音=ね}を忘れ
日々グレーのスーツに身をまとい
コンクリートの街並みに染まる石像群の一人として
朝の川の ....
ソーダ水で出来た犬が
門扉に挟まり痛がっていた
放っておけばどこまでも
転がって行きそうな僕の身体は
僕の心の中でまだ眠り続けてる

橋を渡る
腐食した金属のようなものが落ちてい ....
おはようを言える奇跡。
こんにちはを言える奇跡。
こんばんはを言える奇跡。
ただいまを言える奇跡。
おかえりを言える奇跡。
いただきますを言える奇跡。
ごちそうさまを言える奇跡。
あ ....
咳がひとつ
窓を抜けて
枯草のなかに逃げた

草むらには
どうやら微熱の欠片が
カマキリの卵のように固まって
冬をやり過ごそうとしているらしい

わたしは昨夜見た夢を覚えていない
 ....
夜が好き

塗り重ねた紺碧が
恥ずかしい輪郭を
消してくれるから
たやすく嘘がつける
夜が好き

冬が好き

穢れのない雪は
{ルビ男=ひと}を疑う心黒さを
隠してくれるか ....
真夜中の浜辺に独り立つ
君の{ルビ傍=かたわ}らに透明な姿で{ルビ佇=たたず}む 詩 は
耳を澄ましている

繰り返される波の上から歩いて来る
夜明けの足音

君の胸から{ルビ拭=ぬぐ} ....
1.

かみさまはいるよ、
って 
教えてくれた人は
もうすぐ死んでゆく人だったけど
それは黙っておいた


だって、あいしてるんだ



2.

きのう、かみさまを見か ....
紅い氷に
蒼い光はそそがれて
溶けては凍り
溶けては凍り
土へと向かう重なりの
まばゆい柱になってゆく


雪が召ばれ
風が召ばれる
木々は皆いっせいに
かしいではも ....
先生
唇が、
ふるえてしまいます。
電線に
飛行機雲が斜線して
雨上りが地上をうっすらとはいでいきます

あの日
陽炎で生まれました
わたし
浮遊する
夢みるからだで透けていき
 ....
つじつまを合わせようとすればするほど
ずれるのは無理をしているから
そんな私無理をしているつもりはないのだけれど
ため息が出るのがさみしい


自分を偽ることをやめる
それが
磨硝子 ....
三日月を笑う
瞳の奥には
最果ての傷がひそむ

傷つくことをおそれて
前へ進めるのか
団地の裏の
十字路を
青やかな銀河の右旋系
空き地の{ルビ草原=くさはら}に影が伸びる夕景

 ....
眠っている、舟の
漕ぎだすその先の朝が、
眠っている


イメージが形になっていく、その
次の瞬間に
雲は切れ、空の裏側にはおそらく
比類なき明日が
ただ 立っている
としても、底 ....
異なる方向をもつ
いくつかの時空の瞳が
時折ふと{ルビ輻輳=ふくそう}する

その焦点に結ばれる
あのひとの像

たまゆら
その眼差しも
仕草も
声も遠く
けれどかつて触れたこ ....
初春のみずうみに映る景色を
刻々と塗り替えて
青かったり
赤かったりする

目一杯に膨らませた
君の頬を指先で弾けば
凍えた朝の軒先に
透き通った氷柱を見つけ

曖昧な気配の裾を払 ....
冬枯れの老木に
花を咲かせてやりたかった

とびきりの六花をこしらえて
枝という枝に舞い降りたのに

老木は身をふるわせて
あぁ、寒い
ゾクゾクするよ と呟いた

初恋に破 ....
昨日の高い 高い空から
ハッカの香りを感じた のです。
それは 甘くなく
気道から凍るような
冷たさだけ残して
昼には そっと
消えてしまったけれど



これから何度と無くやって ....
一月の風が
凍りつく 窓を叩く
眠りに至らぬ 冷たい夜半
明日出て行く この部屋を
片付けても 片付けても
きりがない
少女の玩具は 置いてゆこう
がらくたに 埋もれた
わたしの魂よ  ....
 
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
いつからか夢見ることを遠ざけたのは
それが大人になることだと教えられたからではなく

身近な現実を見つめれば
それが大人になることだったからでした



忘れ去られた銀河ステーション
 ....
蔓薔薇が石塔に深く絡まっていて
霧に浮かびあがり声をもらしている
清らかな

石塔には
老人の深遠な目でこう刻まれていた
?在る{ルビ可=べ}し?

霊園の霧は
空中に充足した空虚な ....
旅人よ
君は何処へゆくのか

その靴がすり切れるほどに
過ぎ去った悲しみの日々は背後に遠のき
名もない無人の映画館のスクリーンに
モノクロームの情景は映し出される



「ひとりの ....
時間とともに わたしは
うしなわれる だから未来を
待ち望まない というのは嘘だ
明るいうちに できるだけ早く
きみのところまで たどりつきたい
だれもが
等しく
同じスタートラインに
つけるなら

秒針を合わせろ

最高の権威的存在に
身を任せ
命の脈動を
誰もと同じにしたいなら

秒針を合わせろ

もしも
 ....
僕らは今日も一緒に歌った
だけどそれは永遠には続かない
今年はここでみんなで歌えた
来年も全員がここにいるのか
ほんとうは誰も知らないんだ

この星は汚れゆき
戦争は終わらない
歌い終 ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おもみ- まほし自由詩12*06-1-10
冬とてのひら- 木立 悟自由詩8*06-1-9
誕生- たもつ自由詩1806-1-9
臨海- こしごえ自由詩6*06-1-9
奇跡の日- 落合朱美自由詩18*06-1-9
拝啓_高村光太郎様へ- 砂木自由詩16*06-1-8
空の色- 服部 剛自由詩10*06-1-7
真夏- たもつ自由詩606-1-7
今、個々にある奇跡。- ch1bak ...自由詩3*06-1-7
冬に白い靴で- 銀猫自由詩14*06-1-7
雪夜- 落合朱美自由詩20*06-1-7
明け方の碧- 服部 剛自由詩13*06-1-7
かみさまについて学んだいくつかのこと- 望月 ゆ ...自由詩80+*06-1-6
報われぬもの- 木立 悟自由詩606-1-5
接吻- こしごえ自由詩42+*06-1-5
因果- こしごえ自由詩6*06-1-4
一九一七番地- こしごえ自由詩10*06-1-4
漕ぎだす波の、浅い- 望月 ゆ ...自由詩24*06-1-4
距離・庭園- 塔野夏子自由詩9*06-1-3
頌春歌- 恋月 ぴ ...自由詩12*06-1-3
雪花- 落合朱美自由詩20*06-1-3
冬の物語(パール・ピンク)- 千月 話 ...自由詩17*06-1-2
ふゆものがたり- スイレン ...自由詩11*06-1-2
私はとても小さいので- 松本 涼自由詩114+*06-1-2
流星群の夜- ベンジャ ...自由詩11*06-1-2
碑(いしぶみ)- こしごえ自由詩13*06-1-2
黄色い花- 服部 剛自由詩12*06-1-1
そろもん(寿命の話)- みつべえ自由詩706-1-1
秒針を合わせろ- たりぽん ...自由詩706-1-1
この胸の潮騒を聴いて- とうどう ...自由詩9*05-12-31

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121