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卵はひとつの理想形だ
人間もまた卵から生まれれば
これほど母親との確執に苦しむことはない
乳と血の繋がりはどんな病的恋情より
互いを束縛しその愛は動物並に遠慮がない
その点 卵は完璧だ
無 ....
            150612


カニバリズムを連想する社会
兵士は食料を持たない
現地で調達するのだ
後方支援の乏しい旧日本軍兵士は
さぞかし、苦労をしただろう
現地調達て言 ....
 
朝の支度

朝、妻の出発
いつものように
伝道に
ネッカチィーフを選んで
あげた
「がんばってね」いつも声を
かける
「うん」と答えて
紫桃色の車に
出かけてゆく
ブリューゲルがすき

野間宏が「暗い絵」と表現した世界

描きこんだ風景を解釈する自由

それっていいかも
だれにも語れないメロディー

ソートする必要もなくながれている

言葉とか想いはソートできるのだろうか
 
 
暗がりの街に、雪がちらついていた。
 
凍りつく大気、その向こうに雲
 
際は銀色に縁どられて
 
放射される天使の梯子
 
電線が揺れて、僕らはマリオネット
 ....
八重咲き桜の、白き花弁にさす紅の
 
艶めかしさにさす光。
 
光の粒に時は凪ぎ、深い記憶の谷間には
 
清流となった夢が飛沫を飛ばす。
 
さしかかった旅人は、一瞬己の旅人たるを ....
――風よ 

木の葉をさざめかせ
やさしく掻き乱し

花房にそっと触れ
散り際へと誘う

子猫の背を撫でるよう
湖の面を煌めき立たせ 

風 おお風よ!

おまえが気まぐれに ....
パパあれみて
ジャンボがあるいているよ

ねえねえ みてみて
けむりがおててつないででているよ

ようやくことばが使えるようになった息子ははしゃぐ

何時か 
ジャンボが滑走路に ....
キミの笑顔が見れた日は、

見上げた空が曇っていても、降り注ぐ無数の滴が

宝石のように弾けるのを見て

街全体が、打楽器のようにリズムを奏で

耳を澄ませば、そこにもJAZZが流れて ....
 
 
人が何かを信じるときは
 
その根拠を探して、探して
 
そうして見つけたその根拠こそが
 
その総てだと思う。
 
いや・・・思うというよりは、思いたいものだから ....
長い 長い 坂の上には
 
青い 青い 春の空があった。
 
坂の上の様子は見えないけれど
 
それまで切らしていた呼吸の事も忘れて
 
最後の数段を登りきる。
 
 
 ....
                150609

死刑廃止の署名にサインして
いつも僕をリードする勝子が
A4用紙を突きつけた
住所氏名を手書きで書くのだ
署名の目標は100万名だと
少し ....
四方に充満した水の粒子が
わたしの髪の毛を
ちぢれさせてゆく
梅雨に不機嫌になるのは
そんな他愛のない理由だった

透明な傘を持ち
すれ違う人が
生真面目な歩幅で
人を殺す理由
人 ....
私たち親子の手を見比べると

娘の手は白くて 細くて
張りがあって美しい
私の手は皮膚が薄くなって
血管が浮いて見える

やはり手には年齢がでるね

真面目なだけが取り柄で
洒落っ ....
元カレのTシャツで牛乳拭いている 値札ついたままのぬいぐるみと話している クーポン使ったせいかポテト冷めている パブミラーみたいな青空に
 
幾条もの電線が、擦り傷のように付いている。
 
パブミラーみたいな青空に
 
並ぶボトルのようにビルが立っている。
 
電柱がバースプーンのように世界 ....
人々の行き交う、東京駅の構内。

黒く髪を染めた
赤い靴の、ちっこいお婆ちゃんが
赤い傘を、杖にしながら
白い化粧の頬を、ゆるませ
何ごとかを唱和しながら
ゆるり…ゆるり…進んで行く
 ....
え~、今回ゲストでお呼びした町田さんが
中也さんのことを書いて、朗読して
僕等も5人で、中也さんの詩を、朗読して
会場のみなさんも!聞いて下さり
どうやらこの会場に訪れた
空気中に漂う中也さ ....
目線の先に、踏み台は置かれ
ゆっくりと腰を沈めて
砂に指先を、ふれる。

――僕は、何処まで翔べるだろう?

