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彼には、入れ墨があった。
革ジャンの下に無地の白いTシャツ。
ぼくを見るな。
ぼくじゃだめだと思った。
若いコなら、ほかにもいる。
ぼくはブサイクだから。
でも、彼は、ぼくを選んだ。 ....
 何故でしょうね
 掌の上で独楽が、止まっているように回って
 視線をさらいますけど、波のめくれや
 バケツの蟹の回転はどことなく
 記憶に繋がっているように眺めています

 流しの栓を抜 ....
土留色のナイショが蠢いている
秘めごとを沢山食べて大きくなった
巨大な海鼠にも似たナイショが床を這う
ナイショの匂いは潮風のようだった

こんなに丸々と育ってしまったら
きっといつかバレて ....
 百合の木の茂る蔭
 煤けた石畳で
 黄緑色した小さな毛虫に
 小型のキイロスズメバチがのしかかっている

 目に飛び込んできた
 両者のカラダの彩は暗がりから浮き上がって
 もだえる毛 ....
もう二度と会えないあの人に
もう一度会えるなんて
これはきっと神様の悪戯ね
神様は私に泣いてほしいのかしら
それとも…
光る風に戦ぐ影を
みつめる
君は
遠い心音に
魂を澄ます

 ※ 戦ぐ=そよぐ



迷子の魂を
導いてくれる
君の円らな瞳は
深く澄んで
宙を宿す
 麦焼酎のロックに檸檬を絞れば
 金粉になって
 グラスの底に沈んでいく
 センチメンタルな別れのことば

 振りはらおうと
 あがいている姿が
 やはり
 黄色くなった泉をのぞい ....
水の上に花が咲いている
花の姿が水にゆらめいている

それをながめながら
   幾重にも愛を囁きながら
   幾重にも別れにふるえているような
   このひとときに

   いちばん告 ....
 私の周囲にあったものは、すべて私と同一の素材、惨めな一種の苦しみによってできていた。私の外の世界も、非常に醜かった。テーブルの上のあのきたないコップも、鏡の褐色の汚点も、マドレーヌのエプロンも、マダ ....  かつてお酒の好きな詩人が
 青い背広を着て旅に出ようと言った
 夏の来るのを待つ短い ひと時
 休日の真昼間
 私の心はスーツケース持たず旅に出る

 海もあった
 太平洋の波の音に吹 ....
つぎから
つぎに
つめを下にした
指が
降ってくる

ただしいことの
降灰
ただしくない欲は
ロケット花火

高層12000階のすみかに
移り住んでしまって
もどるには
地 ....
今楽しいことと言えば
昔の詩作品を分かりやすく
丁寧に 自分の解釈で
改変して 書き直してみること
やっぱり一番楽しいのは
高校の頃に熱中した 中也の詩
いかようにも解釈できる 幅を持って ....
37℃を超えたあたりから ちょっと虚な意識の中で

なんとなく ようやく

スマホの写真を消し始めた

一緒に行った旅行 あなたの写真だけ消していくと

あの時間から あなただけが消え ....
食べたもので人の身体は出来ています。
そんなことはいちいち考えずに
その日の風まかせで
献立を決めてきた

心は何で出来ているんだろう

手元が狂うのは永遠の一瞬
包丁の刃で切り落とし ....


朧げな 赤い花を摘んだ/剥いた
溢れる果汁が人の皮の下と同じで
ぷっくりとした繊維が 空気を熱く昂らせていた

私の熱を奪い取って からからの空を膨張させていく
地球の血液

 ....
怒りのあまり
何も見えなくなる日

皮が千切れるくらい
笑いころげた日

風のない日
肺の底から
流れだす煙を
何かに
どうにか重ねあわせる日

手足のふるえを
抱えこむ日
 ....
{引用=𝘺𝘦𝘭𝘭𝘰𝘸 𝘣𝘪𝘳𝘥}  造花のくきの折れる{引用=(𝘣𝘭𝘢𝘯𝘬)}  いつの日か、眠れる
  錆びていた工具箱   {引用=「𝘣𝘪𝘳𝘥 𝘤𝘢𝘨𝘦}   揺れる 籠に
    御伽話{引 ....
 雨風鳴る夜更けのベランダ
 指先に 手櫛で抜け落ちた髪
 中身のはみ出した ぬいぐるみ
 ウイスキーの空ビン
 時を刻む音が私を苛立たせる

