すべてのおすすめ
君と

ばいばいって

約束もなしに

手を振るとき

誰かが

波打ち際で砂を踏むのです

僕の胸の奥の

小さな

渚で
空と鉄の擦れ合う音が
まるくやわらかな緑にはじけ
蒼く蒼くしたたりおちて
土の下の土を流れる


夜の水を抄いとる手
音のない曲がり角
遠く軋む火に染まる
誰もいない光に ....
地の神様は朝霧と共に山を駆け昇る
風の神様は雲を引き連れて空を渡り切る
日の神様は炎を揺らしながら天を焦がす


日と月を追いかけて
神々が睦月に旅を始める


冬には雪をしんしん降 ....
目醒めたのはたぶん
明けがた
蒼暗い部屋でぼんやりと
遠くに音色を聴いていた

やがて明らかになる
意識の中で
ああ、雨が
雨が歌っているのだと


 ....
足は
深い草の中だった
踏んでいるつもりで踏む足音は
深く柔らかな草の中からだった


うらぶれたいだなんて、高架下
うらぶれたいだなんて、アスファルト
いつからか ....
波が寄せる海から
風の吹く丘へと上がる

着るつもりだった服は皆
夜の内に焼いてしまった

毛皮をぬいでしまったから
私たちはすっかり裸

そうして裸のまま、手をつなぎ
丘をのぼる ....
1.
ぼくは風邪をひいたので目を閉じる。まぶたは、いつもよりもなめらかに溶けていく。まつげの長さを、指のはらで確認する。ぼくは人よりもまつげが長いといわれるからだ。


2. ....
きっとくる
いつものことながら
風は 遅れている

いっそ青の真空中の扉の
鍵を稲妻であけてしまおうか
ウロボロスの純真は
宙にくちづけして
星を孕んでしまったようだから

いつか ....
疲れたようなまどろみを
風邪薬の苦い味で目覚めさせる

現実にうなされることは多く
そのたびに
現実から離れようとあがいてきた

午後
窓越しに景色を染める
夕焼けはあまりにもき ....
一枚の葉も無い
一本の細い木のように
突っ張った体がベッドの上に横たわる

焦点の合わない瞳
微かに呼吸する半開きの口
折れ曲がり固まった枝の腕
真っ直ぐに交差した両足
手首に刺した点 ....
(足音が空に響く)
木枯しの吹く 門の影にひとり
傘を片手に
かんざしをなおし空をぼうっと見つめる
黒髪がしん
と光る寒さに
空はなにもいわず
そのままの形で をんなは立ち
「あ」
 ....
嵐の夜
白と黒の町
{ルビ礫=つぶて}のなかの
廃屋をめぐるまわり道


螺旋階段に立つ人々
雨のなかの天使を見下ろしている
瞳から瞳へ落ちてゆく滴
水彩の ....
ある日見た空に
飛行機雲が白くひかれていて
それが矢印のように思えました

きっとそんなところにもきっかけはあって
感じたままを力の向きに
見上げるその
角度にも
だから


  ....
ぞくぞくするものだから
風邪をひいたように思ったのだけれど
なんだ
背中に離婚届が貼り付いていたのか
ついでだから
その上から婚姻届も貼ってしまおう
少し温かくなるかもしれない

それ ....
雨のなかの長い影から
無数の別れの手が振られる
雨のなかの長い鏡が
雨を映して立ちつくし
幽霊のようにかがやいている


川を歩み 立ちどまり
水紋を見つめつづける光が
 ....
待ち合わせに遅れそうな時
メールひとつで済ませてしまう
嘘っぱちの言い訳も
おたがいの顔が見えないから
罪の意識を感じずに誤魔化せる


どこへ行ったか
寂しがり屋の待ちぼうけ

 ....
夜闇の波に揺れて
わたしの海は広さをなくす


いったい何が不安なのかと
ひとつひとつ問いかけてくる波に
ひとつも答えることもなく


わたしはひとり揺れている


「あ」から ....
風のむせび泣く
夜のはしっこの
ほんの隙間に
こぢんまりと
丸くなって
眠ってしまえ

水銀の上下する
オブジェを見て
ころころと
声をたてて
笑えばいい

とじた
 ....
ほうほうと
夜を捜す声がする
ほう 一羽飛び
ほう 一羽飛び
またひとつ木は居なくなる
雨のなか
しっかりと手を握る子ら
緑の闇に
飛び去る羽音を見つめている


