「俺は三両の、ねこだ。」

 河原の橋の下
 腹空かせてぶっ倒れている
 トラは 小声で
 それを自分に言うとのっそり
 起き上がる

 「また、その話か。耳にタコだぜ。」
 側で ...
美しく輝く
掌の中のガラス玉
大理石の床に叩きつけたら
この星に息づく命と
同じだけの数の破片となって
飛び散った

思い出で繕った柔らかい屍衣に
心地よくくるまっていたら
裏地から ...
大きな話題に(天災だとか、歴史だとか、戦争だとか、生命だとか、地球だとか)ばかり目がいってしまうと小さな大切なことを疎かにしてしまって日々の生活が雑になってしまうと考えて生きている人達のなかには、だか ... ○「話し合い」
何事も喧嘩腰に話したら
まとまるものもまとまらない
冷静に
お願いするような
相談するような
提案するような感じで
話し合いをすべきである
責めるような
決めつけるよ ...
こびりついたあなたの匂い
幸せな微笑みを浮かべた
失くしたもののない人を連れて
海辺を一緒に歩いていく

洗濯洗剤を変えることは
大体人生を変えること
あなたによく似た犬が
犬によく似 ...
陽に焼けた褐色の肌を晒した少年は
海の深さを恐れずに
コバルトブルーのうねりに逆らいながら
遠くの大陸を夢みて泳いだ

その汗は海の水に溶けてゆき
何処までも 何処までも 泳いだ

ア ...
ウププププ。
「あなた、サツマイモのにおいがするわ。
 それも生のね。
 けっして焼きイモじゃないわ。」
恋人のドリーム・スネークが
どもりながら反論する。
「き、きみだって。」
「 ...
{ルビ蟄居=ちっきょ}して見るものなべて春めきぬ

梅が香や未だ明けやらぬ戸口まで

{ルビ去年=こぞ}植えし{ルビ鬱金香=ちゅーりっぷ}の芽を数へけり

此処に居ます春の小花の声聞こゆ
...
優しい眼差しで
見つめられると
固まってしまうのよ
これぐらいで
止めておいたほうが
今の二人には良いんじゃない?

春まだ遠い
風の街で
二人出会ってしまったことを
後悔しないた ...
昼に真紅に咲き誇り
その余りの濃密さ
異様な様相、
ガーベラの花冠
夜に黒ずみぐにゃり萎び



静かに笑う君は
穏やか天真爛漫に
笑い静かさ
気付けば
ふっと自ら白く消え
...
聞いたことがあるかい?
負け犬の遠吠えは美しい

月まで届く
星を落とす
太陽を遮り
人を殺す

聞いたことがあるかい?
負け犬の遠吠えは美しい

割れた種が芽吹き
枯れた花を ...
秋の到来に
夏の滾る熱が鎮まる。

高く濃くなる青の空に
漆黒の死の予感が孕まれる。

気付けば冬の冷気が
秋の優美な透明を強張らせる。

夏は冬の最中に
すっかり身を委ね、
凍 ...
皐月の若葉が茂る
木漏れ陽のベンチの下

隣のベンチには文庫本を読みふける少年がいた
たぶん少年が連れて来たのだろう
6㎏は越えている太ったブチ猫がいる

ぼくは遠慮がちに隣のベンチに座 ...
 「どう、あんたも。旦那様が飲んだ出涸らしで、お茶入れてきたわよ。」

 女中部屋の粗末な座卓に
 不似合いな 黒砂糖饅頭が五つも
 「どうしたの?コレっ。」
 目を丸くする 飯炊きおりんへ ...
 河原の橋の下で
 目を廻してぶっ倒れている
 トラ

 「どうしたんだ!お前。気分悪いのか?」

 そばへ寄って来る
 ホームレス仲間たち
 「そういえば、ここ数日…奥さん見掛けんな ...
目を
つむり
手を
合わせると
浮かんで来る姿
宇宙の

涙を
零し
沈黙する
すっかり変わってしまった

十年前とも
二十年前とも

百年前とは
何も変わっていないかも
どうやらひとつの
物語を生きるらしい

月、日、星
月、日、星

二度と会えないこ ...
2002年9月8日、NYタイムズは「イラクが過去1、2年間にウラン濃縮技術に必要なアルミニウム管数千本を入手しようとしていた」という「政府関係者筋からの情報」を紙面に掲載した。
じつはこの記事、米政 ...
身体のなかを季節が流れていくように
庭に春がおとずれようとしている
赤い花は生きたまま供物として捧げられ
緑の血液は地に滴り落ちている
土の中にも季節が流れている
人には見えないだけで
歓 ...
○「老老介護」
介護する職員もシルバーマークだ

