洗い立てのセーターが
残っていた匂いをかき消して
近くに居るはずの存在感をまた一つ
この世からほおむり去った。
庭先で鳴く猫が
「寂しい。寂しい。」と呟いているようで
荒れた畑の片 ...
粉々に砕けたる飴初紅葉
朝のドクターイエローや梅紅葉
父の声を聞きながら
新宿駅9番ホームへの階段を駆け上がる。
「早く帰っておいで。」
という会話を終えて、今年最後の電話は切れた。
(山梨行きの特急切符。)
お金と時間を計りにかけて、 ...
東京の地下街から
胸を焦がすような茜空は売ってませんか
そんなことを言ったら 嗤われるだろうが
本当はみんな 自分の町に住む
夕焼け色の切符を手に入れるために
上京しては 行 ...
雪が残る夜の庭先。
これから・・・・
帰宅する父を待っている。
妹二人に連れられて
「ただいま。」を言わないで帰ってくる父を・・・・。
(父が眠りに付き、大きく息を吸った瞬間を覚えて ...
放課後の校舎
夕焼けが差し込んで
そこはあの娘の独り舞台
お辞儀をひとつしたならば
始まりの合図 アン、ドゥ、トロワ
爪先でダンス
上履きが鳴いて
小気味良いリズム
渡り廊下を
...
舌から唾液を出来るだけ
すすろうとして
がっついてたら
もう激しすぎって
嗜められたんだけど
おじさんは鈍感だけど
経験を積んでるから
わかってて
でも、
君は19歳だって言うから
...
木蓮が咲いていた
咲き初めの蕾かもしれない
どこかでミモザも咲くだろう
さくら木も紅く染まるだろう
繰り返し繰り返し
繰り返すことで育まれて
否応もなく育まれて
...
川縁の
丈の長い
草の生い茂る
草むらに
君が入るのを見た
僕も
後を追って
繁みに入ると
パンティを下げ
しゃがんだ
きみがいた
きみは
お尻を
こちらに向 ...
一面のガラス張りの外では
人々が雪のように紅葉のように
はらはらと歩き去っていく
老いも若きも男も女も
それぞれの足取りとそれぞれの心持で
ただ美しい自然の移ろいのように
はら ...
いのちはね
とてもおもいの
でもね
とてもはかないの
だからね
あいしちゃうと
やさしいひとは
いいました
わざわざはかないいのちを
どうしてうばうの
おもうと ...
かわいそうな
きみの背中を
みていたい
みえないリフレイン
くりかえし
くりかえす
飛び回るNO
ありとあらゆる方向に
光を散らす
さようなら
翼があったなら
...
菜虫化蝶
なむしちょうとなる
不思議な夢を見た
とある晴れた休日
ソファーの上で腹這いになって
私は時代小説を読んでいた
時刻はたぶん八つの頃
カーテンから漏れた
...
ヒールの高さは女性の幸せの高さだ とは
どの情報番組で聞いたんだったか
久々に女の子らしい靴を買ったから
嬉しくなって履いてみたけれど
私はこれで一日上手に歩けるんだろうかと不安になった
私の幸せ ...
鉄棒に向かう少女は
自分の重さを知らないので
どんな形ででも
ぶら下がっていられる
玉手箱覗けば亀をいじめてたピアスの男死ねないままの
空と海の境に重ねあう嘘
酸素なくなっていく口笛さみしい
壁は藍いろに塗った
そしたらソファのよこがとても汚れていたので
そこも塗ろうということになった
そしたら、なんか、気に入らなくて
また白に塗り直すか、そこに絵をかけるか
...
きのこは実は宇宙人なんだと
おじいちゃんが言っていた
きのこ星人は地球人とは
争わない選択をしたが
地球人社会の争いに耐え切れなくなり
植物を見習うことにしたと
おじいちゃんは言ってい ...
四季の間は
言葉に出来ず
続いていく
日常を
区切る
言葉を探す
暁を覚えないのは
全てが曖昧だから
そろそろ
春だと言うのに
咳が止まらない
この身
...
言葉は
人を幸福にもし
人を傷つけもします
たったそれだけの
かんたんな文法です
詩は
幸福、不幸、そのどちらか
ひとつではなりたちません
両方そろって、は ...
