じっくり
と 
ゆったり

間延びした

きを巻き取り
一日が静かに
暮れていく



出番を待ちかねた
まんまる

ほころび
が青白く

煌煌
 ....
あなたはよく熱を出して
自分できづかないでいるので
いつも僕は
こっそりとあなたのひたいをひやす
あなたがきづかないままで
また 
まっしろな
あのベランダに 立てるように


 ....
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました


(ほたる  湯けむり  はぐれ雲)


うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
雷鳴にかきけされてく「さよなら」と微笑みながら消え逝く夏よ



画用紙の上でちぎれんばかり手をふるは向日葵それともきみか



欠けてゆく月も満ちてゆく月も紙一重に映す海鏡


 ....
戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち

あの その

真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ

その あの

「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下 ....
 これほど手掛りがまったくない事件も珍しい
1 殺人である事は明白だ。白昼堂々なのに だ
ただ 誰も現場を目撃していないと主張し かつ
自分は 犯人ではないと言い張る。ああ 迷宮か
どこかに  ....
我ひとり凛と咲きたるケイトウの立ち姿に見る揺るぎなき赤


夕焼けを映して林檎の色づいて食むる乙女の頬にうす紅


ひそやかな紅き花よと見惚れたる君のまなざし吾もまた乞う


い ....
ついっと 顔をあげ
仰ぎみている

病室の 窓は薄暗く
パジャマ姿の そのひとは
ベットを 脱け出し 立ち あがって いた

「いまねえ そらを かこうと おもって」

少しとまどい ....
国語の授業を担当している
教育実習の女の先生
ニキビの後がちょっと残っている
笑顔が素敵な女の先生


授業はいつものように教科書の音読
順番がぼくに来て
決められた範囲を音読していた ....
 
 朝おきて、虚脱感に襲われていた
 恋人と別れる夢を見たせいだ 

 恋人の飼ってる犬が この世を去った
 僕は北窓の薄暗い部屋に住んでいる

 仕事をする気になれず貯金も使い果たし ....
一  うろこ雲 雨が来るのを 知らせに来

二  夕空の 空気にとけて かきあかね

三  縁日の 思い出してよ 浴衣の子

四  洗い立て 昨日の事は 日の匂い

五  逢いに行く  ....
着慣したる父の背広ひろげれば 知らぬ匂いの蝶が湧きたり ぷぷちゃんのつぶらな瞳が
踊るように歩く
青の裾野を
静けさを流しながら
口笛を吹きながら
踊るように歩く

いがらっぽい重みに耐え忍び
針と糸で生活を縫う


この家は。
 ....
    手の上の蜘蛛が去ったあとで

    いつ付いたのかわからない傷を

    ふたつ 見つける
私の大好きな二人が
木蓮の詩を書いていたので
私も書こうと思って
毎日 家にある木蓮を見に行った

山の日陰にある木蓮は
つぼみはつけても
なかなか咲かず

そこだけいつまでも
く ....
七月の雨、
アルバイトの休日、
自らの髪をかきあげる。
爪から指の間に、流れる。
部屋には、青い光の点滅がある。
わずかに開けた窓からは、水の音がする。
身体を曲げて、寝返りをうつ。
手 ....
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど


いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない


たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
君は君なりに独自の進化を遂げ
僕は 僕独自の進化を獲得した
形質レベルでも能力レベルでも
僕たちには変化は訪れなかった
でも僕たちはそれぞれ変異した


