つばきの花が
ぽとりぽとりと落ちている
鮮やかな色
まわりの空気がしんとしている
ひとつ大事に掌に乗せ
匂いを吸い込むと
ふと綺麗なうなじが
日傘をさして横切ったような
滲む掌から消え ...
光の格子と格子が重なり
水のように空へ昇る
光を内に持つものが
ひとつまたひとつ消えてゆく
空より早く目は翳り
屋根の滴を欲しがっている
幻でしかないふたりは終わり ...
上を見上げたその目は何を見ているのだろう
もう私を見なくなったその目で
すっきりと広がった青の空か
目を焼き尽くすほど明るい太陽か
あなたを微笑ませているものは何だろうか
私ではでき ...
夜は暗くて寒くてこわいのに
月は明るくて暖かくてやさしい
でも夜にならないと月がみえないから
夜がこわくても月がやさしくしてくれる
月だけがやさしくしてくれる
もし月になれたらやさしくしてあ ...
わたしと彼は
必要以上に
相手を干渉しないことで
バランスを保っている
言いたいことを言わない
訊きたいことも訊かない
分かっていても黙っている
そんな風に
相手に対して深入りしな ...
私は自腹で買ったパソコンを五反田にある自分の部屋に持ち込むと、深いため息をついた。そして、会社から持ち帰ってきたバッグや不要な服、PCパーツといった類のものを、すぐにオークションサイトに出品した。食事 ...
君の笑顔の反射率
と
僕の視線の屈折率
君のあどけない未知数
と
僕のくたびれた無理数
君の心への直線距離
と
僕の言葉の射程距離
...
型にはめられるのが嫌だとか
そんな理由だったはずなのに
こうして不貞腐れる誰かを
俺はどこかで見たことある
教科書にないことが答えだと
わけもなく確信していたよ
体の良い言い訳だろう? ...
俄詩人1.
私以外の
人間は
狡くて
嘘つきで
冷酷で、残忍だから
大嫌いだけれど
怖いから
心の中で密かに
みんな流されてしまえ!
と思っていたら
本当に流されてしまった
...
なめくじは あなたの頸に似ていた
固い紙袋から ぶどうパンをかじって
わたしは こっそり あなたの頸をみつめた
どこにも ふってはいない 雨の音
どこにも たどり着 ...
暗い河原に言い交わす
初めて触る画材なら、多少質を落としても色数をそろえた方がよい。祐子さんはそう言う。
その康子も夏が来ればおとなしくなった。
日本語に不明
描かなければ
不明
...
「おかーたん、
やねのうえのねこたんは
こんなじかんになにをないてるの?」
「黒猫はね、
本当のことを知っているのよ。」
「ほんとうのことって、なあに?」
「それはね、
私たちに ...
わたしたち
どうぶつの
さいぼう
しょくぶつとちがい
よわいまく
さいぼうへきをうらやむ
みとこんどりあさんと
きょうせいしたけれど
かたくはなれませんでした
たいようと ...
若松の義母の墓参りに行った。
墓は、高塔山の尾根の奥の墓苑にあり、
左眼下には洞海湾が広がり、その向こうには皿倉山が見えた。
義母の墓域の雑草をとった後、妻は持ってきた花を飾り
...
雪月花を
あつめましても
わかれし人に
逢うことはできず
花時が嶺を越えても
朋(ともがら)は
儚い影
つたう涙は如月
それでも
石をしるべに
郷をいのり
健気に
心の襟を ...
自分の女性器を
指で広げる行為を
身体を洗うとき以外
行ったことがない人は
至急連絡下さい
連絡がなかった場合
その人はベッドの上で
毎日広げていると
見なします
そして、想像します ...
上瞼を垂れて
何をおもい
下瞼を釣り上げて
何をかんがえるのか
卒寿となったおひとりさまよ
リグレットは薪となって
カルマも束となって
空の一角から火柱が立ちのぼる
「弥 ...
一人の人間の中には収まらない
大きな悲しみがある
あるいは地球の地表を覆い
あるいは宇宙をすべて満たす
大きな悲しみがある
だがこの悲しみは
僕という一人の人間から生まれたのだ ...
闇夜の狂騒が頭の中で渦巻いている。
この音楽は私の思考を天空へと飛翔させる。
青も赤も黄色でさえも全ては黒に変容される。
黒く塗れ、私の目に見える物全てを。
ため息すらつけな ...
私を旅へと誘う郷愁が運河沿いの私の星空へ舞い戻ってきた。
存在価値などをぶら下げているそいつは
ひどく私を非難した。
旅に出ろよ、こうもりが私の頭上を飛んでいる。
マイルスの ...
【めばえ】
優しい言葉ではなく
優しさって何だろう
おとなっぽさではなく
おとなって何だろう
それが貴女にわかるのは
長々と月日が寝そべって
太陽と月が寄り添った後
少 ...
