最終の列車は人が多すぎて
私は次を待つことにした
夏の庭には自然が蔓延る
カマキリが三角頭をかしげ
雑草が繁茂して人間の通り道をふさぐ
その葉裏からわき出る蚊 這い出すヤスデ
ときには蜂が茂みに浮かぶ花を尋ねて
低く飛行する
手入れし ...
ある日クローゼットを開けると
床の上に散らばったネクタイの塊が
視界に飛び込んできた
どうしたものか…?と一瞬迷ったが、
とりあえずそのまま扉を閉めた
数日経って再びクローゼットを開ける ...
電話を切って鞄にしまう。空がけぶっている。触って舐めて愛したせいで欠損した展望の死骸である。ここにあるどの不足が、あなたをして涙ぐましい暴力を振るわせしむのか。水に潜ってまで夢を見ようとは思わない、と ...
実際的な、現実的な、即物的な悲しみばかりで夢も殆ど見ていない。夜は元来そうであったように、喧噪の抜け殻としてでは無く、朝焼けの胎動として息を吹き返す。双子の微笑むもう一つの夜を嫌悪するのは、何も自己 ...
狂ったのは俺のせいじゃない、ただほんの少し、運が悪かっただけ…シンクの中に今日食ったものをあらいざらいぶちまけてから、頭の中に蜃気楼のように浮かんだのはそんな言葉だった、それが、真実なのかどう ...
雨音さやかに静かなゆうべ
壁の時計の秒針だけが
雨と呼応しあしたをみてる
そんな静かなひとりのゆうべ
予定の書けない理由も捨てた
埃かぶった半年分が
国の決まりで宣告されて
終わった ...
鏡に写るのはきれいだから
嘘っぽく
見えてしまって
湖に写るのは歪んでるから
認めたくないと
手で隠してしまって
何も見ないでいれば良い
ありのまま、そのままいれば
いつかは見 ...
よく晴れた日の朝、公園の人々は僕に優しい。
それぞれの日課をこなす人、ふらりと散歩に来た人。
見ず知らずの人同士がお互いに軽くスマートな挨拶を交わす。
素晴らしい一日の始まりがここにある。
...
金色のさなぎ
ぼくは頭で考えてしまう
なぜ金色なんだろう
なぜ金色は美しいんだろう
この金色はなにでできているんだろう
意味や理由はあるのかも知れない
でもそれは
人間本意の意味や理由で ...
冬の到来を告げる鐘の音が、枯れ木の山に木霊する。
一日の仕事を終えてヒュッテに戻った老人が、冬支度に勤しむ。
老人は冬が大好きだ。ことにこの雪山においては。
誰も訪れず、誰とも喋らず、ゆった ...
白く輝く太陽が燦々と大地を照らす午後。
奇妙な男が一人、青い鳥を求めて森を彷徨う。
走り出すと思えば急に立ち止まり、そしてまた走り出す。
どうしても青い鳥が欲しいのだ。
立派な身なりも ...
きのうのうちに切り取っておけばよかった空が
手遅れで
防水加工じゃないんだ
雨除けフードならあるけれど
もっと気楽に撮りたい気分の日日が
続いているよ、そういうこと
(もう ...
はなかざりを編んでみたかった
いまはただ、そう思う
ガラス箱のような草のうえで
僕は声を持たない子ども
冷たい妹の胸に耳を当てて
見上げた空には白い斑が散っている
だれか、あの青いガラ ...
エベレスト
いや、エレベスト?
違うな
エロベスト?
ベストエロ?
麻美ゆまかっ!
まあ、なんでもいいけどさ
結局のところ
誰が運ぶかの問題じゃねえのか
老獪なる老婆よ
その知識と悪意にて
若き新芽を摘み取るのをやめよ
その若き男はいづれ
精悍なる立つ者となり
この世をなおす
お前の様な老木に
ひがまれるような者ではないのだ ...
雨ですね
言葉がふえる季節
無口な人の傘が
はっとする色で驚く
傘がそのまま人の
数になり
忘れられるものもまたある
帰る頃には晴れて
笑顔になったり
いっそう激しくなっ ...
梅雨に入ってやっと国が心に添ってきた
木の葉にも花花にもしずくが
わたしの心と同じように
窓ガラスにもほら
頬に伝うのはこれは雨
なみだじゃないよとやっと言える
空のあなたにいまこそ笑 ...
踏切の横の空き地は草ぼうぼう
傾いた陽光が
影と日なたに草はらを分ける
通り抜けるものの風圧と
しつこい音の点滅にせかされ
ひとあし 踏み出そうとする
幼時の一瞬に接続しそうな時間の震 ...
上陸し測量を始めるとすぐに汗はやんだ
ここまで来るあいだの乗り物のなかのほうが遥かに暑かったのだ
三人一組になってそのうち二人がレーザーポインターで位置決めをした
もうひとりがその距離を測ってい ...