がらを
ぱごしてみてごらん
 ....
そこにいてはいけない
広がる闇がせまっている
いのちが傘を畳むように
ひとつの音楽がおわろうとしている

からみあう僕たち
下草の湿った野原で
傾いていく橋
今光が走った
ここには
 ....
目を閉じて、願っていた。

月が近すぎて悲しい夜。
さよならのキスは、少し冷たかった。
茨の中で愛した人を、
逃がしてしまった、悲しい夜。

ちがう。
血を出しながら、
茨の ....
今日の仕事は うさぎだった

陽気なピンクだ

道行く車にいっぱい手を振ったよ

振り返してくれる人は

みんな笑顔で

おいら、ちょっと

幸せを振りまいた気分。
 ....
海辺に
打ち捨てられた羽衣
水底に たぐりとられ
心 なくすばかりの 果て

指が 訪れる
風に 似た とろむ甘さで
ふれる やさしく

どうして そんなこと してくれるの
どうし ....
男と女の間には
深くて暗い河があるらしいから
君の悲しい心の内を
僕は分かった振りして黙って頷く


男の情けは出したら終わりで
女は心に宿した思い出を
どこまでも抱きかかえ生きてゆく ....
わたしのお姫様はちょっと変わった男とお付き合いをしているようで。

この間も突然、雪の中を裸足で駆け出していったんです。
真っ白なドレスを灰色に染めて帰ってきました。

熱いコーヒーを入れて ....
少しだけ、冷たい風が吹いてきたのは
とても遠い場所からだった
人はいなくなる、ということが出来るらしい
世界はいつも通りに明るくて
僕らは同じように電車に乗り込む

乗り継ぎ駅で世界が追い ....
夜、
白い、
薬局の袋を、
脇のテーブルに置き、
ベッドで、
眼鏡をかけて、
サティのピアノ曲を、
BGMに、
月が映し出される、
ビデオを観る。

海の、
おだやかな波を、
 ....
歩いています夕暮れ
空は赤くありませんでした
曇り空が何度目かの意識で
その姿を現しました

その下が
天王寺の駅前の古い商店街というか横丁で
腕を組んでパチンコ屋の前で立っている
お ....
しとやかに咲く花の雌蕊を
ひと撫で
ふた撫で
愛の甘い誘惑は
心の隙間を逃さない


あなたは踊り子になる
薄塗りのなまめかしい曲線を
チュチュの爪先でなぞれば
そこは倒錯の天蓋
 ....
ベランダから見た
自分の部屋は
まるで他人の抜け殻のようで
少しだけぞっとした。

自分の中だけを生きていたら

見えないものがたくさんある。
チャリンコこぐこぐ おっさんにはねー
きれいで悲しい 思い出がある
もしもまだまだ 俺を好きなら
○月○日 新丸子駅

待っててくれよと伝えたけれど
彼女はとうとう 来なかった
彼女はま ....
PULL.さんのおすすめリスト(3363)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
*まち*- かおる自由詩6*05-9-26
平熱の朝- はな 未詩・独白18*05-9-26
低い風で雲を流せば- たりぽん ...自由詩16*05-9-25
夏のフィラメント_- 望月 ゆ ...短歌15*05-9-25
「の」の字- ベンジャ ...自由詩12*05-9-25
寓話_不可解な死_42- クリ未詩・独白6*05-9-25
照葉- 落合朱美短歌14*05-9-25
画家- 砂木自由詩12*05-9-25
たけしと消しゴム- suzu自由詩505-9-24
弱音を聞いてください- 炭本 樹 ...自由詩9*05-9-24
こころたそがれて- しらいし ...川柳10*05-9-24
父の女(ひと)- 杉田蝶子短歌505-9-24
青の山の麓の家で- こしごえ自由詩8*05-9-24
ノート(35Y・11.7)- 木立 悟未詩・独白205-9-24
日陰_の木蓮- 砂木自由詩14*05-9-24
淡水魚- 光冨郁也自由詩805-9-24
この空には青が足りない- ベンジャ ...自由詩17*05-9-24
がらぱごす- クリ自由詩2*05-9-24
巨大なからだ- 石川和広自由詩3*05-9-23
茨の王子。- 杉田蝶子自由詩2*05-9-23
ちょっとだけラビット- たりぽん ...携帯写真+ ...19*05-9-23
海辺_の__________(二連作)- 砂木自由詩9*05-9-23
SAGA- 恋月 ぴ ...自由詩13*05-9-23
本音- 浅野 す ...自由詩805-9-23
落下傘- 霜天自由詩1805-9-23
ムーンライト- 光冨郁也自由詩505-9-22
今日はおじさんの日- 石川和広自由詩7*05-9-22
Dance_In_The_Dark- 恋月 ぴ ...自由詩10*05-9-22
外と内- 一代 歩自由詩9*05-9-22
コゲコゲ_ヒーロー- クリ自由詩4+*05-9-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113