ママに聞いたら
パパは生まれた頃から
毎日私の体を洗ってくれていたそうです
どんなに忙しくても
パパは毎日体を洗ってくれました

小学生になると
周りの友達は
誰もパパと ....
 1

もう、
ふりかえらないのだ
髪をゆらしていった風は
束ねることはせず

つまさきは
後ろに広がる汀を
走れない世界にいて
こころだけがいつまでも
波になりたがっている
 ....
介添えの眠るお天気雨
ふくらませたかかと
眼を覚ませば

占いのためにだけ
花を摘めない人がいる

なくした言葉を入れる
風の器は すぐに壊れ
花の行方に問いたかったのに

ここ ....
自己欺瞞でも嘘でもアホでもうんこでもいいのである。はっきりいや不幸のどんぞこでもいいのだ。なんでもけっこう。鬱病失業借金に加えて、特定疾患の難病に逮捕、なんでもきやがれ(って正直なところ私にはその全部 .... ロテイトザロリィタガァル
特に意味は無いメスドアップマイブレイン
むしゃくしゃしてやったら
無茶苦茶に殴られて滅茶苦茶痛かった
だからキスしてくれ激しく
優しさのあるキスなんて要らない
 ....
春の雨が
細く断続的に降る
風が吹いて
竹の葉が軽い音をたててはじく
雨の音は
こまやかに落ちる
しまい込んでいた
奥底の溝に

いつの間にか濡れる
銀色の針のようなしたたかな ....
蔓の先はしがみつくあてをもとめている
ひょろひょろと風にあおられるのも策略
つるりぬるりと小鉢の中を逃げ回る里芋を
こどもの箸が突き刺す
突き刺すのだ!

もとめるかたちはとがっている
 ....
友達から葉書が来た
「マイナーチェンジしました。これからもよろしく。」
とあった

その友達に街で偶然会った
以前は、にこにこしていてよく喋る友達だったのに
妙に暗い
そっちのマイナーか ....
テレビが湿っている
ただで人からもらった
のだから仕方がないけれど
水分をたっぷりと含み
少し軟らかい感じがする
付属のリモコンも
ただで人からもらったから
同じように湿って
チャンネ ....
懸賞好きの母が
手当たり次第に応募している懸賞が当たった
「サナギ一年分」だそうだ

当然母は家族からさんざん責められた
そんなものが一年間も毎日送りつけられたらたまったものじゃない
特に ....
気がつくと、渚が後ろにあった

最近やけに足が濡れるなと思っていた矢先のことだった
後ろなど滅多に振り返らないから気がつかなかったけれど
ふと振り向くと、後ろに渚があった
ひたひたと波の打ち ....
テレビの画面いっぱいに
モザイクがかかっている
娘は笑って見ているから
面白いアニメか何かなのだろう
低俗なものはきちんと排除され
僕らは安心を手に入れる
新聞の記事にもモザイクはかけられ ....
擦り切れている背表紙を
後生大事に持ち歩く
付箋に躓くことを繰り返してしまった

左手には一束のシャレード
紐解いている間に
夏の森は
微笑や涙やトキメキを頬張って
色彩を奏ではじめて ....
刈り取られた
花々は暮れようにも
暮れられず
風が吹くのを待ちながら
やがて、
朝になります


  いつか風、のように
広げた両腕は冷たい、思い出となりますが
 その内、に抱えた ....
小さい頃からお世話になっていた診療所には
セイコさんがいた

しなびた手のお年寄りで
診療所の奥で薬の調合をしたり
患者がいなくて暇な時は掃除をしたりしていた

小さい頃はよく風邪をひい ....
あの日の雨は
小さな川になりました
ときどき私はその川へ行き
釣りをします
ときどき私はその川で
見たこともない美しい
小さな魚を釣ります
私は家の水槽で
その魚を飼います
しかしな ....
【序幕:東ヘ向カウ】
呼ばれた気がしたから
振り返る、
ソラミミ。
カイヅカイブキのうねるような影に怯えて、
足が竦んでしまったのです。
バスの接近知らせるランプが、
少女を酷く不 ....
この石ころは
どっから来たんかな
遠い遠いまだ教科書でしか見たことない
ヨーロッパとかから
来たんかな

