<批評対象作品>
詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─二十九日
スマホを見ながら歩いていると電柱にぶつかり、額にこぶができた。
雪道を歩いていると足を滑らせ、尻もちをついた。
...
麻雀は好きだが
強くない
将棋やチェスもだ
思考のスタミナがないというか
麻雀ももって半荘
将棋は詰め将棋はまあまあ得意なぐらいだ
粘り強く考え続けることが出来ない
注意力散漫になって
...
「炎の惑星」
炎暑で痙攣する夏空の真ん中
涼風吹き込む洞窟に
途方もなくでっかい入道雲が
安置されている
SはNのプラグマティックな個室で
SF小説を嘗めたりして
可愛い旧式のロケッ ...
あやされて育った。雲の切れ間から赤い赤い血が滴る。
ヒロイックな風儀に巻かれないでください。
遊泳する中でも、これ、この指は本物です。
操るのでなく、触る、目を瞑る、と
この指先が、世界の中心 ...
真っ逆さまの光の頂
集めた八重歯を笊で濯いで
女は大きなアサガオの
白い蛾に似た花を吸う
小さな蜘蛛が内腿の
汗の雫に酔っている
生木の煙 風の筆
飛び交う無 ...
人類誕生から6千年
輪廻転生を信じるなら
何十回も生まれ変わって
進化して来たのかな
それでもこの程度の人生か
ちょっと計算してみようかな
例えばこの世で75年
あの世で75年とする ...
「漂流」
気が付くといつも善悪の島に流れ着く。
「地球動物園の《人間山》」
自分にどこか似ているが自分より脆そうな猿、そんな猿がいると、猿は安堵する。そういう猿の存在が猿山で ...
ちりちりん炙り大とろカンパネラともしび揺らぎ刻ははじまり
生来 勉強についていけなくて成績最悪だったけど
何としても高校だけは出たいと思い必死に頑張った
そして
地元の県立を受験したら合格した
だけど高校生活三年間もイジメにあってしまい
私 ...
超掌篇
予知通り、このひとと出会った。ホントにいいひと。でも程なく、このひとって肝硬変で死んじゃうのよねえ。で、そのあと出会う連中ってのがロクな奴らじゃないから彼のAIを作 ...
閉館前の図書館の灯りを後にして、その子供は夜道を、ひとり自転車を漕いで帰った。前輪の上の籠の中で借りた本が揺れていた筈だ。それは、遡って、学校から帰るとすぐに団地の住まいから4キロメートル離れた図書 ...
いつもよりも暖かい
元旦の寒いイメージとは違い
過ごしやすかった
親戚が集まって賑やかになる
お節料理を食べながら会話
愚痴のようなこと
全く話すことはなく
新年に相応しい内容ば ...
今日の予定だとか
そういうことよりもずっと前に
今、ということが
どういうことだがわからない
それだからいつも
前の一行をかっぱらってしまって
髪を切ることも忘れて
町へ出ていくのだ ...
美しくなりたいと言って、僕はきみと同じように美しくなりたいです。
同じお店でブローチを買ったり、帽子を試着したりして。
天国に行くよりも、きみがいるこの世に
もう一度生まれたい。
そう思えた冬 ...
{引用=だから森は
透明色の
青ほたるぐさ
傘をとじ
ぽたぽた垂れる
し分音符
ちどり足の
ケ・セランパサラン
忘失の風
岬あやうく
フレアスカートのように
はためき ...
死の影を踏みながら咆哮する血液の垂れ流しざまを嘲笑して落陽を迎え、薄い刃物のように刺さる冷気を抱きながら二十世紀の昂ぶりに打たれて我を忘れていた、過去は嘘に近いリアル、現在はただの空気、未来は夢物 ...
実はアメリカが嫌いではない
何度か行ったカリフォルニアは
ゴージャスおねえちゃんが一杯で
「イッツアカリフォーニャー!」だったし
ニューヨークのバーで
トム・ウェイツみたいなダミ声で
...
俺は朝から何も食べていない、
ひたすら吐き気の塊だった
静けさに沈む
何もない
静けさに沈む
足場を欠く
俺の肉体と意識は解離したまま、
冬陽の芳香を嗅いでいた
それは明る ...
ここは独房
ここは当直室
ここはギアナ高地
ここは素敵な草原
ここは最後の病室
ここにいるということ
どこであっても わたしがいるということ
外にいるのは刑務官
外にあるのはたくさ ...
水底の声が叫んでいる
水底の声が叫んでいる
どうしようもなく救いのない
どうしようもなく光のない
隔離された孤独のなか
閉鎖された闇のなか
水底の声が呻いている
水底の声が呻いて ...
星屑も、パン屑も、人間の屑である僕も、みんな、いつかは許されて。
屑としての命、その日がくれば白粉となり、神の一吹きで翔んでゆく。
冬の分厚い雲にとざされた
細胞内共生説
のような太陽の下を歩いていると
ロケットに括り付けられた
葉緑体の
気分だ
真空空間はエナメルのペトリ皿
おれは
スポイトの
遊星で爆発する
一個
半分こ
二個
丁度
三個
幸せ
四個
満足
五個
アンバランス
六個
拒否
七個
怒声
八個
終了
一個
丁度
僕は時々ぼんやりと何かを見つめていることがある。代々木公園を訪れたときに、そこで、すでに失われた落ち葉の上に立ち尽くしながら。初夏の、遥か遠くに広がる木々を見つめながら。秋のそこからすでに失われた新緑 ...
ぼくらが生まれてからというもの
100万円は100万円の顔をすることに
ずっと勤しんでいた
経済ことは判らない、が
100万円の顔が
他のいろんな顔になる路を何故尽く塞いだか
だれが、なん ...
ゆるやかな
「おやすみ」をもたらす為
優しさと弱さとが
乳がゆの双樹のあいだを
ずっと行ったり来たりしていた
蜃気楼のような風は
まだ
滞留していた
鋏を入れられた手紙は
彼岸は
...
生身の人間は気持ちが悪い
高校のときの
国語教師は定年間近の
婆さんだったのだが
いつも両手一杯に荷物を抱え
学校の行き帰りをフラフラしながら
歩いていた
その婆さんは俺の担任なので ...
そうこうしている間にも
中国では動物園に展示されてそうな
キュートな野生動物を
紅白二種類のスープかなんかで鍋にして
丸テーブルを囲んでみんなで
食っているので
新しい動物由来のウイルスに ...
令和三年・一月三日
三が日の間に息子孝行しようと思い
{ルビ周=しゅう}の小さな手を引いて
川沿いの道をずんずん、歩く
野球場の芝生を
解放していたので
そのまま手を引いて
ずん ...
仄かに明るいこの冬日
雪は遠くで降っていて
陶然と一陽に木霊する
数千数億の銀河の渦が
降ってくるよなこの今に
艶めく若芽の燃え出づる、
感覚知覚を越えてゆく
未知なる時を紡ぎ出 ...
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