ゆきしろ
とうどうせいら

ここは
いつも広くて
息が白くて
冷えてて
がらんとしていて
音は全て霞んだ帳の向こうから
聞こえて


私は
怒っていたし
恨んでいたし
頑張り過ぎてたし
叫びたかったのに


気がついたら世界はもう
どこか遠くの方で回っていたの
頭はぼんやりとして
何を思ってここまで来たか
忘れてる


雪と田舎と猫と孤独が
私のそばにある
静かに
だから私も黙って立っていたら
それで丁度よかったの


結局
私は何も変わらない
でも凍てつく指先を
舐めたら
バニラアイスの味がしないかしら




自由詩 ゆきしろ Copyright とうどうせいら 2005-12-14 18:34:47
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