すべてのおすすめ
昔、タバコはやめたと書いたことがある
やめたほうがいいですよとまで

吸ってるじゃないですか
あの時はやめてたんだよ、ひと月くらい

そしてやめたと書いたことで
こぼれ落ちるものがある
 ....
また紙巻タバコを買ってしまった
電子タバコに切り替えたのだけど
吸うと気持ちは落ち着くのだけど
何となく味気ないので
時々、どうしても本物を吸いたくなる
紙巻タバコに火をつけて、くゆらせなが ....
山の中
黄色と茶色のまだら紅葉は
掌の中で息づいた。

街中
完全なものが商品棚に並び
行き交う
肥えすぎた瞳。

選別されたものしか知らない。

他人も
自分も不細工に見えた ....
二〇一七年十月一日 「蝶。」


それは偶然ではない。
偶然ならば
あらゆる偶然が
ぼくのなかにあるのだから。


二〇一七年十月二日 「「わたしの蝶。」と、きみは言う。」
 ....
晴れた日の海のような青
遠い島まで泳いで行けそうな空

台風の落としものを拾う子ども
背中には
期間限定の羽

台風が去った朝に
台風の行方を考える
身軽なようでいて
実は
ひと ....
静かな頭蓋のなかで
記憶は波だつ あらゆる襞へ
あらゆる層へ
その波たちは伝わってゆく

記憶はささやき
記憶はつぶやく
かたちを持った あるいは
かたちを持たない
出来事のこと 出 ....
秒速2m
まだ来ない夜明け

一日ごとに
増えていく知識

一秒ごとに
尽きていく命

得たものはいつでも
失ったものに釣り合って
途方に暮れる

秒速2m
夜明けが追い越 ....
  青空はずっと振るえている
  時が かげになって路にこぼれてくる
  壁のうえにそっと 黒い木が枝葉を撒く

  思うということ
  街にいくつも街を重ねていくこと
  あなた ....
最初の一行は
勢いで書き出す
何でもいい

目の前に夕食の餃子があるならこうだ

私には
餃子のように飛べない羽がある
見てくれだけの羽がある
しかも私の羽は
パリパリと音を立てな ....
これは墓まで持って行く。
そういうひみつがひとつくらいあるのではなかろうか
わたしにはそれがある。
これは墓まで持って行く、と
目をつむり見つめる

ひみつを見つめたあとに
見あげた空は ....
いつか夢が陽炎を連れて
私の家にやって来る
いつか名前が欲しくなって
夢は私におねだりする
良き日々に良き友達
暦の言葉もまた良くて
お天気だけがまだ揃わずに
飛ばした胞子が遠い町の駅の ....
水の惑星の縁に群れる雲は
答のない問いをささやき
そよ風といっしょに耳をなぜる

私は私の影なので
生き身は自然からのかりもの
魂は何とは言い切れない何かへとつながっている

雪国の
 ....
    
       傘を見たものは言う

       尖っているやつだね
       いや、丸かった
       いやいや、三角だった
       短くなかったか
 ....
ふるさとみたいな
おなかのつめたい石に
雨が降る

チャコールグレーの傘をさした
すぎやまくんに
水溶性の雨が降る
溶けていくね
好きだったのに

ほんとうは存在していない ....
身の丈に合わない服を着てみて
この引きずっている感じが良いんだよ、と
大人ぶってみせた
わたしたちはもういない
スカートを折って丸めないで
シュシュで留めないで
靴下は真っ白で脹脛の半分く ....
女のお尻は男よりも丸い
僕に耐えられぬ、痛みをも知るひとよ
あのなかにはもしや
青い小さな惑星が回っているやもしれぬ
抉り取られた枝、から
予告もなく傾いていく
網が からめとる とられない
誰かの手紙が捨てられて
落書きばかりにうんざり

ひさかたの果実にうつつをぬかす
転がる、ひかり、分散、なつのひ ....
僕たちは妄想を充分に知ってしまった
僕たちは世界中の女性に憧れてしまった

僕たちは愛されない苦痛を知っている
僕たちは自分であることにときどき疲れてしまう

自分の番地を持たない君とは友 ....
残りの夏にかざした
みずいろの日傘をたたみながら
あのひとは言った
すでにそこに来て待っている
自分に逢いにゆくのです と
そうして
疲れたようなはじらいをのこし
鈴蟲寺の石段をのぼって ....
 優しく髪をなでてくれる右腕が

