しらないものが多すぎて
わたしたちはいつも
上手におぼれる

陽射しとは
なにを探し出すための
あかりだろう
こたえなどわかる筈もなく
求めるわけもなく
わたしたちはいつも
上 ....
       一

観葉樹が、かぜに揺れて、嬉しそうに笑いかける。
笑いは葉脈のなかに溶けて、
世界は無言劇に浸る。
映像のように流れる無言の織物。
かぜが、喜劇に飽きるまで、永遠を飽きる ....
ぼぼ


ぼぼってなんだか
可愛らしい
でも
ちょっと恥ずかしいことば



りんご


秋は実りの季節だね
りんご
とか
いい感じ
りんご
って禁断の果実
アダ ....
 
今宵十五夜の月を
楽しみにしておりましたのに
朝から硝子窓を濡らす雨は
一向に止む気配を見せません

花器に
手折った数本の芒と一枝の萩を
無造作に入れ
恨めしげに外を眺めており ....


最近
妻が出来た
嫁を娶ったのではない
わたしは女であるから

正確にいえば
嫁の方から勝手に来たんである

或る夜のことだった
四百円を手にちゃらちゃらさせながら
 ....
パン屋で晩ごはんに
パンを買ってたらさ
雨降ってきて
俺のほかにお客さん三人
雨宿りだ
このパン屋は引っ越してからよく来るようになった
おいしいし
お姉さんがきれいだ ....
あさがおに釣瓶とられてラプンツェル
ろくろっくび幽体離脱ラプンツェル

その子二十櫛に流るるラプンツェル
マドモアゼル・ラプンツェルかじるプレッツェル

人魚姫の姉さま達の長い髪
12時 ....
おいどの大きな者が
持てはやされた遠い昔の
おんなは血を繋いだ。
夜毎
亭主とまぐわって
子を産み
子を育てた。
おいどの小さな者が
持てはやされる今どきの
おんなは血を乱す。
し ....
お前の髪
蚕の繭だったらなあ

白くて細くてふわんとしてて
綺麗だろうなあ

俺はお前を紡ぐんだ
糸車を
カラカラ言わせて

それから織って
お前は美しいすべらかな生地になり
 ....
?.

あなたを
あなたのすてきなところを

一日
大切にする

あなたを
あなたの汚れたところを

裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
はじめまして
しょっかくもどきです
むしのあたまにはないけれど
さんねんめになります
ネコをみるのがとくいです
どこまでつづいているのか
ときどきふしぎになります
こんなわたしですが
 ....
奥歯が抜け落ちるほど激しく殴りあった後に
擦り剥けて血が滲んだ手で握手して
また殴りあって抱き合った

近所の定食屋でカレーうどんを仲良く食べた
口の中を切りまくったので沁みる
それでも涙 ....
{引用=あかちゃんとわたし
フライパンでやかれた
フライパンはすばらしくあつかった}

ちっちゃいころおぼえたはなうた なんかどこかまちがってるかもだけど でも きもちよくはなうた唄いながら  ....
結び目を
ほどこうとする指先は
きみの吐息の熱さのなかで
やわらかに
能動のつもり、の
受動となる

名を呼ぶほどに
ひとみはひとみの鏡となって
きみは時折
ひとりで勝手に向こうへ ....
{引用=
元素の記号に音を託して、

ひとつの譜をここに。

それぞれの元素たちの姿を探しつつ、

あそびに流れてみませんか。}



●Fe(鉄)  

   フェンス越し ....
誰かの手、誰かの背中、誰かの舌、誰かの心、これがあたしか


10月は涼しいもんね夏休み連日連夜のお誕生会


「あたしたち群馬のまーのてんてんの下に住んでる人類なのね」


パチン ....
当て所無い片道切符の遠い駅
尿意に立ち寄ったトイレは
蟋蟀らしき秋虫の音が木霊する
あれは便所蟋蟀だろうか
所業に耐え無為と生きる便所蟋蟀
然し秋虫の類では無いような
さりとて確かめたりは ....
遊ぶために生まれてきたんだ
それだけだ
それが人間だ
仲良くみんなで遊べばいい

それなのに俺はここ最近
とらわれてる
檻の中に
自分の模様に

なあ月が 
見え ....
その時モグラは変だと思いました。
目蓋をつたう涙を止める事が
出来無かったからです。


彼はその土を一生懸命に
生きがいをかけて
まっすぐに掘り進んだと
心の底から信じていたのでした ....
   大丈夫っスよ


   地獄の入り口では


   童貞と処女だった人間たちが


   「どうせ死ぬんだから」って


   日がなセックスしてるっスよ

 ....
水色のキャンパス
白い花びら、ふたつ、みつ
風の描いたような君の唄
軽く手をふるハロー、ハロー


 鉛筆画の微笑みは
 鉛色の雫でできてるの
 はじめから
 うまくのれてなかった、 ....
呵責 秘権
散夜 濁涙

泡溺 斬夢
影詩 逢瀬

琉音 咲光
幾百 幾乞
一つ二つ三つヒガンバナ咲き出した
一輪の一つ二つ三つだけ咲いている

ヒガンバナ一輪に足りぬ彼岸花
青白い茎まっすぐなヒガンバナ

指を開くように此岸を数えてる
爪の先を割って真っ赤な花 ....
日本時間では既に九月十一日を迎えている。
こちらでもあと30分も無く、9.11を迎える。

あの日、俺と祖母の暮らしている家に母が来て、
飯を食い終わった俺は、プロジェクトXを見ていた。
い ....
ムーンは名犬ではなかった
おれが不良にからまれたとき
まっさきに逃げた
のびているおれのそばにきて
目のよこの傷をなめた

ムーンは名犬ではなかった
堀内と土井と高田の
サインの入った ....
夏の終わりの河原は
餌付けされて、もはや野生とは呼べない鴨たちの
小競り合いを眺める人、も まばらで
あなたは
鴨と
餌をまくジャージ姿の老人を眺めて
微笑んでいた
すこし曲がったそ ....
コンパクトに映るわたしに
わたしは誰と尋ねても
何処まで行っても、あなたはあなた
としか答えてくれない
(何だかつまんないなあ
こうやって電車のなかでも鏡を覗き
アイラインなんか直してみる ....
耳奥で焼き増しされたセミの音が我を迷宮入りにしている




デフレーション起こす八月森の血は居眠り空は高く冷えゆく




ヒグラシのサイレン、夜の上澄みに震えて詩集をよむ手も止 ....
どこかが ほつれているんだけど
見えない のは きっと
背中のあたりだから と 思う

(ハンスが)堤防の割れ目に腕を突っ込もうとしても
割れ目が見えないのはきっと 割れ目が
表面じゃなく ....
ことばならなんとでも言える
「よく晴れているから…」
そのことばに
あなたは安心したような気配を残し
携帯電話をそっと切る
(雨降りなのさ、ほんとはね
幸せだったひと時は何も言わずに遠のい ....
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