○「写真」
マイナンバーカードの写真見たばあちゃん
「これ あたしじゃないよ!」

○「記憶にない」
大臣も連発しているからね

...
 ある日
 河原の橋の下
 まだ うす暗いうちに

 藁蓆で作った擦り切れた叺を寝床にして 
 潜り込んで居るトラが
 目を覚ますと
 「うわっ、大変な雪だ!」

 彼の脇腹に頭を埋 ...
流されているのだ
この国は

亡国の海へと

海流が運ぶゴミは
何時の時代もおなじだ
と言って
迂闊にも
捨てきれないゴミを
水辺に放置した

平和という
一瞬の隙を突いて
...
死にゆくときはことごとく厳しい

元気なときは生き方指南でほらも吹きまくったが

今は口数も少な、魂の信仰もないのでただ苦しい

私は幸せだったし、今も幸せだと思えるならいい

幸せ分 ...
退屈な

陽射しのなかで

本を読む
凛とした

桔梗の花を

黒髪に

一輪さした

花のかんざし
人のネットワークは
最大5千人らしい
その中で親友は5人
親しい友人は15人
仲の良い友人は50人
ただの友人は150人
知人は500人
顔と名前が一致する人は
1500人とのことで
...
透明な味のレタスが大好きで
ぼくは時々共喰いをする

今日のお昼は喫茶店でレタスベーコンタマゴサンドを食べた
レタスこんもりのライ麦サンドにアイス珈琲
絶妙な組み合わせだ
シャキシャキ バ ...
ただ見ないなら、知らない涙だ。
ただみないなら しらないなみだだ


このあと応援へ。うおー!とあの子。
このあとおうえんえ うお とあのこ


ぅよし! 負けか! 大声でエコーをかけ ...
腹に溜まった
自称詩人のウンコを
ひねり出すことに
人生を賭けなさい
でないと、あなた
もう身体中の穴という穴から
自称詩人のウンコ臭が
滲み出て来ていて
周りの人はたまらんざんす
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
のらねこ物語 其の四「振り返れば奴がいる」リリー自由詩6*24/2/12 12:04
愛と殺意まーつん自由詩424/2/12 10:49
森を感じながら木をみる足立らどみ散文(批評...2*24/2/12 10:30
独り言2.12ホカチャン自由詩3*24/2/12 10:23
記憶303.co...自由詩3*24/2/12 7:42
少年レタス自由詩4*24/2/12 1:41
小さなエイ、ポーラが笑う。田中宏輔自由詩8*24/2/12 0:20
春を待つはなけいこ俳句3*24/2/11 20:06
紫ミチル「風の街」花形新次自由詩224/2/11 20:02
五行歌、異様ひだかたけし自由詩624/2/11 18:50
負け犬の遠吠え303.co...自由詩3*24/2/11 18:05
春、夏、秋、冬ひだかたけし自由詩424/2/11 17:09
レタス自由詩4*24/2/11 16:41
のらねこ物語 其の三「イワシ」リリー自由詩5*24/2/11 16:16
のらねこ物語 其のニ「プライド」自由詩4*24/2/11 12:07
※五行歌「浮かんで来る姿」こしごえ自由詩2*24/2/11 10:55
※五行歌「宇宙の 魂 涙を」自由詩3*24/2/11 10:54
ものがたりやまうちあつ...自由詩324/2/11 10:33
村上春樹の粗悪な政治デマを糾弾する室町散文(批評...224/2/11 10:19
うたそらの珊瑚自由詩10*24/2/11 10:16
独り言2.11ホカチャン自由詩2*24/2/11 10:12
のらねこ物語 其の一「銀世界」リリー自由詩4*24/2/11 9:42
亡国の海たま自由詩5*24/2/11 9:25
病床の坊さんりゅうさん自由詩424/2/11 6:01
午後にはレタス俳句1*24/2/10 23:12
きみに短歌1*24/2/10 23:02
脳内8両編成イオン自由詩2*24/2/10 22:32
共喰いレタス自由詩6*24/2/10 22:00
否めない水宮うみ自由詩024/2/10 21:38
ひねり出す花形新次自由詩224/2/10 21:15

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