すべてのおすすめ
はじまりは
突然ではなくて
地面に染み込んでいく
雨の速さに似ている

背後に潜む
稲妻と雷鳴の予感
と、その準備に追われる頃
夏の気配はすでに
私の踵を浮かせ始めていた

色濃 ....
レモングラスの川べりから
青い星座を辿ってきたのですね

稲妻をたたえた雲は
あと少しで追いつくでしょう

細いボトルには少しのお酒が残っていて

薔薇の庭にぐるりと張り巡らされた柵
 ....
彼がいる。
此処彼処に彼がいるので、
落ち着いて眠れない。

彼は日暮れになると満ち満ちてくる。
丑の刻を迎える頃には、
遙か彼方まで彼で満たされる。
此 ....
おのれの呼吸が
一つの音であるということ
それは
あまりにも気づき難くて
ともすれば
日々の暮らしの意味さえも忘れてしまう


月の満ち欠けは
暦の通りに
全く正しく空に映るの ....
机の上に三冊の本を並べる。 

一冊目を開くとそこは、
林の中の結核療養所。 
若いふたりは窓辺に佇み、 
夜闇に舞う粉雪をみつめていた。 

二冊目の本を開くとそこは、
森の中のらい ....
日常の軌道を{ルビ反=そ}れて、
行く当ての無いバスに乗る。 

車窓に薄く映るもう一つの世界の中で、
駅周辺を流れる人々の葬列。 

葬列の流れる行き先に、渦巻いている濁った泥沼。 
 ....
夏子お〜
なに〜い
kiss されたあ

秋男にかあ
うん。
ディープ

よかったやん

よくないわあ
ファースト kiss やたのに〜い

それだけ
想いが 深いって こ ....
セミよ
そんなに急ぐな

さっきから
空を見上げてばかりじゃないか
お前の
自慢のその羽は
ただ
アスファルトを掻くばかり

セミよ
今なら見えるだろう
あれが星座だ
私も昔 ....
あの人に愛された
私の体のパーツ
ひとつずつ
指でなぞっていく

マッチのように
こすったら
残り火は
燃えるだろうか

まだ
私のために
空が大きいこの町で
小さな命が生きている
一つ一つは小さいけれど
空に負けないくらい純粋で
大きな意味を持っている

空が大きいこの町で
小さな命が笑っている
一つ一つは小さいけれど
 ....
うつむいて着替える、
きみの後ろ姿。
どろどろに熔けて、
あいすくりーむが見てた。












           ....
空を行く
風ほどに軽く満ちていたい
鳥の翼を
ささえ得るほどに

空に吹く
風ほどに軽く満ちていたい
様々な音を
伝え得るほどに

何かあるように見えなくて
それでいい
雲はた ....
教えてほしい 
あの空の青みの 
ほんの隙間の翳りの中に 
何を見いだし詠うというのか 

たおやかに流れる川の
水底に沈む
ひとかけらの悪意を
掬って頬張った 
その後の嗚 ....
黄昏が
哀しみの手をひいて
波打ち際へと運ぶ

きらきらと
波間に揺れるものを
幾度つかまえようと
泡と消えていくそれは
知るはずのない「永遠」

時計の針を止めても
季節は巡り ....
夜になってから急に 
庭の倉庫に首を突っ込み 
懐かしい教科書を次から次へと処分して 
家の中に戻ったら 
腕中足中蚊に刺されていた 

それを見た母ちゃんは、言った。 
「あんたはつよ ....
愛は、{ルビ脆=もろ}い砂の{ルビ塊=かたまり} 
この手に掴もうとすれば
指のすき間から零れ落ち
{ルビ一時=ひととき}で姿を消す 

優しい陽射しのこぼれる 
窓辺の下にそっと置かれた ....
どこに居ても君が見つけられる様に
僕は世界の中に居続けるよ
負けない様に
空を見上げる様に
手を伸ばすよ

嘘だ
そんな綺麗事じゃない
僕は
忘れられるのが怖いんだ
ただ
一人に ....
ありふれた背中には
きっとそれぞれの想いがある
流れ出した世界の中で
あの頃の事を考える

