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風が吹いていた
風のように母は声になった
声のように鳥は空を飛んで
鳥のように私は空腹だった
空腹のように
何も欲するつもりはなかったのに
母についていくつか
願い事をした

 ....
  切り絵(題材)
   「少女」



ただ真っ白い紙でした 私たち

切り絵師は 無を有にする
柄に美しい細工を施した
銀色の先端鋭いハサミで
すんなりと手足の伸びた
可 ....
日は{ルビ翳=かげ}り
見上げた月は幾分か{ルビ朧=おぼろ}で
乳白色の湯船から浮き上がる手は
もう
あなたの手か 私の手か
わからないくらいに
溶けていた




わからないだ ....
( あさ )

おきてかおをあらってかがみをみて

「きょうも1にちがんばろう
 できのいいにんげんにならねば」

てにしたドライバーで
からだじゅうのねじをしめた 

こわばった ....
白日の世界に跪くわたしに
昏々と降り注ぐ言の葉は
もう
何も見なくてすむようにと
眩く光る

泣きたくはない
あの人の笑顔を焼き付けるため
でも
言の葉も 涙も
それを許してはく ....
「ショクヨウガエル」という物悲しい名前の蛙がいる
まるで人間に食べられるためだけに生まれてきたかのような名前の
体長十五〜二十cmにもなる巨大な蛙

正式な和名は「ウシガエル」
食用とし ....
アルコールと 朝が
溶けあって 光って
カーテンです


そこへ向かう明るい少女は
睫毛です カーテンに
きらきら きらきら向かう 明るい少女は


瞬きのたび ....
叙情の彼方を探るように この岸辺にて
翼を休めるものよ 優しげな日差しと
聞こえ来る 春の訪れを告げる歌声
地に生けしもの総て 目覚めの刹那を夢想する


巡る季節の旋律は いつにもまして ....
聖母のようになり尽くせたなら
もっと楽になれるのだろうか

醜い自分など知りたくはない
なのに そうでなければ生きられない
そんな仕組みらしい

貴方は綺麗ね
戸惑う姿も ムキになる癖 ....
私をかたちつくる
わたしのかたち
私はわたしのなかにあって
手を持ち指を持ち唇を持って
君を抱きしめる

でも
私を入れたわたしを
あたしが包み隠して
誰かとの距離を調節もする

 ....
ぽかぽかのひだまりに


大好きなキミと2人でぽつり


不思議と音が流れてくるの


たらたらのボクと


ほわほわのキミと
冬の太陽で
酷くなったアスファルトにて
克明に、枯れ切った、細枝
その黒い輪郭がさらに
冬の太陽で静かに激化する


前景に過ぎぬ。
前景に過ぎぬ。
痛み ....
恋とは
 自分にないものを
 求めることなら

愛とは
 自分にあるものを
 抱きしめることでしょうか


「愛し合う」とは
 言うけど

「恋し合う」とは
 ....
『どうしても,というなら今宵
あなたに未来を見せてあげよう』

あの場所で
あたたかくもないベッドに腰掛けて
いつも手を繋ぎたいと思っていたよ
気まぐれな貴方とわたしは
眠たくなったら眠 ....
ある人が君に言った
愛というものはダイヤの原石
諦めずに磨き上げなさい
今投げ出せば
唯の石ころ


そして君は
僕にこう言った
愛は綺麗で美しくなければ
誰も価値を見出さない ....
陽炎ゆらめく金の砂子
彩雲は海風に吹き乱れ
てのひらに燃え立つストレリッチア
放った水際 横なぎにさらわれる

あの辺を転がってく
サクラ紙みたいな柔らかいの
さっき2人で食べた
カッ ....
永遠の愛、が
刻まれていた
赤い鉱物顔料で飾られて
二千年の地層の中
地中にしみこんだ月の光で
風化した言葉だったから
秘密が解かれるまでそれは
王の名
呪い
花の名前
祈り
そ ....
蒸気の壁
そのあちら側
そこにきみがいることを知っていた
煤で汚れた手を伸ばして
薄暗い空間を弄る
立ち入り禁止のボイラー室で
僕らは少し
ロマンティックに恋をしたかった
様々な機械の ....
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる


壁の時計は
ゆるり ....
高架下のトンネルで
埃かぶってた
このまま処分を待つんだなって時に
無理矢理 目を覚まされた
そいつは鍵を乱暴にぶっ壊したんだ

そして助走つけて 
まだ暗い街に走り出した
風のように ....
すきとおったものを重ねていくと
届かなくなる
幾重にも屈折率をいいわけに

すきとおった君を重ねていくと
届かなくなる
思い出が赤方変位に拡散して

すきとおった偏光を重ねていくと
 ....
なつかしい歌を
久しぶりに聴いたから

あの頃読んだ詩の一節を
ふっと思い出したから

永遠だと信じてた時間が
いつの間にか
過ぎ去ったことに気付いたから

絶え間なく変わり続ける ....
何処へ行こうか
何処へでも
何処までも

ひらかれた未来は
少し顔を上げて ほほえむ人の
涙も隠さずに生ききろうと する人の
幸せを 高くかかげて
見守っている

夢見る自由は
 ....
おかえりなさい と
響いていた
泣きながら 来た時も
微笑んで 来た時も
胸にしまった たくさんの色も もう
知っているよ と
さあ おいで と
両手を広げて
命を 抱きしめる
寛容 ....
私の父は沖縄生まれだから
血の半分は南国のものなのよ
と、言ったら
君は目を丸くして色々聞いてきたね
東京の凍りつきそうな夜に
白い息をふっと吐き出して
私は記憶をたどって常夏の話をする
 ....
波打ち際
雪に縁取られ
{ルビ烽火=のろし}をあげる夜

  松がいい、そうだ黒松だ

沖の漁船
送り雛のように
漁火を灯いて連なる夜

  星が海に突き刺ささってやがる

雲 ....
君の既視感を舞っているのは
紙製の蝶だよ
いちめんのなのはな と君は呟くけれど
此処はうち棄てられて久しい館の中庭
君が坐っているのは朽ちかけたベンチだよ
とうの昔に涸れた噴水の傍の

 ....
日はこの時ついに陰ることはなく

交叉点の信号が
青ざめて進めという
曲線に添った産声が
白い手で羽ばたき
円周率へ視線をおくり

目をふせた
ふせないで
みつめて
林檎の赤
 ....
いつかの君とひたすらに逢いたくて
五線譜に綴ったふたりの情愛の記憶を
休止符に挟んだ花水木の栞で辿れば
蘇る感情の起伏に今も戸惑ってしまう


それは仕組まれたエチュードの調べ
震える指 ....
星はひとつづつ
オルゴォルのピンのよう
ゆっくりと巡って
光の楽譜をなぞる

  昼に
  雪を降らせるのは雲で
  夜に
  雪を積もらせるのは月だと
  指揮棒で譜台をたたく
 ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
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