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詩をかかない日々
日常が連続する日々
やはり、わたしは言葉を紡ぎたいのだ
『蝉大合唱』
夏空に響き渡る
蝉の大合唱
耳が汗かき
体感温度2℃上がる
『蝉爆弾』
マンションの外階段に
蝉が落ちていた
そっと跨いで通ろうとしたら
突然!
....
スパイスと宝石の匙で
耳を穿られる
《誰の膝が欲しい?――
頭の中から始まる旋回舞踏
透明な花びら 光彩のミスト
すぐに船内の浴槽が揺れるよう
隠れた海が押し寄せて捲れだし
突 ....
「おーい おーい」
と誰かが大声で呼んでいる
ドラッグストアの狭い通路
こんな時 こんなところで
大声で呼ぶ声なんぞ
知らない人に決まっている
振り返ってはろくなことは無い
と知 ....
気がつけば
三階席の片隅にいて
タリス・スコラーズのハーモニーに
君の耳は
空中浮遊する
悔い改めるでなく
道を求めるでもなく
真実に目覚めるはずもなく
美しさそのものとしての ....
家族や国を守るため
自ら志願し戦場へ行くと言うのなら
その人は行けば良い 後ろ指さされても
人殺しと罵られても
たとえ国家権力が徴兵しても
誰の血も流したくないと言うのなら
その人は拒 ....
150729
軍事政権を倒せ!
威勢のいい声を腹の中に納め
今日も訓練に精を出す
一家に一人は義務
2人ならばなお良し
3人ならば尚更良し
どこまで続くカーキ色の ....
「ろくでなし」
我がロクサーヌ
臈長けたその唇で
いたぶるがいいさいつまでも
でもときどきキスしてロクサーヌ
見た目なんてどうでもいいことさ
中身のない石炭袋のようなものさおれ ....
しがらみを肴に
また一杯
まったく酔わせてももらえないや
土色をした歳月の掌が
猫の舌のようにざらつく突起で
軟らかな思想を舐め取っていく
塩責めされた蛞蝓は
実はそっくり中身だけ
粘膜を抜け出し
逃げていた
{引用=「それは 思想 ....
薄いオレンジのむこうに
行くと思う
ひかりを見に行くと思う
薄いオレンジのむこうに
行くと思う
ひかりを見に行くと思う
ききいってしまう
なにかのものまね ....
150726
車ごと埋められた僕たちは
炎暑の中で窒息している
国の成り立ちはかなり暴力的だと信じているので
これも新しい国への礎になれるのかなと信じて
酷暑の中 ....
平家の怨霊に千切られたり
画家が自分で切り落としたり
耳だけになった耳は
視ざる 語らず
そばだてるだけ
集めつづけて
誰にも渡せない
にくの花弁の内がわで
....
きらきらと
ひかる星たちかくしもち
きみは泣く
ちからのかぎり
きみは泣く
まっすぐに
ひたむきに
た ....
フリーマーケットにはまさかフリーダムは売ってはいないが
団地の夏祭りのフリマに無職の37歳
嫁に食わしてもらっている松岡君と出店することにした
家に眠っている書籍が主体で
売り上げの半分は ....
伝えんとする意志が世界をきりとるとき
言葉が生まれるのかもしれない
飲みにさそった結婚前のきみに
きちんとこれからのぼくの計画を話そうと
想ったがなにもなかった
あなたの推薦をうけな ....
おい 悪魔
尻尾フリフリ
片唇吊り上げて
“出来たの? ....
真理を見たのです
燃えて輝く光を
そうして心は石と化し
硬く刻まれて死の使者となりました
冷たい墓石のセールスマンが
来世を高らかに謳うように
ある日ミミズが降ってきて
声のよう ....
complete
demand
encourage
allow
describe
concern
compare
include
involve
....
いっちょまえに
子(娘)が親(母)に意見(もんく)をいう
いっちょまえに
子の方が稼ぎが多くなってきた――
一緒に道を歩いていたら
いきなり娘に腕を掴まれた
「なにするん?」
背後か ....
名字は歴史だ
長い歴史
遠い過去から
あなたを縛る
名前は違う
あなたの家族が
あなたに託した
最後の呪文
かおるさん
と
あなたを呼ぶ
タケヒコさんでも
ツヨシ君でも ....
わいわいとやみだらけ
つまみとられるまえに
するマッチ
さあ うかんだよ
ぽっくり ゆらいだら
にこにこの 火
ロウソクさん おはよう
くろくしてごめんね 芯
ドアの向こうで息を殺して
貴方が眠るのを待っている
洋服ダンスに潜む
黒いマントの貴公子
蒼い月の光に
薄目を開けて
耳を欹て寝息を偽装し
貴方は待つ
さあ飲みに来て
この ....
来週末の
デモ参加予定に
空きがあるので
デモ仲間の市民健(本名 山崎健)に
相談したところ
ちょっと遠いけれど
栃木でイルカ追い込み漁反対の
デモがあるから行かないかと言われた
....
長い雨のレースを開けて
六月の陽射しが顏を出す
反射して散らばる子供たち
ビー玉みたいに素早く駆けて
ひとり離れて
シロツメクサを編む
首の細い少年
意識されることもなく
満ち ....
枝から青くふくらんだ
健やかなる実をはずす
茶色いしみのようでいて
何かを主張している風の
そんな模様を持つ実は
捨てた
捨てたあと
なぜかもう一度この手に取り戻し
親指と人さし指 ....
遺蹟
奈良の友人の結婚式に列席したついでに
飛鳥の遺跡を畏友のK士と巡る
石舞台
酒船石
猿石
高松塚古墳
でも駅前で立ち寄ったうどん屋の
出汁がしっかりきいて品よくかるく ....
ぼくたいふうだよ
みなみのうみでうまれたよ
ぼくたいふうだよ
あるあさそらにうかんだよ
めのまえはあおぞら
うしろはくらくてあれているらしいけど
めのまえはあお ....
美術展巡りが趣味だから招待状は珍しくないが、無の絵画展とはからかわれたものだ、初めて訪れた会場は歴史的格式もある重厚なホールだった
高い壁面は淡く白く、波打つことを拒絶しながら横にどこまでも続い ....
ー「安全保障関連法案」衆院通過の日にー
医師は
腰の痛みを訴えるワタシの
積み木のような背骨のレントゲン写真見ながら言う
ここがずれていて傾く
それを正 ....
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