すべてのおすすめ
長い列車に乗る
弟が先に座って待ってる
向かい合わせになり
二人でハムを食べる
好きだったケチャップ味が
どこまでも続く
入浴もあったが
傷が目立つので
やはり列車でよかった
せめて ....
瑠璃色や萌黄出す緑色と原色の花々が
ゆらゆら揺れている中
灰や雪を見いだすのは容易くはない
家中が電化されていくと
囲炉裏も暖炉も滅多に見つけられず
たまにあったと思って覗くと
金魚や ....
誰にもおそわらないのに
赤を「あか」と感じたり
風を「かぜ」と感じたり

誰も教えてくれないことが多すぎる
生まれてきたのだ、ということも
きっとそうだ

記憶を移しただけで
生まれ ....
部屋ごと寝入りかけた夜中に
開いた窓から鉄の鳥がはいってきたことがある
鳥は遅刻ぎりぎりの
学生みたいに飛び込んできて
その暴力的な勢いと対照的な声で鳴いた
鳥はアルミホイルを
 ....
遠雷が止み
雨の最初の一滴が落ちるまでの
僅かな静寂に
こころ、ふと無になり
空の灰色を吸い込む

程なく落ち始めた雨粒に
再びこころには
水の班模様が出来て
潤う、のでなく
惑う ....
どこかに逃すために 
ついた
ため息が

横隔膜の辺り
胸の底で跳ね返ってきて

鼻の奥で膨れ上がる

   ぼわん

   ぼわん

膨れ上がって
こみあげる

涙の ....
爆音で

歌詞もわからない曲を聴く


触れるものすべてから遮断され

脳みそだけがただよう

圧倒的な浮上

大気と私がかきまじる

地球の自転を体感する


羊水の ....
最後に降った
雪の日のことを
思い出そうとして
思い出せなくて

そこからようやく
なつかしさが
訪れました


うしなったわけではなく
戻りたいわけでもない

いつだっ ....
高校時代に覚えたはずのプリントを、全部捨てることにした。
色褪せすぎた高校一年生のプリント。黄ばんだ。
そこからのフラッシュバック。剛球が、脳に。
もう二度と触れられないものたち。
高校の思い ....
桃太郎の話をしてくれた両親も
物語のおじいさんやおばあさんと
同じくらいの歳になった
今の時代、洗濯は機械がしてくれるけれど
腰が痛いと言うので
今日は妻が洗濯物を干してる
僕はいつものと ....
さかずきが、
まわる


 ひとづてに咲く
 ゆめまぼろし
 を
 
 裂いては遠のく
 かなしげな、
 さめ


ゆびさきに乗る
花びらが、
よる

わから ....
咳が止まらない
名前を呼ぼうとしても
むせてしまう
怪訝な顔をする

胸の真ん中にたまっている
科学雑誌でみた
火山の断面図のように
あかい、あかい

咳をするときは
いつも ....
虹色の服を着た少年が 
壁をよじ登る 

若い母は 
きゅっ と眉をしかめ 
平手で幼い尻を 
幾度も叩く 

( 次男坊は、黙って菓子を、食べていた ) 

母の隣に座らされた少 ....
 日曜の午後 
 鎌倉の喫茶店で 
 「 詩人の肖像 」 
 という本を読んでいた 

 店内の天井から 
 ぴったりと静止した 
 サーカスのブランコのように 
 ぶら下がる 
  ....
胸の中の灰色の重たるい空に
気怠く浮かぶとりどりの飴玉のような
飛行船の数を数える
数えたそばから何度でも忘れるために
門限を破って忍び足で帰った玄関先に
どっしりと仁王立ちしていた母も

どんないたずらをしたのか
子供をガミガミ叱っていた怒り肩も

男の不実の証拠を
ポケットから見つけちゃった隣のお ....
南風に乗って、夏が
駆け込んできた

いつだったか あなたは
疑いなく寄せるそれを
レモンの光、と呼んで
指先で掬い上げて口付けをした

透明な時軸につかまって、僕は
ひとま ....
さあ 遠い 遠いだろう
線路がどこまでも広がってる 遥か
矛盾の地平線を越えて

此処にはもう何も走らない
ただどこかの荒れ狂った国の
少女の吐いた溜息が風葬されるだけ

視点が届かな ....
「 みなさ〜ん 
  ぼくのあとについてくると 
  穴に落ちますよ〜     」 

背後から 
ぞろぞろと 
杖をつくお爺ちゃんや 
車椅子をこぐお婆ちゃんが 
頼りない 
ぼく ....
 いい子ねえ、って
 大人からいつも
 あたまをなでられていたから
 ぼくはおおきくなれなかったんだ