 そんな悲しい日々がなくなって
 代わりに ....
こころとこころが
ただ在る
宇宙のなかの
この小さな星の上に
いろいろなこころ



私の
こころの終りには
ありがとうを
置いておく
その時に咲く花がある



 ....
 ジャン・ジュネの『小さな真四角に引き裂かれ便器に投げこまれた一幅のレンブラントから残ったもの』にある、「ある日、客車のなかで、前に腰かけていた旅客を眺めていた私は、どんな人も他の人と等価であるという .... 鉛色の空の下

紫陽花が咲くのを待っている

そこにカタツムリが居たら

梅雨空も悪くはない

四季折々の美しさがある
すでに6月にして、連日夏日が続いてる
暑いのって苦手なのよ
ほら 寒いのは着込んだりカイロ仕込んだり
マフラー手袋 いろいろ対策できるけど
暑いのは 横になろうが縦になろうが
裸になったって ....
マンションの壁面に宿った
真冬の枯木立あるいは
悩める左脳の血管造影画像

執拗な風雨に晒されても
コンクリートの平面に
蔦は日々を描き続ける

人の暮らしが届かない背中で
意識 ....
夜の耳工場で働く小人は
めっきり上がらない時給に
ぼやきながらも
今夜も対の耳を作っています

夜は短いようで長く
或いはまた短く
それは人生もおんなじだね
耳を買いに来る人は
そん ....
瞼の裏側で眠りの松明が燃え盛る
タップを踏む睡魔が天然色の幻へと誘う
大地を俯瞰すれば麒麟の群れが走り
文明は密林のように摩天楼を生やした

水曜日の波が大通りへと押し寄せる
チョビ髭を歪 ....
 われらはビーチグラス埋まる砂地で咲く
 浜木綿なのか

 空に憧れ
 海に真向い
 樹々にさまよい
 陽を讃え
 愛の溢れた瞳を求め微笑み合う
 ひとり あなた
 ひとり わたし
 ....
暗渠の遊歩道で
綺麗なタチアオイを見つけ
立ち止まる

>今日が見頃みたいだよね

シャッターにかけた指が止まる

驚いて振り返ると
柔らかな眼差しの老人が立っていた

>実 ....
森を下る

雨粒は
木々の隙から落ち
葉を伝い
流れ集い
地をじっと濁す

私は抗いたい
貪り尽くしたい

見上げても
どうともならない
午後五時に
叛心は
裂かれた潮の ....
風のささやきに誘われて
釣り人は初夏の{ルビ渓=たに}に分け入った
モスグリーンのいで立ちの彼は五月の若葉に溶けて
神経質な魚たちの警戒心を得ることはなかった
川面に近づくには音を立ててはいけ ....
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が ....
本田憲嵩さんの自由詩おすすめリスト(2262)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
マールボロ。__- 田中宏輔自由詩13*24-6-16
- soft_machine自由詩724-6-16
ナイショ- atsuchan69自由詩12*24-6-16
朝の月【改訂】- リリー自由詩9*24-6-15
招待- リィ自由詩2*24-6-15
【映画「シン・ウルトラマン」と_米津玄師さんと_みんなへ_五 ...- こしごえ自由詩4*24-6-15
檸檬- リリー自由詩4*24-6-13
水_鏡- 塔野夏子自由詩9*24-6-9
Sat_In_Your_Lap。序文- 田中宏輔自由詩6*24-6-8
パセリ- リリー自由詩10*24-6-8
雷のあと- 唐草フウ自由詩6*24-6-7
たのしみ- ふぬーん自由詩224-6-7
風邪をひいて- 短角牛自由詩5*24-6-6
虹は出そうにないけど- そらの珊 ...自由詩15*24-6-6
梅雨と飛来- ゆるこ自由詩424-6-4
とある日の風- soft_machine自由詩524-6-4
room/604- ryinx自由詩824-6-4
冷たいブルー- リリー自由詩6*24-6-4
※五行歌_六首「ほほ笑む_いのちを持っている」- こしごえ自由詩7*24-6-3
もうすぐ百の猿になる。- 田中宏輔自由詩7*24-6-3
五行歌_梅雨待ち- レタス自由詩8*24-6-2
かき氷食べに行こうよ- 涙(ルイ ...自由詩324-6-2
- 夏井椋也自由詩7*24-6-2
耳工場- そらの珊 ...自由詩11*24-6-1
ライク・ア・ムービー- atsuchan69自由詩8+*24-6-1
仏蝶- リリー自由詩6*24-5-31
- 夏井椋也自由詩5*24-5-29
雨降り- Giovanni自由詩5*24-5-29
初夏の釣り人- レタス自由詩7*24-5-28
- 佐々宝砂自由詩10*24-5-27

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