学校帰りの小学生や
ちょっとムシャクシャしてたおじさんや
いろん ....
    くびする糸者
     冷れみて    児
かなさり住に
    おへよっておへよって
              らびが爺ね

東北新幹線の空洞を貫く抒情性を少しも吸収することが ....
母が縄跳びをしている
僕はしゃがんで回数を数えている
あんなに腰が痛い
と言っていたのに
背筋をピンと伸ばして
交差跳び、綾跳び、二重跳び
次々ときれいに跳んでみせる
既に数は百回を超え ....
そこは悲しみが悲しみのまま降る場所だったので、
あたしはあたしでしかなかったので、
猫を連れてきたのは正解でした。

ぬるすぎる水の底
金魚たちは丸くなって溜息を吐いています。
落と ....
生まれたとき僕らは一人残らず
目玉の手術を受ける

僕らは始め誰も目を持っていない
昔の人にはあったんだ
だけどそれは真実を見出すことさえできなかったから
そのうち退化しちまった

だ ....
ベストオブにんじん色に選ばれた

「おめでとうございます!!!
あなたは、ベストオブにんじん色に選ばれました!!!」

という電話がかかってきたから間違いはない

学校へ行くと友達が
 ....
心なしか頼りない日差し
見上げる視界の右片隅、
夏に覚えた眩暈が
いつまでも居座る気配です。
鳩が不格好に歩く石畳、
高い高い螺旋の、
廻る、空
に、墜落する飛行機雲。

始ま ....
じっとしていたら
こじれることはなかった
もしかしたら

どちらにしても
すべてを止める方法なんかない
あなたも
わたしも
渦巻く関係性のなかで生きている
予感や実感を
それぞれに ....
今さらながら驚いてしまうのだけど
あなたはまだ生きているのだった
毎日とんでもない数の人が死んでゆくというのに
あなたより年若いバカが自殺するというのに
あなたが死んだという連絡はまだ入らない ....
臆病者だけが
乾いている
磁石のにおいの
ひどい穴ぐら
窓の外では
アスファルトが
黒曜石に濡らされている

  仕切の向こうの笑い声が
  うるさくてちょうどいい
  そんな時刻 ....
不細工で可愛い私は最近モテるんだよね昔からずっと
私あなただけだから私が存在していない多分絶対そう
そう呟いた女の男が浮気をして女が発生した今日の出来事が
明日だけでなく昨日をも作り上げて今日の ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
豚はどうなるんだ、と怒号が飛んだ連休前の特別会議


ファックスのそばに置かれた空き缶は明日誰かが捨てるのだろう


二度目の稟議書が読まれることなく机の上に放置されてる


唾つけ ....
PULL.さんのおすすめリスト(3363)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
体洗い- なかがわ ...自由詩8*07-5-21
海と声- まほし自由詩36*07-5-20
誰も知らないけれど- 砂木自由詩13*07-5-20
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じゃじゃんがら- 虹村 凌自由詩3*07-5-18
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先端は求めよ- 渦巻二三 ...自由詩407-5-2
マイナーチェンジ- ふるる自由詩18*07-5-2
バケツ- たもつ自由詩1707-5-1
サナギ一年分- ふるる自由詩21*07-5-1
- ふるる自由詩17*07-5-1
モザイク- たもつ自由詩3107-4-30
夏の鍵盤- 藤丘 香 ...自由詩42*07-4-30
散在する、朝- 霜天自由詩1007-4-30
セイコさん- ふるる自由詩13*07-4-29
- 小川 葉自由詩707-4-29
夜ヲ泳グ。- 紅魚自由詩907-4-29
石ころ蹴り- なかがわ ...自由詩8*07-4-29
- 葉leaf自由詩17*07-4-28
まぶた- たもつ自由詩3007-4-28
七月、猫連れ。- 紅魚自由詩1107-4-28
魚の目- なかがわ ...自由詩4*07-4-28
ベストオブにんじん色- ふるる自由詩24*07-4-28
夏葬/Allegro_assai- 紅魚自由詩1007-4-26
うず- 九谷夏紀自由詩307-4-26
地球の生活- 佐々宝砂自由詩15*07-4-26
雨を許すと濡れてしまう- たりぽん ...自由詩1907-4-25
右手で人を殺す私は左手で人を救う- 狩心自由詩6*07-4-25
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
オフィスの休日- たもつ短歌1007-4-25

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