すべてのおすすめ
6歳だった
80cmの溝を飛び越えられずに
何度も何度も砕けたのは
歯が欠ける衝撃があった
頭蓋骨をぶつける痛さがあった
心底、怖かった
泣きながら家に帰ると
泣くな!と父が怒った
ど ....
なにかを探して
なにかに追われて
胸のざわざわが何なのか分からなくて
ほんとうは知りたくなくて
ぼんやりと海がみたくなった
胸が痛くて
それがなぜか知りたくなくって
とおい夕焼けをみてい ....
全部夏のせいにして
逃げてしまおうか
と
あのひとが
優しく笑うものだから
わたしは素直に頷いた
遠くへ行きたい
そんな想いが重なって
わたしたちは
手 ....
私のこころには
ちっぽけな美しさがある
ささやかな優しさがある
愛された記憶がある
愛した記憶がある
ただただ
愛するひとの幸せだけを祈った純粋がある
醜さに満ちたこころにも
....
夏空が青く呼びかけるから
今日はノースリーブのワンピースを着よう
名前もしらない花々に挨拶し
サンダルで出かけよう
冷えたいろはすの桃を片手に
結露するほどの冷涼さで
火照る頬を潤しながら ....