春風に吹かれて

友訪ねともに買い物せむとてや車に乗りて弥生も末

今日の空うす紫に雲もなく川の青柳ゆれておりけり

車窓より春のそよ風吹きこみてややもひんやり光りさす道

真昼なり ...
春になると
淋しい木々の先に
白木蓮の{ルビ灯=あかり}が点る

ほんのりと明るい白い花は
どんよりした心を照らしてくれるようで
ほっと心が温かくなる

こんなふうに心が晴れない日は特 ...
平行線がモニターに表れて

力の抜けた父の身体は

関節を失った人形のように

母の腕の中で横たわる。

(星がいつもより余計に輝いて、ファミリーワゴンの屋根が強く反射していた。)
...
客席の端に座り

マイクの前に立つ声を聞きながら

抱きしめられない寂しさでうつむいている。

「去年の今頃は、あなたのことを知らなかった・・・・。」

聞き馴れた音楽が流れ

そ ...
ことしも
その桜は咲いているだろう
スギ花粉の舞う山ふかく
退屈すぎる美しさで
たぶん

風は吹いているだろう
雲も流れているだろう

乾杯もなく
贈ることばもなく
記念撮影もな ...
北から南から
風の交替
くぐり抜け飛花

手織りのシルク
揺れて肩に
ひとひらの春

祝う盛りと
うらはらに

桜林ついたての
隙間から

叶わぬ蕾 ...
 オルゴールの奏でる短調の流れの中で僕らは出会った。
 静かな避暑地の美術館に君の麦藁帽子は雄弁で
 僕の黒髪に風を寄越した。
 グランドテラスでは老夫婦の会話の隙間から優しいカモミールティーの ...
友人との親愛に満ちた深い交わり
職場での同じ目的を目指した連帯
花も木もすべては私の感官を刺激し
口から溢れ出す言葉が止まらない
これが一つの世界だ

だがその世界だけでなく
...
 桜の花は満開で 君は一つの時代を卒業した。
 休むまもなく 新しい時代はめぐる。
 心の準備は出来たかい?
 いま少しだけ 幼い君でいてもいいんだよ。

 健気に咲いている花を見て君は ...
歯ブラシが増えて洗面所が明るくなった あしもとまで嘘つき吸血鬼 終点で目覚めるとポテトチップスになっていた
どうせならコンソメパンチになりたかったが
のりしお
よりによって
のりしお

うすしお ならまだ良かった
歯に海苔がついて
口の中にカビ ...
古書店に私の歌集四月馬鹿 白い箱の中に眠る君は
桜の化身

雨に濡れて
君がひらひら
落ちてゆく

白い箱の下には
僕がいて
僕もひらひら
落ちてゆく

あらゆるところ
あらゆるときで
君は ...
色褪せ、草臥れた雑草の中から、あの子の可愛い手の平が少しだけ覗いていて事態はようやく動き始めた、おとなたちが騒ぎ、こどもたちが泣き、見つけられた子の両親が呼ばれた、検査の結果残酷な ... 巡り来る春
桜が満開に咲くのを観ると
いろんなことが
どうでもよくなります
あなたへの怨みも
忘れました
生きていると
怨みや憎しみが
積もり積もっていくものですが
それより大切なこ ...
ぬるい春のしゃぼんを歩いてた

ふくよかな水の妖精が

花咲くこころに綻んだ

ふわふわすいすい鼻で歩いてた


あの穴ぼこに入るのは

ぼくきりだいって枝を揺すった

あの ...
眠れなかった

死んでしまうような気がして

眠るどころではなかった

ぼくは安直に薬を探し飲み込んだ

ホメオタシスを待てなかったのだ


バランスなんてあってなきが如くのもの ...
σ

花開き遠く煙りて 桃色の雲と見紛う春霞かな

σ σ

色黒だって匂いだけでつられてく 花の香りを打ち消しながら

σ σ σ

花見酒 宴たけなわで切ったもの 仕舞い ...
(虹が丘はなんで虹なんだろう?
(おじいちゃんに聞いてみなくっちゃ

今日も虹が丘に行くよ
ちいちゃんと早く遊びたい

そしてあの
キラキラ虹のように光って
なめると夢のように甘くて
...
闇色のコートの肩に刺さる
いくつもの銀糸の雨を
拭ってあげることもできないままで
私は冷たい夜を行く

