すべてのおすすめ
何も見えなくていいのだ
握りつぶしてきた虫の数を数えてみようったって
できない
地球の反対側の生き死にだって見えやしない
私は限りあるイキモノであって
書物だのインターネットだのが親切にも教 ....
おんなとして
うまれたわたしが
わたしをうもうと
はらをきめたせつなに
あなたはけっしてふれえぬでしょう
このはらのおくにはいりこめたとしても
あなたのなかでわたしはきえて
いろづいたこ ....
通勤バスの車内 
後部座席から眺める 
まばらな人々が
眠たげな朝 

( 昨晩わたしは、{ルビ尖=とが}った爪を、切っていた。) 

人さし指をのばし 
四角いボタンを押す 

 ....
友達から葉書が来た
「マイナーチェンジしました。これからもよろしく。」
とあった

その友達に街で偶然会った
以前は、にこにこしていてよく喋る友達だったのに
妙に暗い
そっちのマイナーか ....
身体をふいにすりぬける
風にそっと教えてもらった
この世界は未完成なんだって
そういえば海の色は
まいにち
まいにち
違う色

水たまりにうつっている
ぼくの顔は
ただただ遠くを
 ....
ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
夜、コンビニへ行く途中 
「 傷・{ルビ凹=へこ}み・45分でなおします 」 
という車修理の看板が 
無数の電球に{ルビ縁取=ふちど}られ 
夜道に ぴかぴか 点滅していた 

今までに ....
さくら色の雨が降ると真っ逆さまに春になる

鼻孔をくすぐるみどりの息吹、お腹いっぱい吸う
するとくしゃみ百連発で花粉症勃発
マスクサングラスの完全防備
裸ん坊で日光浴は皮膚癌を恐れて止め ....
塔を隠した樹々たちがくりかえす
やわらかな墜落

螺鈿の微笑を浮かべる遊星たちが
結晶状に形成する空間に
浮かべられた白い柱廊に
並べられたフラスコ

時折それらのいくつかの中で
新 ....
懸賞好きの母が
手当たり次第に応募している懸賞が当たった
「サナギ一年分」だそうだ

当然母は家族からさんざん責められた
そんなものが一年間も毎日送りつけられたらたまったものじゃない
特に ....
気がつくと、渚が後ろにあった

最近やけに足が濡れるなと思っていた矢先のことだった
後ろなど滅多に振り返らないから気がつかなかったけれど
ふと振り向くと、後ろに渚があった
ひたひたと波の打ち ....
きれた風が コップの中
五つの渦を 見上げている

行きつけの船の舵取りにしか
読めない星雲

人指し指をやめない
子守り歌は
コップのガラスをまわり

砂丘におちていく蝶の
石 ....
「まだできないの?。」
と訊かれたので、
「まだです。」
と答えると、
きみは、
すたすたと怪人の手を引いて出て行った。

それから。
ぼくはずっと、
 ....
右のポケットに
湿ったままのハンカチ
トイレのドライヤーで乾かして
にわかに水蒸気は生まれていくが
それは霧でもなく雲でもない
つまり、僕のポケットには
虹は入っていないという事

エ ....
テレビの画面いっぱいに
モザイクがかかっている
娘は笑って見ているから
面白いアニメか何かなのだろう
低俗なものはきちんと排除され
僕らは安心を手に入れる
新聞の記事にもモザイクはかけられ ....
ここに
銀色のエンジンがあればそれと

あと太陽の動きのような一時間半があれば

ぐるりを周りきれるほどのちいさな島
四方からの潮風にさらされ続けていて

そこで何本もの縄を編んではほ ....
昨日は、
日がな一日寝そべっていた。
ただ寝そべっているのも、
何なので。
読みかけの本を数冊。
枕に、
寝そべった。
うつらうつらとしていると、
やが ....
小さい頃からお世話になっていた診療所には
セイコさんがいた

しなびた手のお年寄りで
診療所の奥で薬の調合をしたり
患者がいなくて暇な時は掃除をしたりしていた

小さい頃はよく風邪をひい ....
友達が象を飼い始めたというので
見に行った

五匹の象がいた
大きいのや小さいの
ひとしきり眺めたり触ったりして
友達の手料理をご馳走になり
楽しく喋ったりもして
遅くなったし、そろそ ....
はじめて春の木漏れ日をデッサンする人は
黒いスポーツキャップをかぶっている
背骨のひとつひとつが明瞭で
白い服をさらさらいわせ
にぎやかな空白に
筆をさしこむ

