すべてのおすすめ
ぼくのかばんは空の色と同じだ
青いような白いような
どっちにしても気持ちいい
空より入らないけど
たくさん入れることができる
テキストとノートや筆箱を
ぎゅうぎゅうしながら押し込めて
背 ....
木がいさぎよく裂けてゆく。
節目をまばらに散りばめている、
湿り気を帯びた裂け目たち――みずの匂いを吐いて。

晴れわたる空に茶色をばら撒いて、
森は、仄かな冷気をひろげる、静寂の眩暈に佇む ....
さくらの便りが届く頃にいつも思う

4月が新年度だからか
裸ん坊だった樹々が
色を着飾っていく時期に呼応するように
春は変化のとき、旅立ちや新しい出会いが

その大事な一歩を踏み出す為に ....
インターホンが鳴って
受話器をとる
誰も出ない
カーテンを開けて外を覗く
いつの間にか砂漠が広がっている
その真ん中を
うつむいた君が一人で歩いている
名を呼ぶけれど
窓の開け方を ....
したたるような緑の森
きこりは不在
白雪姫のための小道
草に覆われ見えない

眠り続ける白雪姫
かたわらにりんご
そっとスカートをめくり
黒いガーターベルトとストッキング召しませ

 ....
 



  「 星のうえで 」



          

        とても静かな星のうえで


          

       いのちを祈るひと ....
裏庭で流木を見つけました。

流木なので、
どこからか流れて、
どこからかこの庭に、
流れ着いたのでしょう。
流木はぐっしょり濡れていて、
近づくと強い潮 ....
箪笥の奥には
凪いだ海がしまわれている
微かに潮の匂いが漂っている
妻は夕暮れの淡い光に
静かなシルエットとなり
折り目正しく丁寧に
洗濯物を畳む
その姿は僕らの感傷を代弁する
何 ....
長い年月を波に洗われて打ち上げられた
流木のように古びた椅子に座っている
おまえがいるだけだった

正午の青空のした 影もなく

呼吸さえ 受動で
降りかかる陽射しに ....
さあ、出発しよう
ぽっこんぽっこんぽこぽこ
キップを見せていただけますか
この列車の行き先?
知っているのはあなた自身

カタリカタカタ
遠くへと
私は徐々に遠ざかる

赤ん坊の泣 ....
羽のうしろに光がいて
羽が光を振り向いたとき



ひとつの石の眠りのなかに
数千万年の微笑みがあり



光だけが咲く庭の
短い歴史に埋もれたのだと



 ....
ずっと
遠くに
行ってしまった
くじらの
足音

どこに
ずっと
北の方に

どうせなら
満天の夜が
いいね
少しずつ
舵をとりながら

長い旅だね
くじら
しっぽ ....
好きですけど
あなたはきらいですか

きらいですけど
やっぱり

みかんを齧った

流れる空気は知らないうちに
甘くなった蜜のかおり

みかんは未だに熟していません

甘いで ....
君は鳥が好きですか
僕はどちらでもないです

桜が咲くと嬉しいですか
僕は土手で寝転びます

今日は何か音楽を聴きましたか
僕は鈴木茂を二回かけました

夕ご飯は美味しかったですか
 ....
緑の葉を一枚 
唇に{ルビ銜=くわ}え 
言葉の無い唄を奏でる 

黒い影の姿で空を仰ぐ 
わたしのまわりが 
ひだまりとなるように 





  * この詩は「詩遊人たち」 ....
子供の頃  
両親のあたたかなまなざしに 
まもられて 
幸せはいつも 
「 そこにあるもの 」 
だった 

やがて大人になり 
自らの手を伸ばし 
{ルビ掴=つか}もうとした 
 ....
日が暮れて今日も塩屋に
ナメクジたちが集まる
口々に死にたい死にたいと言いながら
塩を求めにやってくるのだ
けれど感情が昂りすぎて
みな自分の流した涙で溶けてしまう
翌朝塩屋の前は
粘液 ....
寝っ転がってると殻に当たった。
殻の向こうでは大きな嘴が、
こつこつと、
ぼくを喚んでいる。

ごめん。
午後の昼寝には、
少し遅れてしまいそうだ。

 ....
読まれて落ちる卵には、
きっとわたしの顔は付いていない。
だからどうぞお好きなように、
割って食べてくださいませ。

わたしの伺いしらぬ、
卵でございましょう ....
枠に閉じたら 絵だと
逆らわなかった息づき

飛べたものが 石の中
墜落もできずに

鎮火を待つ間
まだ 蝶でいる







 
ホームセンターで
子象を買って帰る
前から欲しかったので
お金をコツコツと貯めていたのだ
家族の喜ぶ顔が見られるとも思ったが
案の定こんなもの買ってきて
と妻に叱られる
「詩とは違うんだ ....
?.

