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から病んで臥せっていたはずの姉さんが這い出てきた
北の海はすっごく寒かったんだから
カラカラと寂しい音が喉からして
手で青を掴んできたわあんた青が好きだったでしょう
ショウの途中で姉さん ....
内出血の赤黒い斑紋の雲が月を
夜空の剥がれかけた爪にする

夏の海、と
あなたが決めつけたとき
波は季節を、海は名前を失い
水はただ塩辛く

  傷だけが夜空にあるなら嫌いだ
  黒 ....
車椅子に座る 
小さいお婆ちゃんを 
前から抱きかかえる  

少し曲がった 
「 人 」という字そのものに 
なれた気がする 

ごめんなさい、ごめんなさい 
と繰り返すので
な ....
「別れませう」とペリカンは言った
「別れてほしいの」
ペリカンは左を向き、片目で私を凝視する
潤んだ黒目が、一瞬灰色に濁る
写真を撮ったのだ
下のくちばしの袋が震へる
袋の中は、たっぷりの ....
手のなかに
ことばを握ることがあったね

あるはずもない質量に
身を任せてしまうことが
あったよね


どんなこころ模様にも
ときは流れてゆくものだから
いつか
わた ....
心の中の海が騒いでいる
いつまでも鳴り止まない潮騒
僕は不安でたまらなくなる

こうして本当の海を眺めていても
聞こえて来るのは僕の心の潮騒か
それとも目の前にある海の波の音か
それさえ ....
夏の
夜が
激しさを増し
ぼくは
水が欲しかった
とても

海水浴
波に
持ち上げられて
足がもうつかない場所へ
つま先に虚無が触れ
頭上には
目を閉じても赤い
太陽

 ....
まあるい泡を
ぷくりと吐いて
そっと寝床を抜け出す
水の流れは
暗いぶん少し冷たい
おびれとむなびれ
ぷるぷる舞わし
水草の間から
夜の空を見上げた

真昼の水面を
きらきら照ら ....
玄関のチャイムが鳴ったので
仕方なく立ち上がろうとしたら
背中の上に
重たい鳥が
止まっていた

「どいてくれますか?」
黄色の羽根を
ぱたり、と閉じて
ずん、と居座る
「私は止ま ....
《人たらん》


人たらん人になりたいと 男は思いました

道程などと つぶやきながら



人がたらん人がたらんと 別の男がいいました

道には人が あふれかえっているの ....
?.

七百七十六番目の天使が
翼をなくした
俺は 黙っていた
言葉は全て 汚れているから
俺は 黙っていた
あと十秒



?.

六百六十五番目の悪魔 ....
僕はゆくだろう
鍾乳石の先で抗う
水滴の
夜のために

待つものも
さだかではない
暗闇のもっと底
染みこむ
朝のために

屈折がつくる道
灯台が照らす
霧の先に

ゆく ....
汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
あなたが
私の本棚の
背表紙をそっと
撫でる

私が
親しんだ本たちが
小さく
揺れているのがわかる

ああ
それは
古本屋でね

そっちは
お風呂で濡れちゃって

 ....
火をつけた
裸ではないから あなたは
時の中へ流れて行く 

服の重みに
囚われてやしないかなって

灯籠から 灯りをこする爪の音
ぼんやりとあふれてるぬくみに
口をつけて すすって ....
耳に雨音
瞳に滴
触れるたび
肌はやわくなってゆく
身じろぎもしないで
硝子一枚に隔てられて
雨に囚われているのだろう

雨を除ける力など
もってはいないから
ここでじっとしている ....
良く頑張っているよね

そんなふうに
自分を褒めてみるのは
なんだか
むなしい気がする

お馬鹿さんだからなあ

そんなふうに
自分を卑下してみるのは
どうしてなんだろう
ふぅ ....
低く垂れ込めた
嵐の雲のなかへ
灰緑色の階段が続き
海は大きなちからに
踏みしめられるように
しろく崩れながら
膨らんでは混じり合い海岸線を削ってゆく