 ハンドルを握る右腕が

 横断歩道引いてくれる右腕が

 目の前の蜘蛛を掴んで逃がしてあげる右腕が

 ぶら下がれる右腕が
 
 欲しい
 ....
おばさんから愛が溢れて
アがこぼれ出たのが
おばアさん

おじさんに愛が沁み込んで
イがにじみ出たのが
おじイさん
 水の夢を観た
 水を呑む夢でなく、
 水にまつわる夢でなく
 水、そのものの夢
 個体が液体になったのか
 自我が消失したものか
 ぼくにはわからない
 その夢のなかでは
 光 ....
水しぶきをやり過ごせよ
   虹の架け橋
背負わない傷跡を見せたくないから下着も脱がないわ
お尻の大きい外国人のお姉さん
牛さん牛さん、ダッシュダッシュ! ああ腕が回らないお年寄りな実態把 ....
燃やされるのはこわい
人のために死ぬるのは
何もかも未来のために
捧げてしまうのはこわい

朝陽が昇って
青い空と一緒に
からっと晴れた気持ちで
殴った
潮風が気持ちよく
涙の跡
 ....
セックス

セックスするためにヒトは生きるのだ

人間関係、社会問題、このような4字熟語はすべてこの文字で置き換える

「セクロス」

そうだセクロスだ!

けしからん

聞き ....
去年の夏
海沿いの古い集落の
小さな宿に泊まった
窓から見えた自販機だけが
灯りらしい灯りで
ジュースを買いに出たとき
本当の夜を知った
すぐ近くなのに
宿の灯りが届かない
夜がこん ....
雨が降っている
今年の冬は雪が降らない
鼻から空気を吸い込む
冷たくて
頭が洗われるような感じ
心なしか目もシャキッとする
きれいだ
口から空気を吸い込んでも
分からないだろう
鼻は ....
一日、また一日と
忘却した記憶に登場する
キャラクタアが
私たちの行列に
続々
と 
立ちならぶ。

あの小さな戦争たち の
ことを 蒸し返すのだ。
あの小さな戦争の
銃撃戦(言 ....
乾くことのない水滴に
静かに静かに築かれる墳墓
月の動きを
見つめている


後ろに手を組んだ花
折れた櫛の先
人々は憤り
道に夜が来る


霧の雪
鳥居 ....
{引用=(*筆者より―― 昨年暮れ辺りに自分のかくものがひどく拙くなつてゐることに気付き暫く充電することに決めた。その拙さ加減は今回の投稿作をご覧になる諸兄の明察に委ねたいが、ともあれかいてしまつたも ....
本田憲嵩さんの自由詩おすすめリスト(2121)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こぼしつつ歩く- りゅうさ ...自由詩821-9-22
初秋の正午の想い- ジム・プ ...自由詩2*21-9-22
まだら紅葉- asagohan自由詩121-9-22
詩の日めくり_二〇一七年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-9-20
茄子の花- そらの珊 ...自由詩13*21-9-20
記憶波- 塔野夏子自由詩4*21-9-19
ねむる- TwoRivers自由詩14*21-9-19
ある隠喩- 草野春心自由詩321-9-16
大阪王将- 花形新次自由詩3+21-9-6
どこかのここ- こしごえ自由詩7*21-9-6
- 妻咲邦香自由詩121-9-6
水影- こしごえ自由詩8*21-9-6
記憶の棘- 石田とわ自由詩621-9-5
水溶性の雨- 自由詩17*21-9-4
春は闘争、- 鳴神夭花自由詩921-9-3
ある夜のメルヘン- 服部 剛自由詩721-9-3
夏至祭は終わった- 帆場蔵人自由詩521-9-2
僕たちの- 梅昆布茶自由詩1521-9-1
鈴蟲寺- SDGs自由詩3*21-8-29
あなたの右腕が欲しい- 佐白光自由詩1*21-8-28
老いるオイル- イオン自由詩2*21-8-25
- 中田満帆自由詩521-8-13
下げちゃいなさいよ- アラガイ ...自由詩8*21-4-27
人間こわい- 奥畑 梨 ...自由詩520-11-12
なぜヒトは生きるのか- フッカー ...自由詩320-10-29
丹後ちりめん- ガト自由詩8*20-8-7
鼻サウナ- mmnkt自由詩120-1-21
私たちの小さな戦争- 左部右人自由詩119-8-4
ひかり_冬の手- 木立 悟自由詩219-2-17
秘法(第一巻)ほか九篇- 石村自由詩18*19-2-1

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71