背骨を丸めて翼が生えた
誰かと重ならないように
うまく広がって風に吹かれて
ひとりで飛び回るたびに
空は遠くまで逃げて
どうしても追い駆けたくなる
冒険とさよならをした人には分からない
...
{引用=或いは小噺『洗顔異譚』}


「顔を洗って出直して来い!」って言われたんで

顔を洗ったら顔がとれちまってね

仕方がないからそのまんま取って返すと
...
木漏れ日の熱源には
黒ずんだ記憶をひとつ落としていく
君のなまえも季節に置き忘れていくから
自転車を漕いで走り続ける
子どものように生きたかったから
立ち止まることは
あたらしい夏の眩しさ ...
光の矢はもう無数
うねる青のキャンバスに突き刺さり
神の息吹きはもう絶え間なく
熱風となりこの世界を掻き回す

)白衣の少女達、妖精のように
)黄色い向日葵達、満面の笑みで
)鳴き続ける ...
清い流れに沿い
{ルビ鶺鴒=せきれい}が閃くように飛んで

揺れるねむの花
ねむの花はやさしい花 と
誰かが云った

小さな手が生み出す
鍵盤の響きはたどたどしくても
その無邪気さで ...
 現在まで女性から、心無い、哀しい非難を受けても、屈辱的な想いをさせられても、甘んじて受けて、大概の場合は、我慢して耐え忍んできた。
 はっきり言って僕の外見には、魅力は無いと思う。髪が細くなり、そ ...
蛾って
匂いを感じるための
大きな二対の
触角があるだけで
口がない
成虫になると
食べ物を食べることはなく
幼虫の間に食べた
栄養だけで生きてゆく
そして
雌のフェロモンを求めて ...
しあわせな二人のようです花たちも歌っています絵のなかで 介護がこんなに辛いとは
今までの僕、夢思わなんだ

ボケながらなお
イキってなければ死んでしまう病

死んでほしくないので
さりとて忍耐の限界でもあるので

こうなればペシペシから
...
逃げたのはおそらく一番人生で大切な鳥、夢が横切る


これ以上吐き続ければ笑顔さえ失くす気がするじぶんへの嘘


黄昏に卑屈にならぬよう歩く知る人もなき異国の街並み


...
ぼくらがその時住んでいたアパートは二階建てで、二階のちょうど真ん中の部屋がぼくらの住処だった。

深夜一時半、月が白々と全てを明るく照らし出している夜の中へ、ぼくはひっそりと出ていくことにした。
...
一面の希望が寝返りを売って
転じて興ざめする
傍らの空の花瓶が床に散らばる

合成繊維の解れた藍色
白目を剥いて割れたグラス
ひたひたに吊る炭酸水面上のハナヒラ
変容を遂げた紋白蝶の死
...
今は昔さ
いっとき一世を風靡したっけ
小説とそれを原作にしたテレビドラマのタイトル

思い出したよ
思い出したけど
世界の中心って何処だったんだよ

そこはきっと地球の中心からはずっと ...
{引用=信じられないことがある
それは一つの、収束}

帰ってきて皿を洗って、シャワーを浴びる。それからごみ捨てをして(妻にはいつもシャワー前にごみ捨てをしろといわれたが、どうにも守れない)、雑 ...
年の取り方が分からない
落ち着き方を知らない
若者を温かい目で見られない
余裕がない

一体どうすれば
往年の笠智衆のように
なれるのだろう

大坂志郎みたいに
振る舞えるのだろう ...
何があったか知らないけど
君のその表情だけで
夏が嫌いになりそうだ

風は凪
蝉が鳴いてる深夜二時
素直な夜は今日だけにする
世界が
造り物みたいに見える日

夜をひきずって
陽のもとへ出る

同じように見えて
異なる日々


今日の世界は
惜しい世界

ある日は
できすぎた世界

こ ...
授業中窮屈そうに歩き回る先生の声耳に入らず

魅力ある花の香りが場を癒す不穏な空気追い出すパワー

海開き前の砂浜ただ静かゴミを拾って歩く若者

近所の子元気な声で挨拶し活気ある地区笑顔が ...
ほんとうは、たたかうほうが好きです
若いことを踏み潰した、地続きの傷
なぞると忘れた横顔に似たきり、
痛みにしがみつくことなく
目を閉じます


