すべてのおすすめ
海がつなぐ
まだ知らぬ世界も
流れ流れてやって来る
水か銀か仏か
あらゆるものが
流れ込んで
世界中を巡りゆく
海がつなぐ
あなたと私も
同じ母の魚を食らい
糧か毒か滋養か
....
漫画って
なんて素晴らしいんだろう
小4の春でした
漫画家に、なりたい
絵は上手かったのです
絵は上手い?
やっぱ画家になろうかな
うーんでも
今どき画家じゃ食 ....
、、
ほとんど会話もないまま
「アメリカの朝食」を聴きながら
たまごの入った高級食パンに
森のバターをたっぷりとのせて
熱い紅茶でいただいた
ただそれだけ
晴れた日に傘を貸し
雨の日に傘を奪う
どうやら
それが流行りみたいだ
他人だもんね
困ろうが狼狽えようが
観客席からは滑稽に見えるのだろう
土砂降りになって
みんな借り ....
・(おそろしい)/日取りは新たな締め切りをつくる - どこでもない - そういう場所だというのだ : (人間のように)(人類のようだ)例えば / 戸の隙からか細く投げかける灯りが - まずためらいがあ ....
妹の娘は
私に似ている
彼女が産んだ赤ん坊
男前ではないけれど
愛嬌のある顔
知り合いの可愛いおっちゃんに
似ている
彼は私を一生懸命見つめてくる
私が何者か分析している
....
2重の蠟は
智慧を了し
ツマビラカな
星の接点を
観ずる
しかし
2も2も5なら
6は栄光の
発光体になり
しばらくは馬なので
そんなふりをしたカモメになった
そんな表裏 ....
着信音
表示された名前に
息を飲んで
恐る恐る応答をタップした
紛れもない
あなたの声
嘘みたいだと言ったら
嘘でーすとふざけてきて
一気に緊張がほどけた
少しも迷いのない
....
どこまでも
続こうとする坂道
喘ぎながら
繰り返される
独り言のような呪文
聞きながら
闇雲にしがみついた
あなたの背中
眠ったふりしながら
安いおしろいに混じった
....
ロボットが感情を持ったとか
人の知能を超えたとか
そんな時代が来てるらしい
ロボットが人に近づいてるのか
人がロボットに近づいてるのか
分からない時代がきそうだね
でもね
ロボッ ....
何をしても上手くいくし
何もしなくても上手くいく
見えない器を満たすこと
それをこぼさず運ぶこと
溢れた水は土に還し
空へ向かって芽を伸ば ....
小便を浴びた顔を洗って
今日も街へ出かけていく
本を読んだり
花を写生したりしていると
道行く人が一瞬目を止め
"君はまるで磨けば光る美麗な原石だ"
そして応じる間を置 ....
歴史ばかり雄弁な片割れ石碑のどこにも書いていないが
多賀城の南門から素足をのぞかせた未開の少女が入ってきて
わたしの首になめらかな両腕をかけて影へみちびきいれた
そのときからわたしの胸には真紅の ....
いらぬいらぬいらぬいらぬ
宮刑に処して{ルビ呉=く}れ
僕は四年間詩を綴る
珪藻の家、球は白濁し
粘弾質の液体を溜め込んでいる
不快人間だろう
神経毒で退治して呉れ
僕は{ルビ先=ま ....
なんだろうなぁ
この感情は
分析すると
遠慮
気後れ
申し訳ない
いたたまれない
もっと役に立ちたい
もっと会いたい
帰り道はいつも
なぜか
幸せな気持ち ....
あなたが死んだその日から
あなたがずっとそばにいる
あなたが生きたあの日々は
わたしの記憶の外にいるのに
あなたが死んだその日から
世界は少し嘘っぽい
あなたが夢に顔を ....
微かに潮の香りがした
ような気がして振り返ると
手を振りながら君がアトリエ坂を
駆け上がってくるところだった
打ち寄せる波のように真っ直ぐに
トビウオのような足取りで
変なあだ名で ....
手探りに歩いている
何かやわらかなものに触れたような気がして
それは母の乳房だった
まだ若い母は哀しそうに娘を抱いていた
山積みにされた古い写真の中でも
あの一枚は記憶に眠っている
....
人柱法(抜粋)
公共施設は、百人収容単位につき一人の人柱を必要とする。
千人を超える公共施設に関しては、二百人収容単位につき
一人の人柱を必要とする。人柱には死刑囚をあてること。 ....
夕刻、私の大切な床屋の店主が
営業を終えて鋏を研いでいる
今日は裏宿の常連が
髭を当てに来ただけだった
それでも夕陽の中
長年の日課として鋏を研ぐ
この夏最後の蝉が鳴き止み
....
日の暮れ早い
夕ご飯のテーブルに今夜は
旅先で買った青い陶器の深皿を
出してみる
そこへ絹ごし豆腐を半丁のせたら
白い孤島のようにみえて
潮風と打ち寄せる波が茫漠とひ ....
{引用= グラフ化される こころのなか
それは まるで心電図のよう
きのうであったものが 季節の符号に置き換えられてゆく
ひと、おしながされてゆく
ぼくはしあわせでした
遠い ....
もっと上手に絵を描きたい
夏休みの宿題に取り組んだこと
頭の中で完成している絵日記が
所在不明で消えていく
次の日もまた次の日も
浮かんでくる影像を描写で ....
(じゅるりと甘い豊水梨
まだ食べさせられていない
疲れこんで放心
ひととおり過ぎてペタと座り込む)
一人で悠悠と横たわりながら耐える
くらしと
半生を捨ててあまい缶詰の汁に
溺れる ....
バスタオル干してる二の腕のとこ
おとうさん
姿見の中の姿見
おとうさん
切りにくくなる足の爪
おとうさん
蛍光灯の下の剃り残し
おとうさん
午前四時三十分の仄明かり
おとうさん
....
Curly and honey blond from his mom’s side,
Black eyes from my side,
He looks so gorgeous unde ....
よく冷えた梨が好き
隣席のあなたがそう言ったから
出勤前に、この梨を剥く
指先を滴るまろやかな甘い汁
一切れつまみ食いしてる間に
時計の針が進んでしまう
あわてて梨 ....
自傷する人や死にたい人をネットで見かけると、たまに、無力感がぶわわわっと首筋を撫でる。「私も自傷した事が、死にたいと思った事がある。」と言ったところでどうだい、その人は私ではない。私にはない希望と絶 ....
ゼロの終わりが始まりを呼び
始まりの終わりにゼロに戻る
ずっとゼロをなぞっている
今生きてる
それも一度だけ
Y字路での選択を繰り返し
限りないそれを超えては
ゼロ地点に立たされる
....
まるで涙の川ね
ルイ、リバー
わたしの胸に、
水音がせせらぐ
白い河原と、
仄かなことばが残した
透明な軌跡
ひとり、
揺らめく水に姿を映し、
零した、
哀しみの、 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82