風はいっそう強くなり
雨と潮 ....
雨が止んだ
そして他の誰よりも
最初に光を見たのは
ぼくだった

光は止まっていた
その光をくぐるようにして
白い蝶が飛んでいる
風も止まっている

雨が止んだ
閉じていたものが ....
鯉が吊るされた
教会の屋根に
虹は鱗を落とす
七色ではなく十二色の
クレヨンじみた

ツタはいつまでも
少女を縛り付けて
泡を吹いた口から
鯉が生まれるので吊るされる

正常な幽 ....
泣き顔を作るには
たくさんの
ほんとうにたくさんの筋肉を使わなくてはならないけれど
笑顔を作るのは
もっとカンタンなんだって

こんなこと、昨日習った
たまには先生もいい ....
雨の降りそうな赤い夕立前に
背中だけ次々落ちてきた
それはいつも誰か
夜の底辺、まどわされる時間へ
ふかした歌を染み付かせていて くたびれていて

もう煙らないんだ
もう静まないんだ
 ....
つきを
見上げるための、その装置を
湖底にそっと、
眠らせて

ノスタルジアが、いま、
宝石に
なる、



 王冠は
 燃え盛ろうとする、あの
 いつわりの技巧
 ....
夏が、また―――
怖いですか
あのひとの抜け殻だから

まひるの世界はあまりにも眩しく
夜の世界は、私には暗すぎる
いつからか
瞳が捉える色彩は
こんな風にゆるぎはじめて
 ....
「カワイイ」って言っても えぇやん!

「カワイイ」ぐらい!


「愛してる」は おまえにしかって言ってないんだぞ!

 
 妬くな!
うちわをあおぐ
私は
縁側で
入道雲を{ルビ見遣=みや}る

庭では生垣が
真っ青な息をしている
深い静けさに みちて
遠くで ひもす鳥が ないている

山の ふもとを流れ ....
あたしは河だった。
両岸の、
親族と参列者を満たす河だった。
あたしは、
泣いて、
泣いて泣いて泣いた。
やがて涙は両岸に溢れ、
氾濫し、
洗い流した。 ....
そうして君は、と
切り出した言葉の奥で
俯いたままの昨日は
指をくわえて
泣き崩れていたりする
 
引き金を引いた僕と
受動態を貫いた君の
どちらが正しいのかさえ
僕には分からなくて ....
 
バスに乗る
名前だけが剥がれていく
何かの間違い、というより
むしろ略式でも正しいことであるかのように
良かった、わたしたちは
バスに乗られることがなくて

席に座り
バスの一番 ....
こんな世界に眠れる夜なんかあらへん
目ぇ覚めんのか、覚めてへんのか、それとも冷めたんか
そんなこともわからへん
お前がおらんとあかんのや


山しかないようなとこやった
山の向こうに何あ ....
ルナクさんの自由詩おすすめリスト(3607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
0→1- ふるる自由詩19*07-7-19
夏の月、海に剥がれて- たりぽん ...自由詩9*07-7-18
「_人_」_- 服部 剛自由詩18*07-7-18
「別れませう」とペリカンは言った- 三州生桑自由詩1107-7-18
重みを確かめては来なかった- 千波 一 ...自由詩14*07-7-18
海の瞳- 未有花自由詩15*07-7-18
- ふるる自由詩12*07-7-17
碧い魚- LEO自由詩30*07-7-17
ペズゥ- 小原あき自由詩32*07-7-17
人たらん- るるりら自由詩9*07-7-17
祈り- 水在らあ ...自由詩2707-7-17
疾中(微熱)- たりぽん ...自由詩1007-7-17
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
背表紙- umineko自由詩10*07-7-16
Red- 砂木自由詩12*07-7-16
紅い魚- LEO自由詩34*07-7-15
- 恋月 ぴ ...自由詩35*07-7-15
七里ヶ浜にて- 銀猫自由詩25*07-7-15
雨の後に- ぽえむ君自由詩14*07-7-15
祈るだろう、目を閉じたら、- ふるる自由詩1307-7-14
昨日習ったこと- アイバ  ...自由詩507-7-14
伏し目- 唐草フウ自由詩10*07-7-14
シークレットブルー- 千波 一 ...自由詩18*07-7-13
空蝉の夏が、また- Rin.自由詩2007-7-13
限定- 北大路京 ...自由詩11*07-7-13
終日_(ひねもす)- こしごえ自由詩21*07-7-13
「_泣いて、泣いていない。_」- PULL.自由詩18*07-7-13
無題- 山中 烏 ...自由詩8*07-7-13
ひきつづき- たもつ自由詩1807-7-12
あかん- アマル・ ...自由詩21*07-7-12

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