2011年の詩から





フェルメールの少女


振り向いた君は
何を見たの
輝く真珠
珍しい果物
かわいい子猫

振り向いた君は
何を聴いたの
彼の ...
大好きな女と離島で暮らす
大嫌いな奴と仕事をする

愛情たっぷりの野菜を食べる
つまらないことでも悩むのだけれどもね

まあ確かにいいかなって
とても酷薄な人生のやり口だ

計画経済 ...
{引用=じっと殻に背を丸め
春を待つ{ルビ蛹=さなぎ}のように森は
いまだ
あわい{ルビ揺曳=ようえい}の入江

冬木立のはざま
小橋のそでに
ゆたかな寝がえりをうつ
にがい{ルビ蕗= ...
元気におなりください、って何回も言ってるお母さんの影にかくれてじっと、屋台の光を見ていたの。お地蔵様の赤いべべが汚れてしまって、お供えしたポッキーが雨の日に溶けて、わたしは蟻の道から欠片をとりあげて、 ... 平凡で退屈な夜を
ひとり歩く帰り道

少しだけ肌寒い静けさに身を隠し
誰にも内緒でタバコに火をつける

浩浩と光る電話ボックスの前で
立ち止まったわけを探す

蛾だった
6
12
15
18
22
60

不変
変化

感慨
環境
君は絹ごし豆腐のファンだったね

僕は木綿のほうが好きだよ


話しかけると


どうして
木綿のほうが好きなの


君はふり向いた


コロナの時代は
何が起きる ...
冬の終わりに
ふと
雨が降り出す
雨に打たれて
ふと
今わたしを温めうるのは
人肌だけなのを知る。
僕は時々木の家に帰ることを考えている
そこへ向かい歩いている道の景色を 僕は
にぎやかな きっと 交差点の 今日という日に  
鳥のように通りを見ているかのようにして 
暗くなる前に灯りの準備をして欲しい、悪い夢を見ないに越したことはないから、静かな音楽を流して、狂気じみた思いを鎮めて、安らかに目を閉じることが出来たらいいね、こうして話してしまうと願いというのは全 ...   見えないが それは
  熱の蛇が 這っているのだ
  かんぜんな 石を湿らせ
  なにもかもが黙る

  
  熱の蛇が
  這っていくのが見えない
  街はいつも 叫んで ...
  瞳からのぞくと
  馬たちが みえた


  日が薄ぼやけ
  あたりは冷えて
  草の においだけが
  ほそながくかがやいていき
  わたしたちの
  愛はきえた
...
肉体の数だけ私が絶対に行くことのできない場所がある 青い夜の風の匂い
君に包まれていたあの時代
虚無の底に引き摺り込まれ
虚脱しながら僕は嗅ぐ
そこに浮かび上がるものを
掴み取ろうとして

今、独り寝の床のなか
自らの熱を感じながら
...
「大地」

大地がぼくを落とさないでおくのは
それはやはり
大地がやさしいからだ
そうかんがえないと
「今」にいられない


「ゆきがふる」

あの子
ゆきにさわりたいから
...
本を閉じれば
そこからはじまる物語があるのを知っておいでか


カリグラフィの妖精たちが インクの森を抜け 随想のせせらぎを渡る物語を

ハキリアリの行列のような{ルビ亜拉毘亜=アラ ...
今日まであっという間だった気がする
母なる大地を旅立ってから
長い道のりを長いあいだかけて歩いてきた

海を渡り
西部を目指し
石油を掘り出した

進出し
征服し
理解し
制御し ...
無感覚の壁がある
その壁をとおれない感覚が
たえず壁際に降りつもる

無感覚の壁は
何を守っているのだろう
世界から自分を
自分から世界を
あるいは
自分から自分を

君の声がき ...
僕のグレたガラホは相変わらず寡黙なのだ
やっと取り引きして得た隙間に僕は住んでいる

今日と明日が条約を結んで握手しても僕は拍手しないだろう
だってやつらの隙間の全人代という茶番を許すのだもの ...
探しに行こう
探すものなんて何もないけど
探しに行こう
いつまでも空が青いわけじゃないから

