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そこを避けて着水しなくては/
かなって夕日の沈む頃に合わせるかのように操縦士だけの小型機が墜ちた/燃料は使い切るだけを飛行したはずなのに静かに知られずに海でもえて・/夜空への祈りのように最後 ....
現実は
私を疲れさせる
作り笑いを引っ込めて
素に戻る
良く喋るひとは嫌いだ
一緒にいるなら
沈黙が心地好いひとがいい
気がつけば
夢想して微笑んでる私は
此処に存在してない
....
行方不明になりたい
雪が降るだけで
明るい白になった
時々思うね
あの日
カーステレオから聞こえたグルーヴ
夏休みの初日
手のひらから溢れていく
意地悪 さよなら 憧れ
グループ 二人 一人 またそして
太陽 雨 自動販売機 コンビニのアイ ....
大地に落ちた雨つぶは
雨つぶ同士ひかれあいくっついて
水の筋となる
大地を這う水の筋は
水の筋同士ひかれあいくっついて
川となる
大地を流れる川は
この{ルビ地球=ほし}で
一 ....
花びらちぎっってどうするの
あなたのその手の中の花
まだ 風の中で揺れていたかった
あなたの恋の行方とは関係のない命
なのに
花びらちぎってどうするの
命をちぎってど ....
もしいつか会うならば
そこは淡い抽象画のような場所
つつましく響き合う
やわらかな薔薇色を 薄明や薄暮の青灰色を
ほのかな真珠色を しっとりと佇む秘色を
感触しながら
静かな体温を寄り添わ ....
知られてはいけない事と
隠したい事は意味が違う
知られたい事と
伝えたい事も大きく違う
「意外だね」って言葉が好きだ
小さな声で大きな夢を語るような
山頂の空気が美味しい ....
普段乗らない電車で
小さくなって
降りる駅を待つ
人がいっぱいだ
でもみんな
スマホしか見てないので
昔よりは楽だ
世の中には
こんなに人がいるんだもの
そりゃ一人ぐらい
電車の中 ....
いろんな人が
寂しいって
ボール投げてくるから
いつも無意識にキャッチするけど
投げ返すと
もうそこにはいなくて
短い会話は
道に転がる
誰かランダウンしようや
寂しさや悲しさを
....
君が食べたいと言ったから、
近所のスーパーでスモークサーモンを買った。
298円──破格の値段だ。
「皮がついてる……刺身の切れ端?」
ほとんど文句に聞こえるコメントを呟きながら、
オリ ....
一番恐ろしいのは、己の弱さ。
そいつが囁く、言い訳という名の誘惑。
夜半過ぎ、映らないテレビに自らを写して、
滲む爪先を凝視した。
奇妙な雨音だけに耳を傾け、
ただ、逃避した。
そ ....
心ころころ石っころ
いしっころには心はあるか
せめても言葉を知ってくれ
淋しいかなしい聴いてくれ
心ころころい石っころ
石っころ一つポケットに入れて
せめても少 ....
心の中の晩秋は
村雨ばかりの降りしきる
そこへ私は土足で立ち尽くし
自らを裏切り続けている
悲み屋の通り道で
一等悲しいラブストーリーを
けれどいつまでも訪れず ....
こうなるとフェルナンドの狂的な公理の一つを認めないといけなくなる、偶然などありはしない、あるのは宿命だという。人は探しているものだけを見出すのであり、心のもっとも深く暗いところ、そのどこかに隠れてい ....
わあ、と言って
吸い寄せられるように
金木犀
ぼくはきみの頸を見つめた
仄かに香り立つのがいい
近寄りすぎれば
キツイ臭いになる
ぼくと頸の距離を思う
振り返ったら
光が溢れ ....
黄緑色の葉を広げ照りつける日差しに
まるで大きな掌のように翳す無花果
葉脈が透けて見える
去年は実ることなく
秋にはさっぱり綺麗に葉を散らし
今年はミニチュアサイズの
赤紫色の可愛い実 ....
秋は夕暮れ
まだまだ明るいと思っていたら
もう空が赤黒くなって
夜はすぐそこ
夜を待ちきれない星が
うっすら顔を出し
月は黄色い光をたたえる
鈴虫が鳴けば
冷やりとした風が吹き ....
濃紺のとおいとおい沖
そこだけ白く光る帆
透いた筏の上に
栞が挟まっている
厚い無地の記憶に
プレスされた 絵はわたし
どんなにのぞんでも
やさしい明け方の帯は
沖へと踊らされる
....
炬燵に
父がいないことに
やっと慣れた
十年かかった
もっと前に
いなくなった白い猫は
今でもたまに
コンビニ袋になって風に舞っている
スーパーに行って
ドッグフードの棚の横を通ると ....
白菜の緑葉に埋もれ
黄緑の身軀は躍動する
目覚めたばかりの幼児は
まだ少し夢の毛布の中で欠伸し
柔らかな温もりを堪能している
緩やかなハンモックに揺られては
優しげな歌を心のうちに ....
○「落毛」
ワイフがいう
毛があちこちに落ちている
トイレ 洗面所 浴室
黒毛はあたしで
白毛はあなた!
という
そこで一句
「上の毛も下の毛も
黒白入り交じりて
落ちゆく秋となり ....
まるで夏のよう
この休日は気温も湿度も高い
今日の装いは真夏に着ていたワンピース
エプロン付けて台所に向かう
今夜は唐揚げ
衣をつけた鶏肉を油に入れていく
シュ ....
幸せは此処には無い。
何時も過去と未来に点在するだけ。
傍らにあるのは空き缶、吸殻、コンドーム。
それと誰かの笑い声。
朝方少し仕事をし、あとは何もせずに過ごした
背徳感が骨や肉に浸透していたけれど
床から出ることはなかった
何もしないことにした一日は重金属となって
言葉も発せず、でも聞き耳を立てている
でも ....
詩の葬式から
生きるとは何か
詩の葬式からの
帰り道に
ウインドウに
映つる自分の姿、
セピア色の
246青山通り
振り返ってみる
いろいろな人
ほとんどは
....
どおした 何がそんなに怖い
どおした そんな顔してちゃ
欲しい今日があくびをしながら
お前さぁって 説教始めちまう
リミテッド 感じれるだけの
リミテッド 勇気を集めてみる
....
拝啓
瑠璃の空は、諂曲世界
晴天白雲麒麟が翔く
生贄を欲する
砂漠は、常の
戒めの地
証は、マリア
追放された 三人の女たちや
殉教者の群れも
アラブの隊商路は、錯乱 ....
朝だ
扉を一つ開け放つ
爽やかな陽射し
冷たい微風
部屋の腐ったへその緒や胎盤
何度も吸っては吐き出され淀んだ思考
それら腐臭を少しづつ解き放つ
世界の約束を分かっていく
凍っ ....
冷たいね
きっと君は
トマトケチャップ銀河から来た、
バター星人
クランベリーはもうケーキに使ったから
キュウリおばさんと一緒に寝るのは
もうよしなよ
耐熱皿の日々は
トウモロコ ....
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