 ....
足先の温みが一つ消える こんな夜は

君が 遠い目をするものだから 


私は 少し寂しくて

シャリ シャリ シャリと 梨を剥く


窓辺にもたれて 膿む月を

仰いで君は  ....
冷たい砂浜に、誰か
体で泣いている


空生まれの灰が沈んできて
波へ死んできて
折り畳まれてゆく、その灰の
海はノイズだ


今は、眼を閉じて
耳だけの ....
みず色の空に 浮かんだ
白い月

明けたばかりの朝
洗濯物を 干す

厚着をして でた外は
首もとから 冷えていく

夜を終えた 世界に
濡れた 竿から 雫が 落ちる

寒 ....
秋に
葉と葉が
まだ生き合っている
その音が、して
その影と影が、あって
その匂いまでが、生じていて


生じては離れてしまうそれらが
見つめ合っていると ....
夜の更ける頃
君の身体から
今までに聞いたことの無いような
音が聞こえてきた
安らかに君は君の中で
溺れているのかもしれなかった

+

縄跳びの回数を
数え間違えて
少女はずっ ....
学芸会でぼくは
ぼくのお母さんを演じた。
ぼくの演じたお母さんは絶賛された。

でっぷり太っているが清潔である。
石鹸の匂いはしないが朝ごはんの匂いがする。
ぼくの間違えた答案を間違え方が ....
   
   冬の空に
   オリオンが南中する頃
   ベテルギウスは涙を零して
   名前が呼ばれるのを待っている


   冬の空の、暗い、
   まるで何も存在しないかのように ....
こっちは雨だよ
と、すこし憂欝そうな声
じゃあ明日はこっちも雨ね
と、窓から空を見上げる

それくらいの距離

おやすみ
と、ささやく声を
耳をくす ....
どうして夜遅くになると、街灯に
目を奪われたりするんだろう―

都市、男が細い路地からアパートに向かって
詩を暗唱している場面に出くわした。
  溝川の底がくっきりと見えたような、
しかも ....
ちぐはぐなまま
外より
ガラスばかりみて

自分の眼すら
写ってないんだ

だらしないと
陰で言われるよりも

だらり としている
時間が いらつく
なのに 

しかけに  ....
化石を拾う
改札口は静かで
足跡ばかりが通り過ぎていく
ぼくはそこで案山子になっている

へのへのもへじ
通り過ぎてく人に
顔は何気にそう書かれてしまったけれど
何か無限のようなかなし ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鳴き砂- たりぽん ...自由詩15*05-10-30
蒼と手のひら- 木立 悟自由詩305-10-30
_睦_月- しらいし ...自由詩14*05-10-30
Rainy_Rain- 落合朱美自由詩11*05-10-29
深緑原子- A道化自由詩1505-10-29
ラム- ミゼット自由詩6*05-10-28
目を閉じる_7篇- nm6自由詩1205-10-28
裸眼の行方- こしごえ自由詩11*05-10-28
風邪薬を飲んだ午後、夕焼けはあまりにもきれいだった。- ベンジャ ...自由詩7*05-10-28
裸の女- 服部 剛自由詩11*05-10-27
冬の葬列- こしごえ自由詩13*05-10-27
円原視座- 木立 悟自由詩1005-10-26
飛行機雲は消えても- ベンジャ ...自由詩10*05-10-26
風邪流行ってます- tonpekep自由詩28*05-10-25
花と源- 木立 悟自由詩305-10-25
待ちぼうけ- 恋月 ぴ ...自由詩30+*05-10-25
夜闇の波- ベンジャ ...自由詩11+*05-10-24
追憶- 落合朱美自由詩9*05-10-23
銀に_緑に- 木立 悟自由詩805-10-23
なし- しらいし ...自由詩15*05-10-23
架空のかもめ- A道化自由詩1405-10-23
ほされた_かご- 砂木自由詩9*05-10-23
アンサンブルの証明- A道化自由詩1005-10-23
小詩集「書置き」(八十一〜九十)- たもつ自由詩2105-10-23
お母さんのモンブラン- ZUZU自由詩705-10-23
十一月のオリオン- 嘉野千尋自由詩21*05-10-22
距離- 落合朱美自由詩12*05-10-22
すこやかな夜- プテラノ ...自由詩3*05-10-21
かぞえるなみ- 砂木自由詩8+*05-10-21
本を読んだ後に入り込んだ一瞬- tonpekep自由詩14*05-10-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121