傷付くことにも慣れた頃
ポケットが疼いてる
私の笑顔は誰にも見つけられない
それでもいい
...
花咲く頃に天使は旅立ち
氷の大地に降り立った
寒い寒い北の果て
天使は何を見つけるだろう

残された人々は
嘆き悲しみ
咲き始めた花さえ枯れてしまう
止める声も聞かずに
天使は氷の大 ...
日曜日の朝
カーテンを半分あけて
朝の光で本を読んだり
レコードを聴いたり
ささやかな幸せ
バッドフィンガーとリンダホイル
昨日髪を黒く染めた
早くおじいさんになりたいくせに
2杯 ...
人命は尊いと言うよりも
他人の生命についてはさておくと言うのが皆さんのホンネなんだよね
俺も正直そうなんだよね

命については自分第一主義
そして家族親族友人知人
だよね

見も知らな ...
桃の芽が膨らんでいる
蜜に満ちた大きな実になるのに三月
その前に花が咲く
あの桃色の
あの花が咲く
「象の墓場」

大地が肉あるものを{ルビ篩=ふるい}にかけてしまわないのは、それはやはり大地の優しさからではない。惑星の{ルビ核部=コア}に必ず一個はある象の墓場のお蔭なのである。琥珀に浮かぶを殊 ...
僕は昔
代官山でコーヒーを
ちょっと高かったが
飲んでいた あの日
目の前でいきなり事故が起きた
4車線で反対側の道からこっち側に右折しようとしていたクルマが
そっち側の道に渡ろうと停車した俺のクルマをさいわいにチャンス到来と渡ろうとしたら
俺の横からかっ飛ばし ...
晴天
どん底
歩くだけ歩いた

波しぶきの生む霧が
たいして変わらない毎日を覆っている

振り向けば
情けない日々が
変わらずくっきりと足跡になっている

フカフカの砂浜の波跡に ...
あなたの形見のランプは、魂の姿に似て
夜になると書斎の椅子に腰かける
僕の仕事を照らし出す

* * *

あの日
この世の時間と空間を離れ
自らのからだを脱いだあなた ...
今日死んだ蜉蝣の数 あなたしか知らない言葉の消えてゆく数
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
2011年の詩からナンモナイデ...自由詩4*21/3/8 20:57
天文少女のうた梅昆布茶自由詩1321/3/8 19:45
啓蟄と芽ふき道草次郎自由詩6*21/3/8 18:50
お地蔵様お地蔵様這 いずる自由詩421/3/8 9:46
誘蛾灯入間しゅか自由詩121/3/8 9:24
ヨロシク自由詩021/3/8 7:57
木綿豆腐讃歌st自由詩421/3/8 3:54
冬の終わりの雨黒田康之自由詩121/3/8 2:26
渋谷のドトールで番田 自由詩221/3/8 1:08
アフター・ミッドナイトホロウ・シカ...自由詩2*21/3/8 0:34
草野春心自由詩621/3/7 22:57
馬たち自由詩421/3/7 22:54
_いる短歌021/3/7 21:58
青い夜の風の匂いひだかたけし自由詩521/3/7 20:57
ついーと小詩集2道草次郎自由詩10*21/3/7 19:29
閉じた本の物語自由詩3*21/3/7 16:08
覆水盆に返らず六九郎自由詩221/3/7 15:23
青い鳥のように塔野夏子自由詩2*21/3/7 15:00
今日と明日の隙間によせて梅昆布茶自由詩621/3/7 11:53
探しに行こう妻咲邦香自由詩1*21/3/7 10:52
天使は踊る無限上昇のカ...自由詩321/3/7 10:09
朝の光はだいろ自由詩021/3/7 8:51
人命は尊いと言うよりもこたきひろし自由詩521/3/7 8:14
太陽の果実黒田康之自由詩121/3/7 4:03
三つの墓について道草次郎自由詩4*21/3/7 2:28
木のテーブルで番田 自由詩221/3/7 1:35
ホンネはざまあみろさこたきひろし自由詩321/3/7 0:09
砂浜◇レキ自由詩1*21/3/6 23:33
風の吹く午後服部 剛自由詩421/3/6 22:47
_いる短歌121/3/6 22:38

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