朝食にはあしたの朝食を焼いた。熱々のうちに氷をよくしみ渡らせた。全部食べ、半分残した。帰宅とともに家を出た。いただきますと言った、それが今朝のことで今はまだ眠っている。
永遠は予感に生き長らえる ...
柄杓の水は
揺れていた 一つの言葉のように
だが青い空の深みに俯き
だが石たちの慎ましい薫りに愕き
私たちは 黙っていた 私たちは
小さな山羊たちが
ぬれた坂をおりていく
夕暮れ時は、浜からの風が
舞いあがる砂と 金いろに踊っていた
こんなことも すぐに わすれていくのだろうが
私たちは ...
君なんて嫌いだ
君はいつも僕を見つめて
僕の心を奪う
君なんて嫌いだ
君はいつも僕に寄り添って
僕の自由を奪う
君なんて嫌いだ
君は僕達の子どもを産んで
僕の孤独を奪う
君なんて ...
箱の中閉じこもる少女
さらに小さな箱の中
広がる海に身を投げる
波に飲まれ名前を失って
流されるまま我も失って
辿り着いたその先は
夢が現になり得る場所
現が夢になり得る場所
...
突然
ミッキーマウスに扮した男が
自動小銃を乱射し
ドナルドダックに扮した
住所不定無職の
下山田泰平(47)さんが
撃たれて死亡した
他に怪我人はいなかった
ミッキーマウスに扮した男 ...
春のうえに あなたは
静かな芝生を残していった
私は眠りたい
私はもう、何も歌いたくない
建物の影が私たちを押し潰す
月の光が埃のように降って落ちる
あ ...
女性器を
炭火で焼いて
バターひとかけと
醤油ひとたらしして
熱々を口にほうばると
磯の香りと芳ばしさで
酒がすすんで、すすんで
防潮堤や海抜のかさ上げ工事を思い浮かべて冷たくなってゆく気持ちを抑えられなかった
防潮堤は二段構えにする
防潮堤と防潮堤のあいだに松原を復活させる
居住区を高台につくる
もとも ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
つばき
灰泥軽茶
自由詩
6
15/3/22 23:15
終わらないもの
木立 悟
自由詩
3
15/3/22 22:41
空に私はいないのだから
はて
自由詩
0
15/3/22 22:15
夜と月と
リィ
自由詩
1*
15/3/22 22:05
【 バランス 】
泡沫恋歌
自由詩
16*
15/3/22 21:33
大崎のキンコーズの思い出
番田
散文(批評...
0
15/3/22 21:03
わからないこと
nonya
自由詩
15*
15/3/22 20:25
ノスタルジック後遺症
捨我
自由詩
0
15/3/22 20:19
俄詩人が絶滅する日まで
花形新次
自由詩
0
15/3/22 20:12
なめくじ
草野春心
自由詩
4
15/3/22 19:58
嘘
えりくさちえ...
自由詩
2*
15/3/22 19:46
HONTOU
やまうちあつ...
自由詩
2*
15/3/22 12:52
わたしたち
ドクダミ五十...
自由詩
2
15/3/22 11:36
彼岸
秀の秋
自由詩
2
15/3/22 11:29
雄勝石壁画in東京駅舎〜その瞳をみていたら〜より
黒木アン
自由詩
6*
15/3/22 10:34
指で広げる
花形新次
自由詩
0
15/3/22 10:04
折れた光り
信天翁
自由詩
1
15/3/22 9:47
悲しみ
葉leaf
自由詩
2
15/3/22 7:36
無題
ヒヤシンス
自由詩
6*
15/3/22 1:41
放蕩息子
〃
自由詩
7*
15/3/22 1:27
詩の子供たち
宣井龍人
自由詩
13*
15/3/22 0:14
予感
えりくさちえ...
自由詩
1*
15/3/21 23:14
柄杓
草野春心
自由詩
4
15/3/21 23:04
坂をおりる
〃
自由詩
3
15/3/21 22:18
嫌いだ
リィ
自由詩
0
15/3/21 21:00
ガール・イン・ザ・ボックス
捨我
自由詩
0
15/3/21 20:18
東京ディズニーランド
花形新次
自由詩
0
15/3/21 18:36
残された芝生
草野春心
自由詩
2
15/3/21 14:35
アワビ
花形新次
自由詩
0
15/3/21 12:44
ほんとうに必要なものとは
吉岡ペペロ
自由詩
0
15/3/21 12:20
1957
1958
1959
1960
1961
1962
1963
1964
1965
1966
1967
1968
1969
1970
1971
1972
1973
1974
1975
1976
1977
1978
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
加筆訂正:
詩の子供たち
/
宣井龍人
[15/3/22 10:38]
タイトルを変更しました。詩未満集→詩の子供たち
メケ
/
ただのみきや
[15/3/22 8:11]
二行くらい少しイジりました。
4.49sec.