そしてパレットの虹は ....
三十過ぎて 
忙しさを言い訳に 
すっかり運動不足の僕は 
最近腹筋をはじめた 

しばらく鍛えてなかったので 
体を起こすたび 
床から上がってしまう両足を 
しっかりと抑えてくれる ....
{ルビ空=から}になった財布の底から 
しわくちゃになった
3年前のレシートが出てきた 
四隅をひっぱり広げると 
すっかり文字は薄れていた 

旅先で出逢ったあのひとと 
語り合った喫 ....
空が揺れている
だから
風が吹いている
その風はとても暖かい
どこまでも翔けて行けそうだ

空が揺れている
だから
心が浮いている
その心はとても明るい
どこまでも飛んで行けそうだ ....
母が縄跳びをしている
僕はしゃがんで回数を数えている
あんなに腰が痛い
と言っていたのに
背筋をピンと伸ばして
交差跳び、綾跳び、二重跳び
次々ときれいに跳んでみせる
既に数は百回を超え ....
こころは、
ころころしたいので、
いまからころころしますけれども、
ここでころころしても、
いいですか。
ころろ、
ころがったりもするので、
ころころもあもあ ....
玄関のドアを開くと 
家族の靴にまぎれ
老人の下駄がふたつ 
並んでいた 

あたりを照らす
天上の 
{ルビ仄=ほの}かな灯り

下駄箱の上に
立て掛けられた 
一枚の絵 
 ....
ベストオブにんじん色に選ばれた

「おめでとうございます!!!
あなたは、ベストオブにんじん色に選ばれました!!!」

という電話がかかってきたから間違いはない

学校へ行くと友達が
 ....
夜のアゲハ蝶の行き先は、決まって、
忘れられた夢のなかの王国の紫色の書架がもえている、
焼却炉のなかを通る。
くぐりぬけて、
グローバル・スタンダードのみずが曳航する午後、
雨の遊園地で、イ ....
重ねるほどに
見えるものまで見えなくなる

それを情け無用と切り捨てようにも
思うが侭にならぬ身体と
曖昧な優しさで隠す意志の弱さ

諦めることさえ捨て去ってしまい
手の中の小さな夢を ....
あんなに降っていた桜は
何処へ流れていったのだろう
夜の手がそっと集めて
すこし北の、
山並みを越えたところへ
風に溶かして運んだのだろうか


翠を湛えた葉桜は
それはもう、
ひ ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
初夏の森には秋の風- 佐々宝砂自由詩1807-5-3
おんな- まほし自由詩11*07-5-3
「_降車ボタン_」_- 服部 剛自由詩12*07-5-2
マイナーチェンジ- ふるる自由詩18*07-5-2
ゆうまぐれ- 村木正成自由詩8*07-5-2
点火- 水町綜助自由詩24*07-5-2
達磨の詩_- 服部 剛自由詩5*07-5-1
*五感する*- かおる自由詩9*07-5-1
実験室65−F- 塔野夏子自由詩10*07-5-1
サナギ一年分- ふるる自由詩21*07-5-1
- ふるる自由詩17*07-5-1
古蝶石杖- 砂木自由詩12*07-4-30
「_まあだだよ。_」- PULL.自由詩7*07-4-30
そのまま僕になっていく- たりぽん ...自由詩8*07-4-30
モザイク- たもつ自由詩3107-4-30
島_きょうかいせん- 水町綜助自由詩23*07-4-30
「_体日。_」- PULL.自由詩6*07-4-30
セイコさん- ふるる自由詩13*07-4-29
象を飼う- ふるる自由詩907-4-29
春と夢を描くはなし- soft_machine自由詩13*07-4-29
風の声_- 服部 剛自由詩23*07-4-29
「_空の雲_」_- 服部 剛自由詩3*07-4-29
空が揺れている- ぽえむ君自由詩8*07-4-28
まぶた- たもつ自由詩3007-4-28
「_こころころ。_」- PULL.自由詩13*07-4-28
貝の家族_- 服部 剛自由詩13*07-4-28
ベストオブにんじん色- ふるる自由詩24*07-4-28
落丁した夏- 前田ふむ ...自由詩28*07-4-27
- 恋月 ぴ ...自由詩32*07-4-27
みどりのスケッチ- 銀猫自由詩15*07-4-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121