裸身の雪が
ぼんやりとした
遠いほたるとなっておりてくるので

あまやかな
姉の匂いにみたされたまま
結露にぬれた窓の外をのぞく

(紙の野原で北風が笑っています)


雨の日の ....
寝つけない夜が続いて月は満ち私もそっと丸まっている                   2007/02/10

ぶり大根のように
生臭くて
柔らかい物が好きなんですよ
歯がないお年寄りのように
笑顔を漂わせて
見知らぬ人が挨拶するから
 ....
エレベーターの中で
「開」というボタンを押すと
涙が止まらなくあふれ出た
何かを受け入れるということは
何かを拒絶することと同じくらい難しい
一人またひとりと乗り込む人を
か細い指で支えな ....
久しぶりの母からのメールは
「もうおとなりのうちの庭に梅が咲いたよ」だった
慣れぬメールをポツポツとうつ母の姿が浮かぶ
娘が梅の花に興味がないのは知っているはずなのに
伝えずにいられなかったの ....
悲しくなって遠吠えすると
風に乗って
色んな場所から返事を貰った

風が生まれるならそれは掌からだ
水面に翳すと波紋が囁き 
耳を澄ませばラピスラズリが唄う
冷たい指先で声を拾って
廃 ....
きょう
ぼくは少年だった
両腕をいっぱいに伸ばして
いちにち
空を憧れていた

ぼくのノートは
かなしい文字でいっぱいだ
さようなら
さようなら
みんな さよ ....
カブトガニが
切り開いた
密林の中の
焼け残った
畑の中に
落ちていたのが
乾いた魚の腸
鯨の尻尾の先が
草むらに浸かって
元気の良い
水音を奏でている
乱れた髪の毛を解して
 ....
「ネット詩」って呼ばれるものがありますよね?
なんでしょうね?
「ネット詩」って。
なんかいやらしい。
「ねっとし」みたいで、
粘着っぽいっていうか、
なんか、
あーやだやだwww

 ....
人間の骨が
画材に使われる様になって久しい


『心臓の一番近くで』


熱を通さずに
生肉を介して
摂取した骨を
分解しやすくなるように加工して
スズリで水に溶くと
白濁とし ....
いつからか
巨大な目/まばたきをしない目が
わたしをじっと見る

青い/緑の目をしたきれいな雌鹿
自分を巡って戦う牡鹿を
じっと見る
興味深そうに/興味がなさそうに

丘の上にある一 ....
夜は海
街も時間も
何もかも飲み込んでしまう
私の体も海の底
静かに息をしている
夜空の星たちは海に沈んだ金貨
海賊たちに盗まれぬよう
あんなに高いところにある
ああ もうすぐ夜明けだ ....
凍りついた重たい大気に圧されて
密やかに凍えるお前を
私はそっと抱きしめる
けれどお前は
私に触れられた瞬間
はっとしたように
すうっと空気に溶け込み
私の指の間をすり抜け ....
なつかしい匂いに
ひたる冬、
寒さは
使い慣れたはずの指先に


疑いようも無いくらい
数をつのらせて
まもるべきが
すべて、に
なる


泣いてしまうことも
ねむ ....
たとえば
それは、
晴れわたる夢に
やさしい雨がのこした跡
テーブルのオレンジは
断続的におとずれる早朝、
半透明のまま
ころがっていて


方向性をなくした部屋に
ふりそそ ....
優しさにぶらさがる
重なる星の巡り合わせに
ふたりだけの夜
ドブ板通りの古びたカウンターで
わたしをみつめる
瞳と
Never mind
歯並びの良い口元が闇に浮ぶ
迷路のような船底で ....
お三時に彼はハンドルを回し
胸の部分の扉をパカリとひらいて
よい風を招くために
陶器のオルゴールを鳴らした
それは凛とした音色なのだけれど
彼はハンドルを回すことに執心していたの ....
西日のうちよせる窓辺に
幼い貝がひとつ
もぞもぞと動く白い靴下を
つん、とつけば、また{ルビ蹲=うずくま}る

どうしてこの子は
こんなに静かな遊びを
思いついてしまったのだろう
座り ....
いい歳をして
書いていいものだろうかと 悩む

だって
うんこのことなんだもの

やめといたほうがいいよ って
頭のどこかが言うんだけど
トイレに行くたびに
思い出すからさぁ

 ....
わたしのこと、どれくらいすき?
ってきいたときの
これくらぁい、の両手で
だきしめられるせかいで

パパ、知らないでしょ?

わたしのくすりゆびにつながってる糸、
教えてくれたの、パパ ....
名前を呼ぼうとして
ことばに拒絶される
あなたのくちびるなのです
だきしめたいのは
いえ、むしろ
ことばでは居られないから
そばにいて感じたい
あなたのおこす幽かな風まで

   ....
うにゃーとか
ごろにゃんとかで生きてみたい
そう云うあなたはナマケモノ



ハイエナが
悪者だなんて酷すぎます
一生懸命生きてるんです



ラブレター食べさせられても困りま ....
泥になって歩く
海の方から風が吹くと
私じしんである 泥
がかわいてしまいそうになる
おまけに潮のにおいまで
はりついてしまいそうになる
この湾岸沿いの道は 淋しさ
そのものが細長く伸び ....
塾の講師になって二年

はじめから
教えられることなど
何一つなかったのかもしれない

今日も一人の生徒が
僕のもとを去ってゆく
「高校へ行ったら、此処へは戻ってくるな ....
朝起きると武士だった
(拙者、もうしばらく眠るでござる
と、布団を被ったが
あっさり古女房に引き剥がされた
長葱を{ルビ購=あがな}ってこいという
女房殿はいつからあんなに強くなったのだろう ....
 夜になると
 緑色に輝く布に僕は立ち上がりながら包まれ
 凍った吐息を漏らす
 指の爪が長く伸びて尖って
 僕は白い吐息を何度も吐く
 夜を駈けたいと思う
 地上に落ちた三日月を横目で見 ....
くちびるの
置き場所を間違えた、夜明け
あなたへと無音で震える春が
無音で体温する春が
祈りを湿らせるので
耐え切れずに申し上げた春が
ぬくく、痛く、ここに
滲み始めるの ....
ペニーロイヤルティーに
ネガティブクリープを入れて
混ぜて混ぜて飲んでみれば
十代の魂の香り

ごめんね
色々と
全部ごめんね
ハート型の箱を置いていくから
遠くに行くから ....
どんな夜にも月は鎮座して

 炎と水とがこぼれ合うから
 欠けても
 ゆるし
 て、

けものは静かに
帰属する



荒涼の異国を踏むようにして
夢見の鮮度に奪われて
 ....
キャッチボールする
子供のときのように
幼馴染と
キャッチボールする

幼馴染の大ちゃんの球は速い
少年野球やってたから
川島イーグルス
俺は 嫌いだった

疲 ....
PULL.さんのおすすめリスト(3363)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Blue_Planet_青い星- 青色銀河 ...自由詩1707-2-10
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- あおば自由詩7*07-2-9
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