と、いって
そらちゃんは笑う


海のみえるブランコが
そらちゃんのなき ....
日中はデイサービスに集まり 
賑わっていたお年寄りも 
それぞれの家で眠りにつく頃 

明かりの消えた広い部屋には 
残って日誌を書くぼくひとり 
静まり返った夜の老人ホーム 

天井 ....
行儀よく座って
まっすぐ窓の外を見つめると
青みから老成まで
数多の緑点が集まる山並みは
ゆっくりと同じ方向へ
流されてゆく

次の駅では黄色い帽子たちが連なって
せわしなく目の前を泳 ....
少し離れた
海のようなところを
目覚まし時計がひとつ
泳いで行きます
古い色のバス停で
返却期限の過ぎた図書を
二冊抱えたまま見送る
息継ぎだけが
わたしの動作でした
フロントガラスに映る
木漏れ日をなぞって
睡眠体勢をとる
 
外に出てしまうと
少し、汗ばむ陽気だけれど
一つ隔てた世界では
丁度良い感じだから
 
 
上昇気流に乗って
飛ばさ ....
その本には
わずかな言葉しか
書かれていない
けれども
見えない言葉が見えてくる
それは
未来への希望であり
人生への疲れでもあり
恋する人への思いでもある
同時にそれは
読む人が ....
山鳥は、
 語りえない

ゴム、しゃぼん
 せかいは いとも
  かんたんに

 喧嘩する
  きみを ぼくは零す
しゃぼんのせかい しゃ
 ぼんの せかいは 簡単に
 ....
{ルビ劔箭=つるぎや}神社からの
細い参道の坂道が好きだった
不思議な人体図がかけられた漢方薬局
古ぼけた占いの館
必ず救われる新興宗教の教会
日本で3番目に大きいという大仏
確かめようの ....
リッコちゃんのお耳からおみずがでたので
リッコちゃんはじゃぐちをつけてもらいに耳鼻科へいきました

しょんぼりとして帰ってきました
どしたの、ときくと
「むらさきいろのじゃぐちがよかったのに ....
風景の細胞を
ピンセットでつまんでいく
ひとつずつ

はつかねずみの
白さの雲
実験された
はつかねずみの

電動ではない
ツバメ
電動ではないのに
背中にスイッチ
オン/オ ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
扇風機にコエ- たもつ自由詩607-5-16
*灰と雪*- かおる自由詩10*07-5-16
名はない、それでいい- たりぽん ...自由詩10*07-5-16
キッシュ- なまねこ自由詩307-5-16
雨の伝う肩が- 銀猫自由詩22*07-5-15
我慢- さち自由詩7*07-5-15
震音- ポッケ自由詩2*07-5-15
最後の雪- 千波 一 ...自由詩14*07-5-15
5月の職員室- ピッピ自由詩307-5-14
昔話- たもつ自由詩13*07-5-14
浮島- 千波 一 ...自由詩13*07-5-14
罰を受けるかのように- たりぽん ...自由詩507-5-14
虹色の少年_- 服部 剛自由詩11*07-5-14
桜吹雪_- 服部 剛自由詩907-5-13
春の消閑- 塔野夏子自由詩17*07-5-13
*やわらかい肩*- かおる自由詩9*07-5-13
炭酸レモン- Rin K自由詩43*07-5-12
くぐもる声が届くのは、くもりガラスのこちら側- ピッピ自由詩607-5-12
お婆ちゃんのきっす_- 服部 剛自由詩8*07-5-12
そらちゃんのそら- まほし自由詩26*07-5-12
「_贈りもの_」_- 服部 剛自由詩7*07-5-12
稜線- ポッケ自由詩5*07-5-12
動作- たもつ自由詩1507-5-11
木漏れ日和- 山中 烏 ...自由詩17*07-5-11
見えない言葉- ぽえむ君自由詩14*07-5-10
ゴム- はらだま ...自由詩38*07-5-10
駅・石切- たりぽん ...自由詩13*07-5-10
リッコちゃん- ふるる自由詩8*07-5-10
細胞- ふるる自由詩8*07-5-9
真夏日- 水町綜助自由詩30*07-5-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121