自らの心音に、少し震えながら
あの笛の鳴り響く時を、待つ。

前方に、顔 ....
踏まれた影は
足裏を剥がれ
午後の陽なたに取り残された

じりじり
地面に焼きついて

暗室に水を滴らせ
白く感光する
幼年の記憶

影を踏んだ子は
逃げていく

どこまで ....
家を背負っているのではない
としても
先祖代々の戒名が殻に閉じ込められ
捨てることなど出来無い重み

ああ
家を捨てたナメクジよ
お前は…
150606


めがねの度が合わなくなってきた
またお金がかかるわね
本を買うお金がこうして消えて
めがねをかける必要の無い
兄弟姉妹が羨ましいと思う
そ ....
 
傘もかわかない間に

また 雨がふる

あなたの瞳に 雨がふる




 
たとえばある種の硝子を隔てて
見つめても そこには世の冷たい写しと
見飽きた己の顏しか見いだせないのだが
硝子の向こう 不可知な領域からは
こちらの姿が逐一観察できるように

ひと筋の時の ....
すべての昨日が置き去りだ
剥いだ蒲団は生暖かい

申し訳ないではない
悔しいではない
可哀想ではない

申し訳ないしかない
悔しいしかない
可哀想しかない

言葉の生む貧しさよ
 ....
アリスの部屋にはたくさん引き出しがありました

引き出しにはお菓子の家の入ってる引き出しや風邪をひいたときの気持ちが入ってるのやあじさい畑が入ってるのや牛乳瓶のどんよりした透明が入ってるのや走って ....
職業は会社員
仕事は数字を殺すこと
会社に入るまで知らなかった
仕事は数字を作ることだと思っていた
ところがそれは間違いで
一年の始まりにはすでに数字が
月の始まりにもやっぱり数字が
山 ....
芦沢 恵さんの自由詩おすすめリスト(4261)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
『エンジェルエッグ』___卵から始まるはな詩①- ただのみ ...自由詩21*15-6-13
石ころを、たべる- あおば自由詩5*15-6-12
__朝の支度- 生田 稔自由詩2*15-6-12
ブリューゲル- 梅昆布茶自由詩915-6-11
ソート- 梅昆布茶自由詩415-6-11
「世界に満ち溢れるもの」- 元親 ミ ...自由詩515-6-11
グレンリベットが云う- 元親 ミ ...自由詩115-6-11
風と共に念ず- ただのみ ...自由詩15*15-6-10
おはなししましょ- イナエ自由詩8*15-6-10
JAZZが流れていたりした。- 元親 ミ ...自由詩315-6-9
*****_祈り_*****- 元親 ミ ...自由詩3*15-6-9
長い_長い_坂の上には。- 元親 ミ ...自由詩215-6-9
うつけもののささえ- あおば自由詩3*15-6-9
パーマネント_ラビリンス- そらの珊 ...自由詩13*15-6-9
【_娘の手_私の手_】- 泡沫恋歌自由詩19*15-6-9
元カレのTシャツで牛乳拭いている- 北大路京 ...自由詩1115-6-9
値札ついたままのぬいぐるみと話している- 北大路京 ...自由詩715-6-9
クーポン使ったせいかポテト冷めている- 北大路京 ...自由詩615-6-9
パブミラーみたいな青空に- 元親 ミ ...自由詩115-6-8
赤い靴のお婆ちゃん_____- 服部 剛自由詩415-6-8
日本の詩祭・朗読ステージ―町田康氏とのかけあいより―- 服部 剛自由詩415-6-8
笛の音- 服部 剛自由詩315-6-8
影踏み鬼- Lucy自由詩14*15-6-8
カタツムリ- イナエ自由詩18*15-6-8
眼鏡。- あおば自由詩6*15-6-8
雨模様- 殿上 童自由詩14*15-6-8
長くも短くもなく終わりも始まりもまた- ただのみ ...自由詩18*15-6-7
エスキス14- 宣井龍人自由詩6*15-6-7
アリスの引き出し- 吉岡ペペ ...自由詩515-6-6
殺し屋のパラドックス- ただのみ ...自由詩15*15-6-6

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