ごご11時の
プライベートビーチに
椅子がひとつだけあり、
ボクはそこに座っていた。

鰯のアタマをしたボーイが来て、
「申し訳ありませんが
そちらは予約席でして」と言う。

「別に ...
細胞たちが目撃した。
貨物列車の荷台には
先住民族が座っていた。
主題歌を口ずさみ
夜明けの花に聞かせるつもり。
トーテムポールの先っぽを虹で濡らし
黒い小鳥の思い出を指で奪い
風のチュ ...
ついに鳴らされた音のために
ついに発せられなかった言葉を思うとき
街は 列車は 夕陽は 失われる

冷たい深海魚の 冷たい尾鰭
夏の日に 生き物ははかない光だ
溶けずに残っている便箋
病 ...
マーブルチョコレートを口に含み
父の事を浮かべながら
「美味しい。」とつぶやく。

喉を滑り込み
口の中をほろ苦くして
「これはうまいね。」とほころんだ父の顔が
はっきりと見えた。

...
 
動物の名前を書いていると
人がやってきて
他人事みたいにほめてくれる

交差点のあちらこちらでは
初夏が観測され始め
立入禁止の札もまた
ゆっくりと音をたてている

このまま一 ...
「私には最後まで彼の本当の姿は
分かりませんでした」
それが自分にとって何より
彼の死そのものよりも
辛いのだと言って泣いたアリサちゃん

小諸市公認ゆるキャラ「こもろドラゴン」に
入っ ...
過去は
かるがる
捨てながら

未来は
みるみる
やってくる

  ☆

無邪気な季節は
もはや
過ぎ去り

まのびして
夢も現も
薄くなりつつ

  ☆
...
昼休みの清掃作業員の叩く
ドラムの音は軍楽の調べ。
歪んだヒエラルキーの音がする。

日々絶望的にショットガンで撃たれて、
ソッコウでベッドにダイブする。

一番大切なものを諦めた。 ...
見つけた
例えればそれは
同じ幻覚。
あのひと、使ったの
わたしは使わずに見る
興奮も高揚もない
一辺倒の闇。
全くその通り。
とじても
あけても
星の音みたいに
朝と冷えた肌
...
望んでいた感覚
手にした途端に褪せていく
こんな繰り返し そんな繰り返し ウンザリしながら


積み重ねた努力に比例しない成果
描き尽くした風景に比例しない高揚
何もかもが目的化ベー ...
彼女が弾く
クラシックピアノの旋律で
ジョン・レノンのImagineが
魔法のように何処からともなく
記憶として生まれて
再び消える

彩られるブーケを持って
一緒に写真を
撮ろうと ...
詩を書かなくなった詩人を見て思う
ああ君は満たされたんだね
だから詩を書かないんだね
いいよ
僕は
人生のど真ん中で
一所懸命生きているから
いつでももどっておいで
五月の蒼い蒼い空の ...
たった三日でもわたしをあなたのテーブルに飾ってくれてありがとう
消毒臭くて清潔な水は、もちろん雨よりも美味しくはなかったけれど
あのまま樹にいたとしてもどのみち無残に滅びていく事にかわりない

...
明日から仕事なんだが空港にやけに激しい風が吹いてる 恋文の紙飛行機を飛ばすのにやけに激しい風が吹いてる スペア無いメガネを割った右フックやけに激しい風が吹いてる 寝起きの熊のよう
ボンヤリ不機嫌
だぶだぶの部屋着
クロックスを引きずって

それでも花 
今朝 三つめ

ピンクのチューリップ
黄色い水仙
真っ赤な髪の少女
重そうにコンビニの ...
自称詩人は
秋までにスマホ対応します

スマホに持たせたい機能の
一番はオナホール機能だ
ピンクローターとしては
既に使っているからね

円筒形にしてさ
ローションを入れて
きみか ...
わたしは書くことができます
わたしは読むことができます
わたしは飛ぶことができます

ビルの屋上に立って 靴を揃えて
つま先を引っ掛けて
最期の言葉を残し

そこから一歩進むだけ
ほ ...
こっそり、と。
ひっそり、と。

僕は生きている。

誰にも気付かれることもなく。
誰にも気付くこともなく。

誰もいない自分の世界で。
誰もいらない自分だけの世界で ...
僕たちが
子どものように無心に
箱庭に玩具をならべて遊んでいるうちに
気づくと 世界が
すっかり終わってしまっていたんだ