神経質そうに痩せた手を合わせて祈っている
ひざまずいて
教会の中 ステンドグラスを割ってこぼれる夕日に溶けそうな 
白金の髪

俺はその斜め後ろに座って
じっと ....
人は何も持たずにこの世に出でて
何かに押しつぶされそうに
喘ぎながら生きている
何のためにと問いかけることは
おそらくは禁句であって
しかも新たな分身を作る
己の問いの答えもないまま

 ....
今日、世界が終わるとしても
教えないでいてください
怖いからではありません
やっぱりわたしは
明日の約束をしたい、あなたと

    交わされることのない言葉
    くちぐせのような夢 ....
絵本の側で
子供が頭をあわせ
内緒話をしている
二人だけの秘密は
二人だけの秘密のまま
やがていつか忘れられてしまう
僕らは今日必要なことを
ひとつひとつ整理していく
特別なことはない ....
彼女が好きなそのカフェにはいつも
雨が降っていた

店内はびしょびしょで
暑くて
植物が生い茂り
肉厚な緑の葉の上で
色とりどりのカエルが跳ねた

極彩色の鳥達が
テーブルの下で睦 ....
 エスカレータで夢を見る

ふわふわの風船、逃げられて
いまにも泣きだしそうなおんなの子
ジャンプして捕まえた糸に端の輪をつくり
ひとさし指を通してごらん
これで赤色どこへも行かなくて
 ....
ひとりの少年が 
壁をつたうパイプの上を 
猿の手つきでのぼってる 

壁の頂で少年は 
( 見ざる・言わざる・聞かざる ) 
のおどけたそぶり 

次の瞬間 
頂から 
両腕ひろ ....
昨日は職場のおばさんの 
くどい{ルビ小言=こごと}に嫌気がさして 
かけがえのない他の人さえ 
土俵の外へうっちゃり 
しかめっ面でひとり相撲をしていた 

昨晩見た夢のなかで 
旧友 ....
今よりもっと
空が高くて
今よりもっと
砂の中に潜む星を
見つけるのが上手だった頃

四歳の幼さで
舌足らずな
Ich liebe dich.

ドイツ原産の弟と話す為に
ひとつ ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空色のかばん- ぽえむ君自由詩11*07-3-18
森の心象___デッサン- 前田ふむ ...自由詩25*07-3-17
*青白い街灯の下*- かおる自由詩14*07-3-17
駱駝- たもつ自由詩1307-3-17
黒いガーターベルトとストッキング- ふるる自由詩9*07-3-17
星のうえで- ae96自由詩1807-3-16
「_流木。_」- PULL.自由詩16*07-3-16
箪笥- たもつ自由詩1707-3-16
キス- 水在らあ ...自由詩32*07-3-16
チョコレート列車- 五十川由 ...自由詩7*07-3-16
ノート(創鳴史記)- 木立 悟自由詩707-3-16
くじらの足音- 夕凪ここ ...自由詩1107-3-15
縁側の- ひめと自由詩607-3-15
ところで- 松本 涼自由詩2107-3-15
口笛_- 服部 剛自由詩13*07-3-15
「_月夜の照明_」_- 服部 剛自由詩4*07-3-15
結晶- たもつ自由詩1507-3-15
「_卵の午後。_」- PULL.自由詩3*07-3-15
「_詩卵。_」- PULL.自由詩9*07-3-15
古蝶石唄- 砂木自由詩17*07-3-14
詩とは違うのだから- たもつ自由詩1607-3-14
祈れ- 水在らあ ...自由詩23*07-3-14
悲しみの向こう側- アマル・ ...自由詩607-3-13
春は明日の約束- たりぽん ...自由詩15*07-3-13
待合- たもつ自由詩807-3-13
赤道カフェ- ふるる自由詩16*07-3-13
ふたり、夢を見る- soft_machine自由詩10*07-3-13
「_頂の猿_」_- 服部 剛自由詩907-3-13
弱者の拳_- 服部 剛自由詩15*07-3-13
舌足らず- 士狼(銀)自由詩20*07-3-13

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