あれはもとはケヤキの大木だろうか
月明かりの下、公園のフェンスのわきに
大きな切り株があるのをわたしは見た
雨も降らずにいたものをと、ずいぶん月あかりに光るのを不思 ...
今日もひっきりなしに飛行機が通る
あの人だった人が外を眺めている
「沢山通るね」
あの人だった人は無言だ
体の何処からも表情が消えている
きっと見えないものを見ているのだろう
部屋を見渡せ ...
浴びた夢
急ぎ足
浮き足だった夢
得られぬ夢のまた夢
終わりはどこか
哀しみも
きっとここにあって
苦しみも
消し去ることは出来ない
このまま、このまま、夢のまた夢
...
打ち水をした
石畳をぬけると
居ずまいを整えた
宿の女将さんが
品よく出迎えてくれて
よくいらして下さいましたと
冷えた麦茶をさしだされ
夏陽に火照る体には
愛情注がれたような一滴まで ...
押し入れから出した
春物の
トレンチコート
素肌に
纏って
通学路を歩く
沿道の草花に
陽が当たって
キラキラして
気分がいい
向こうから
聞こえる
少 ...
菜の花の堤防を
あのころが
歩いてくる
とびかかり
叢に引き込んで──
おもいを秘めて
今は近づく
じっと瞳を見つめ
...
はなふぶきのように
紙吹雪のように
空間を埋めて
ゆっくり舞いながら
アスファルトの路面に
散り落ちては消える
そう
こんなやわらかな雪の日だった
長男の
次男の卒業 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
形見分け。
梓ゆい
自由詩
3
15/3/15 20:22
粉々に砕けたる飴初紅葉
北大路京介
俳句
2
15/3/15 20:11
朝のドクターイエローや梅紅葉
〃
俳句
1
15/3/15 20:10
年末年始。
梓ゆい
自由詩
1
15/3/15 20:01
カラスの行方
為平 澪
自由詩
17*
15/3/15 20:01
待ちわびて。
梓ゆい
自由詩
2
15/3/15 19:55
放課後のエトワール
捨我
自由詩
0
15/3/15 19:47
ignoble
opus
自由詩
2
15/3/15 18:48
また来ん春に
吉岡ペペロ
自由詩
5
15/3/15 18:43
乙女の約束
花形新次
自由詩
0
15/3/15 18:23
駅前の喫茶店
葉leaf
自由詩
1
15/3/15 16:59
いのちはおもい
ドクダミ五十...
自由詩
1
15/3/15 16:59
みえないリフレイン
ゆうと
自由詩
1
15/3/15 16:50
菜虫化蝶
nonya
自由詩
14*
15/3/15 16:19
ハイヒール ホリディ
瑠音
携帯写真+...
1
15/3/15 15:24
鉄棒
菊池 一徹
自由詩
2
15/3/15 13:36
玉手箱覗けば亀をいじめてたピアスの男死ねないままの
北大路京介
短歌
2
15/3/15 12:57
空と海の境に重ねあう嘘
〃
自由詩
9
15/3/15 12:56
酸素なくなっていく口笛さみしい
〃
自由詩
2
15/3/15 12:56
壁は
吉岡ペペロ
自由詩
0
15/3/15 11:49
きのこ星人
イオン
自由詩
1*
15/3/15 10:37
かわりめ
ねなぎ
自由詩
2
15/3/15 3:30
詩人
月形半分子
自由詩
4*
15/3/15 2:31
垂乳根の母にあいし夜のこと
〃
自由詩
1*
15/3/15 2:23
あの人だった人
宣井龍人
自由詩
11*
15/3/15 1:56
夢のまた夢
小日向 ココ
自由詩
0
15/3/15 0:51
大堀相馬焼(福島県浪江町)〜その瞳をみていたら〜より
黒木アン
自由詩
3*
15/3/14 23:53
鎌倉街道
花形新次
自由詩
0
15/3/14 23:31
すれ違う
草野大悟2
自由詩
4
15/3/14 23:08
卒業の日
Lucy
自由詩
10*
15/3/14 23:05
1939
1940
1941
1942
1943
1944
1945
1946
1947
1948
1949
1950
1951
1952
1953
1954
1955
1956
1957
1958
1959
1960
1961
1962
1963
1964
1965
1966
1967
1968
1969
1970
1971
1972
1973
1974
1975
1976
1977
1978
1979
4.77sec.