だから僕たちは
僕たちの箱庭を新しい世界として
もう一度生ま ...
姉が珍しく夜に洗濯をして居る
こんな場面はしばしばあった事ながら
洗面所の電気を付けられるたびに
FM放送のノイズが激しくなり
最初はトイレに逃げる
付けては消され
消されればノイズが消え ...
手袋をした手が 器から
大量の人を掬い上げていた
その指の狭間から 夥しい人が
こぼれて落ちていった

器の底から
呻き声や悲鳴や嗚咽が聞こえても
泡がはじけるように消されて ...
薄く紅を差した土気色の唇。

「顔が綺麗になったね。」とつぶやく母が

少しだけ微笑んだ。

「また、何処かで会おうね。」と棺を覗く妹は

涙をぬぐう事も無く

もうすぐ灰に ...
眉顰め指間に洩れる彼の声 街かどの女たちに
欲しがるだけ黒を与える
得るごとに欲深くなるさまは
日没のようにうつくしかった

さてわたしは
いよいよ壊し始めたこの柵の残骸を
きょうは焼場へ持っていき
そうし ...
僕は、今から四十年前
{ルビ勾玉=まがたま}のような白い種として
母の胎に宿りました。

それがこうしていつのまにやら
大人になって、独歩して
思考しては、言葉を発し
地上の日々を営んで ...
恒星、惑星、箒星。
いま、恒星の求人倍率が異常に高い。
きつい仕事だからね。
一等星になるという建築的な意志或いは
自治会の申し合わせのようなもので
維持される宇宙。

何万年、何十万年 ...
囲碁には(天元)の一手があるという。

運命の場所をそっと探るように
シナリオの無い未来を読むように
白と黒の石は…互いに音を立て
碁盤の升目を、埋めてゆく。

――碁石とは、天の星々の ...
もはや地上は眼下に小さく
自分の力じゃ降りれません

下降風を探すのですが
蓄えた血も尽きてきて
もう残りわずかと知ってます

高く飛べる鳥を羨ましく思ってはいたのですが
高く高く鳥を ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
異種交配ホテルじぇいぞろ自由詩215/5/20 20:50
出発Aやまうちあつ...自由詩2*15/5/20 20:49
硝子の質量伊藤 大樹自由詩415/5/20 20:30
波紋。梓ゆい自由詩115/5/20 20:24
はげたもつ自由詩415/5/20 19:30
素顔花形新次自由詩215/5/20 19:02
クローバーシホ.N自由詩215/5/20 18:46
再生の円環じぇいぞろ自由詩115/5/20 18:15
事象自由詩015/5/20 17:07
エントロピー エンドルフィンkomase...自由詩1*15/5/20 13:55
Engage Braceletりゅうのあく...自由詩7*15/5/20 13:26
蒼い渡辺亘自由詩315/5/20 11:42
修羅そらの珊瑚自由詩18*15/5/20 11:05
明日から仕事なんだが空港にやけに激しい風が吹いてる北大路京介短歌115/5/20 0:24
恋文の紙飛行機を飛ばすのにやけに激しい風が吹いてる短歌015/5/20 0:24
スペア無いメガネを割った右フックやけに激しい風が吹いてる短歌015/5/20 0:23
おじさんから見ればただのみきや自由詩15*15/5/19 23:55
スマホ対応花形新次自由詩115/5/19 23:01
アイ キャン フライじまさん自由詩115/5/19 22:40
こっそり、と。ひっそり、と。敬語自由詩115/5/19 22:31
あるロマンス塔野夏子自由詩3*15/5/19 22:29
つまらない話間村長自由詩515/5/19 22:02
ゴッド・ハンド為平 澪自由詩13*15/5/19 21:57
無題梓ゆい自由詩3*15/5/19 21:55
娘とスマホアンドリュウ川柳015/5/19 21:15
日没はるな自由詩415/5/19 20:56
夕暮れの丘服部 剛自由詩715/5/19 19:39
天体患測じぇいぞろ自由詩115/5/19 19:32
石を打つ服部 剛自由詩615/5/19 19:19
飛ばされた蚊這 いずる自由詩315/5/19 19:17

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加筆訂正:
Engage Bracelet/りゅうのあくび[15/5/20 14:46]
推敲のため改題
Engage Bracelet/りゅうのあくび[15/5/20 13:48]
誤記により改題
4.88sec.