白い配りもの、光って、子に散る声 ...
1)癌と診断された彼女の
ふわふわと帰路に着く足取り
おかあさんにあるがまま言ったらと
想像して
抱えることを選ぶ

2)
親の下の世話をし、食事を食べさせ
洗濯機をまわし
エアコン ...
水溶き片栗粉を養分に、さなぎの餃子は羽化をする。
安アパートのキッチンで、輝かしい生命の進化です。
{引用=*《明科》

{ルビ山間=やまあい}にある明科という名の小さな駅から、ぼくは下りの電車に乗った。よく知っている場所のよく知らない駅だった。それは梅雨入り前のこと ...
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て

遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が

風に吹かれて
風に吹かれて

名無しで ...
枝分かれしていく言葉がゆれる
きみのすべてをぼくが知ることはないということ
水のなかに流れる時間 時間のなかに生まれる空
たくさんの景色が人と人とのあいだにあって
知らないきみのことが何故か好 ...
畦草を揺らして
蛙の声がうねっている
 鳴けるのは
 今だけ
 この青田だけ

頑固者は
喚くだけ喚き
生まれたちに拘り
季節に身を任せ
素潜りする

土の中で考える
肩書も ...
今日も
意識を想像の海に遊ばせて
精神の懐かしい場所に
ゆっくりと降下してゆく
そこに見えるのは
青色の巨大なアステカ蟻の行進
それは僕の意識の辺境まで
延々と続いてゆく
空には金色の ...
過去の嫌な事は極力忘れたい
その反面
良い事は記憶のアルバムに貼っておきたい

それは誰だってそうさ
良い思い出によって悪い思い出が駆逐されるなら
それに越した事はないだろう

過去の ...
痩せっぽっちのロバと
ながらく友達だった僕は

マッチョなイギリスの
粋なボーカリストが好きで

ついにはオペラ座の怪人の
私生活を知ってしまうのだろうか

拘束されない言葉ほど
...
michiは無数でひとつ

僕たちは死から遠ざかるために

michiを探し、暗闇の先を見つめる

michiは見つけるものではなく

僕たちの奥深くの生が

死をレイプし

...
ポプラ通りの真ん中らへん
すべすべの感覚で
まぶたを閉じれば
少年を見つけられる
少年は息を止め
そっと手を伸ばし
とんぼの羽根をゆびさきでつまむ
瞬間を点でとらえたのだ
でも虫か ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
カウントダウンミナト 螢自由詩120/8/5 18:10
眉毛惜しい道草次郎散文(批評...3*20/8/5 13:38
夏の黒点のようにわたしは過去へ走るかんな自由詩320/8/5 13:13
夏、怒涛ひだかたけし自由詩420/8/5 12:17
夏の練習曲塔野夏子自由詩7*20/8/5 11:09
イザベラのこと 1ジム・プリマ...散文(批評...1*20/8/5 9:49
自由詩2*20/8/5 8:01
菫印もっぷ短歌020/8/5 7:46
我発見献身的半生りゅうさん自由詩320/8/5 3:36
事実無根の、幸福でした。秋葉竹短歌420/8/5 3:32
ミルキーウェイ~宮沢賢治と夜に捧げる道草次郎散文(批評...3*20/8/5 0:28
穢土あらい自由詩220/8/4 23:52
世界の中心って何処なんだよこたきひろし自由詩320/8/4 23:40
信じられないこと道草次郎自由詩5*20/8/4 22:45
私の目指す年寄り像花形新次自由詩320/8/4 20:20
素直TwoRiv...自由詩3*20/8/4 18:54
惜しい世界シホ.N自由詩420/8/4 17:49
地区夏川ゆう短歌220/8/4 15:04
星 ゆり自由詩1020/8/4 14:14
インスタントポエムwc自由詩820/8/4 13:34
羽化クーヘン自由詩1*20/8/4 12:47
山国の車窓より 〜中央線沿線道草次郎散文(批評...2*20/8/4 11:53
童夢ひだかたけし自由詩13*20/8/4 9:32
葉が舞う水宮うみ自由詩3*20/8/4 8:48
もちはる自由詩2*20/8/4 8:17
目の前の現実に視線を合わせるジム・プリマ...自由詩4*20/8/4 7:57
嫌な事は極力忘れたいこたきひろし自由詩220/8/2 10:03
ロバの話梅昆布茶自由詩1020/8/2 6:19
michiフリーダム自由詩220/8/2 3:10
夏空自由詩9*20/8/2 2:50

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