夏のラジオを聴いて
気が狂いそうに
泣いて叫んだその後に
山の葉が赤くなる頃

何を求め ....
君は控えめに微笑む

今僕がここで笑ってもいいのかなって

君はそぉっと思いやる

おせっかいにはならないかなって

まだ

子どもの大きさしかない君は

その内側で

広 ....
私 帰るから

駐車場で 車に荷物を入れている 夫に
私は 口走っていた

何か言ったか とふり返った時
もう 走りだしていた

このまま 新居になんか行きたくない
結婚なんてしなけ ....
そうしていつも、一つの愛は
踏み{ルビ潰=つぶ}された駄菓子のように
粉々に砕けゆくのであった 

そうしていつも、一人の{ルビ女=ひと}は 
林道を吹き過ぎる風のように
{ルビ昨日=かこ ....
曇り空に
夏が少し薄れて
鮮やかを誰かに譲った向日葵が
枯れた葉を恥じらうように俯いている

風に混じって遠い蜩の声が
髪を擦り抜けると
秋、と囁かれたようで
逝く夏に何か
何か ....
その日、だれかに呼ばれたような気がして、家から外にでた。近所の、さくらの並木通り、書店でコミック雑誌を買う。花を見ながら、小学校の前を通りすぎ、病院へと向かう。となりのレストランの、外壁の大きな鏡に、 .... ねえ、コーマ
ひた走る夏がまたやってきたよ
クルクルと
額を通り過ぎる光の群れ
君は開け放した口で
笑うね
(笑う 笑う 笑った)

君は箱庭が沢山ぶら下がった
奇妙な棒をかついで
 ....
Subject: 荒川七丁目【スギユクトキノコエ】
Date: Thu, 24 Aug 2006 18:14:04 +0900

知らぬ間に 通り過ぎてた
何の印象も
残ら ....
改札を抜けるように明日が来るのです
明日が毎日、未来であると信じるひとたちが
道端にこぼれてこびりついたジュースまみれの
自分の影を踏んでいるのです

カタチあるものだけに価値があるかの ....
一.

 俺の知らない赤で
 雲が光の中で
 死んでゆくんだ
 今も

 おまえの知らない青で
 波が砂の上で
 壊れてゆくよ
 ほら

 見ろよ
 カモメの親子が今
 俺 ....
小瓶に詰めるものは
失くしたものなのです
悲しいものなのです

いいえそれとも

ザラメの飴玉
つやつやと輝くルビィの様なりんご飴
夢で拾った銀の螺旋

ああ、其らも失くしたもので ....
そらには意地がある
意地があるので果てしない
ぼくは意地を見上げている
骨を精一杯反らせて

そらには意地の他にもいろいろある
事情は言えないけれど
複雑な家庭に育ったのだ
青くなるの ....
キリンという名の
魚がいる
もちろん
首が長いのが特徴なのだけれど
サバンナの夕日を思い出すと
時々自分の鳴き声が
わからなくなって
溺れてしまう
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
きみといた夏- LEO自由詩13*06-8-30
青い旗- ふるる自由詩12*06-8-30
「_彼。_」- PULL.自由詩13*06-8-30
ノクターンには逆らえない- 千波 一 ...自由詩19*06-8-30
「閉じられた本の中」_- 服部 剛自由詩11*06-8-29
月夜の野良犬- 服部 剛自由詩6*06-8-29
夢魔の細く_ながい舌___〜公式編〜- Lucy.M.千 ...自由詩8*06-8-29
夜のセミ- umineko自由詩14*06-8-28
埋み火- とうどう ...自由詩8*06-8-28
一つ一つは小さいけれど- ぽえむ君自由詩14*06-8-28
「_夏希。_」- PULL.自由詩3*06-8-28
こばと、言葉のアナグラム- 小池房枝自由詩1806-8-27
九月- 落合朱美自由詩2506-8-27
潮騒- LEO自由詩15*06-8-27
歩く花- 服部 剛自由詩15*06-8-27
風の流砂- 服部 剛自由詩7*06-8-27
揺れる背中- プル式自由詩9*06-8-27
北極星は北に見える- プル式自由詩7*06-8-27
少年- さち自由詩19*06-8-27
九死に一生いなり寿司- 砂木自由詩11*06-8-27
晩夏_〜蝉の臨終〜_- 服部 剛自由詩12*06-8-27
ゆく夏- 銀猫自由詩18*06-8-27
コミック雑誌- 光冨郁也自由詩1106-8-26
コーマ- ふるる自由詩10*06-8-26
Subject:_荒川七丁目【スギユクトキノコエ】- しいこ。自由詩2*06-8-26
駅・秋葉原- たりぽん ...自由詩15*06-8-26
血の匂い- 水在らあ ...自由詩34*06-8-26
ラジヲ星- 七生自由詩706-8-26
事情- tonpekep自由詩10*06-8-25
鳴き声- たもつ自由詩1406-8-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121