棘のある視線を伏せて
唇だけを動かして見せたけど
今さら何を伝えたかっ ...
一人は売春婦
横浜の地下道にいる
2時間で2000円

一人は
パン屋の店員
フランスパンが
凶器になると信じている

一人は宇宙飛行士
無事に帰って来たら
子供の頃からの夢
...
貫かれた衝動
拍動する心臓
息を切る

カモシカの大群
打ち落とされるナパーム
プラスマイナスの反発

縦横無尽の飛翔
響く雷鳴
ぶら下がった魂

無為のやり取り
くだらない ...
「みんなが俺を蹴りやがる
逃げても逃げても追って来る
囲まれては蹴りまくられて
仕舞には頭突きでふっとばされて
時には拳で殴られて
そんな毎日 地獄の日々―― 」


「みんなが私に夢 ...
雨上がりだから
道がぬかるんでいるだろう
長靴を履いて外に出た
商店街を歩いていると
なんだかクスクス
視線が痛い
美容室のガラスに映してみると
長靴をはいた猫
これは一体
どういう ...
空き箱を捨てようとすると
捨てないでと
声がする

ほうら
よく見て
案外魅力的な箱でしょう
中身がなくなったからって
存在価値がなくなったって
ことじゃないのよ
むしろ
そこか ...
人の企みなど知らぬ大海に
旅の憂いを語る惨月がゆく

人の営みなどしらぬ夕陽に
今日の無言をあずけて

誰かの眠りの時々
遠山にある真っ直ぐな
針葉樹のならびに
あらゆる讃歌を探 ...
とうめい が
好きですよ

漆黒も
好きですよ

漆黒が とうめいな日が 好きなのです

玄武の闇漆黒の岩石の中でケイセキは ちかっと 輝いて

その輝きは あまりに ちいさいので ...
こたつと蜜柑の季節が終わって
それでも フッと食べたくなる蜜柑
蜜柑産地のJAで赤い網袋に入って
300円の値札を付けて並んでいる
{ルビ寒=かん}の間{ルビ室=むろ}に貯蔵されていたものだ
...
生命の芽吹きは死と同義
草木が芽吹いているのではなく
死が咲き乱れている
春に漂う死の破片は極めて正気で狂気のかけらもない
この緻密に計算された春の死に私の感情も巻き込まれる
新しい ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
春風に吹かれて生田 稔短歌315/4/2 10:17
白木蓮の灯(あかり)未有花自由詩12*15/4/2 9:29
夜の吐息。梓ゆい自由詩315/4/2 8:23
ポエトリー・リーディング。自由詩315/4/2 8:09
さみしい桜yo-yo自由詩4*15/4/2 7:36
sakura黒木アン自由詩4*15/4/2 6:54
ヒヤシンス自由詩9*15/4/2 6:08
ふたつの世界葉leaf自由詩115/4/2 6:02
娘にヒヤシンス自由詩10*15/4/2 4:24
歯ブラシが増えて洗面所が明るくなった北大路京介自由詩1015/4/2 2:14
あしもとまで嘘つき吸血鬼自由詩115/4/2 2:14
のりしお #ひとつ嘘の日自由詩215/4/2 2:13
古書店に私の歌集四月馬鹿俳句215/4/2 2:11
桜の身瑞海自由詩3*15/4/2 1:32
ミーナホロウ・シカ...自由詩2*15/4/2 0:23
満開の桜の下で渡辺亘自由詩315/4/1 22:20
水の妖精吉岡ペペロ自由詩315/4/1 21:51
ホメオタシスを待ちながら自由詩115/4/1 21:42
タンカ詩「サクラ」とよよん自由詩4*15/4/1 21:27
虹が丘のひみつ(続 チョコチップクッキーは大切なお友達に)自由詩5*15/4/1 21:22
夜行為平 澪自由詩6*15/4/1 20:56
4人のアシュリン花形新次自由詩115/4/1 20:32
kickopus自由詩115/4/1 20:26
雪のとけた校庭でただのみきや自由詩19*15/4/1 18:34
長靴をはいて猫やまうちあつ...自由詩3*15/4/1 17:23
こうして今日もわたしは片付けられないそらの珊瑚自由詩15*15/4/1 12:10
四月一日黒木アン自由詩8*15/4/1 12:05
とうめいるるりら自由詩25*15/4/1 11:24
三月の蜜柑イナエ自由詩15*15/4/1 11:09
葉leaf自由詩215/4/1 3:56

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