。感謝謝。
病気でもなく正常でもなく
ただ答えに応えたく 生きに。感謝謝。
蒔いた魂の欠片は 涅槃の色合いをもらい 星を取り巻き銀漢を踊る河は煌く
。ありがとう。乗ってゆくよ 空を陸に ...
ギリギリ 覗き見 出来た景色が
全てだとは 思わないで欲しい と
君は言った
君の言った 言葉の意味を
直ぐに 理解 出来たならば
問題は 無かった
煮詰めたり 解き放した ...
愛が終わって
空がめくれる
耳のうしろに
白い針を刺すのが流行りだした
光のうしろで
てまねきをして
終らない回転をする蝶蝶
きみは
本をとじて
詩を書きはじめた
ちゃんとあなたの優しさが
伝わってるって届いてる?
みんなあなたの救難信号に
気付いてるって解ってる?
遠くやって来た風が吹いていた涙が流れた
言葉を失ってさまよっていた時は流れて君に会えない
僕は風の中の塵涙が流れる君は遠い思い出
世界は今日も廻ってゆく音もなくね
時間はなんのため ...
耳のなかに
あらぶる海波が音をたてて打ちよせる
波うちぎわがあって
すぐにきえる影をつくって
雲の列車がゆく
武器をにぎりしめている
ビルのうえには
どこにも ...
窒息する女性
孤立した母親は、子どもに手のかからない
母親側からの子どもの自立を願う
それは自然になされるように見えて
子どもは、家族のために、と自分の気持ちを殺す
泣きたい ...
それから、ぼくたちは
かくれんぼをした
十数えて目を開けて
探したけれどきみはいなくて
それなのに、例えば
ぼくの腰近くまで伸びた草だとか
時折何かがはねているせせらぎとか
どれ ...
浮き草が流れ流れて振り出しに今日も日本の茶漬けは美味い
太腿が悲鳴をあげる坂道を上る地獄を海月は知らぬ
日付順文書リスト
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
最終の列車は人が多すぎて
中村 くらげ
短歌
1*
13/5/31 12:04
挽歌
イナエ
自由詩
7*
13/5/31 9:36
クローゼットに潜む魔
夏美かをる
自由詩
25*
13/5/31 3:01
浄化あるいは楽観的な疾患
青土よし
自由詩
1
13/5/31 2:01
シナモンを飲み込み首を吊るニガー
〃
自由詩
0
13/5/31 1:57
あらゆるものが性急なスピードでこぼれ落ちていく
ホロウ・シカ...
自由詩
4*
13/5/31 1:38
雨音さやかに/無題連鎖
もっぷ
自由詩
3
13/5/31 1:05
写るもの
ムウ
自由詩
1
13/5/31 0:16
朝からの訓示
ヒヤシンス
自由詩
5*
13/5/31 0:05
金色のさなぎ
吉岡ペペロ
携帯写真+...
6*
13/5/31 0:04
湿気たマッチ
ヒヤシンス
自由詩
1*
13/5/31 0:03
自然体
〃
自由詩
1*
13/5/31 0:02
物語の断片
もっぷ
自由詩
1
13/5/30 23:45
天使は川辺にて
sample
自由詩
7*
13/5/30 23:25
最高齢登山者
花形新次
自由詩
1
13/5/30 23:09
愛せよ
田園
自由詩
3
13/5/30 22:57
相合傘
朧月
自由詩
7
13/5/30 22:39
わたしの雨傘には
もっぷ
自由詩
5
13/5/30 21:45
夏草
Lucy
自由詩
18*
13/5/30 21:30
蝶々
吉岡ペペロ
携帯写真+...
3*
13/5/30 20:07
アンサーソング へ
朝焼彩茜色
自由詩
5
13/5/30 19:46
ボビン
藤鈴呼
自由詩
2*
13/5/30 19:17
回転
はるな
自由詩
5
13/5/30 18:58
押し花の栞
秋助
自由詩
1
13/5/30 18:25
風のエトランジェ
梅昆布茶
自由詩
5
13/5/30 18:19
かくれるところのない空には
石川敬大
自由詩
9
13/5/30 17:38
窒息する女性
はなもとあお
自由詩
7*
13/5/30 15:19
天使は川辺にて
あ。
自由詩
8*
13/5/30 13:33
浮き草が流れ流れて振り出しに今日も日本の茶漬けは美味い
北大路京介
短歌
1*
13/5/30 13:29
太腿が悲鳴をあげる坂道を上る地獄を海月は知らぬ
〃
短歌
4*
13/5/30 13:28
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2672
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2677
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2680
2681
2682
2683
2684
2685
2686
2687
2688
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2690
2691
2692
4.25sec.