「あたしの彼氏,今檻ん中なんだ」
えりかは煙草の煙と一緒に 言葉を吐き出す
「昨日会いに行っちゃってさ
そしたらあいつに
ココ出たら海外旅行行こうって言われてさ」
少し笑ったえりかの ....
枯れ草に 溺れ顔出す すみれかな
遠い遠い道、
君との道はどこにもない、
俺と君とはもう一緒に歩けない
だって俺と君は違うルートを歩くから、
一緒に歩くというルートは俺達にはなかった、
結ばれなかった二人 ....
あなたの背中に吹いた風が
ここまで届くようにと窓を開ける
どこからか
たどたどしいリコーダーの音が聞こえる
この星はとても小さい
そのひとは
もう いないけれど
たしかに ここに
いたことを
ぼくは しっている
アラームが鳴りだすまえに
「夢」のせいで半分目覚めてしまい
その人の 匂いがする
その人は も ....
きゃらめる 5
よる
1
なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
....
菜の花の黄色に
あたたかさを感じた
芽吹いた緑に
優しさを覚えた
暮れゆく紫に
せつなさを知って
どこまでもある青に
強さを学んだ
心のゆとりは 恵まれていたから
うつむいてる私と
見上げてるあなたたち
それに勇気づけられたから
君がうつむいた時に
私は水色の希望の星になって
咲いていたいナ
仮面を被り赤子の様に泣く女
いつものように帰って来たよ
その仮面は笑顔であるのに
あぁ、何て醜く哀れだろう
こんなに空が綺麗で青いのに
涙と鼻水は止まらない
仮面の下は、ぐ ....
遠くでベルが鳴っている
目覚まし時計のベルの音だ
いいえそれは遠くではなく
私の内側から響いているのです
不本意な絶対音感が
耳鳴りさえも聞き分ける
この音は
子供の頃に使っ ....
シャツとセーターを
いっぺんに エイッ と脱ぎ捨てるように
思い切って
まだ冷たい風の中に
私をさらしたら
その勢いに 驚いて
くよくよする私も
ピョンッと飛び跳ねるかもしれない ....
戦争
紛争
冷たい血、哀しみの地
悲劇の後、繰り返される歴史
アフガン、イラク、そして日本
落ちた原爆、いまだに所持
カタチだけのPKO、結局PK
この世は戦争、キルだらけ
うそばっか ....
夕暮れに 君と見た
オレンジの太陽
泣きそうな 顔をして
永遠に さよなら
泣きそうな 君が言う
真っ黒な瞳で
また会える そう信じて
永遠に さよなら
もう少し 側に居て
....
何かを探したくて歩いた。
例えば、自分の無くしてしまった大切な大切な「もの」や、
かけがえのない「おもい」や。
でも、決してこの「ぽっかり」開いた心の洞穴はきっと、
塞げない。というこ ....
のっぺらぼうになってしまったあなたの顔めがけて
口にふくんだ煙草のけむりをふっかける
不意に笑いがこみ上げる
のびきったあたしの神経
とあたしの髪の毛
今じゃもうなにも思い出せない
....
凍えるようなフランスパンに
アプリコットジャムの毛布
パチパチと弾ける
ガーリックバターのシャッポ
クリームスープに浸しては 寒さを癒した
季節
家庭教師の家には いつも
ライ麦パン ....
まっ白い顔の人たちが
次々に現れては
好き勝手な方向に歩き去ってしまいます
しゃべり声と足音が混ざり合って
波のように強弱をくり返しながら
ホールを満たしています
柱にもたれて
目ま ....
列車に乗り
外からの赤いランプが
暗い寝台を照らせば
望郷の始まり
そのまま眠りに入って・・・
朝になって乗り換えをして一時間
その後バスに乗り30分
そしてバス停を降りれば
....
ある日 扉が開き
中から光が溢れ出た
長年閉まっていたモノが放たれ
外の光らしき眩しいものと共に 一人の人間が現れた
やけに汚れていた
頬の傷がやけに痛々しい
あなたは何かを ....
眠い 眠い とても眠い
政 官 財 崩壊
若い 丸い オンナたちのおっぱい
ミンナ 謝罪 おれは謝るまい
{ルビ天使の都=クルンテープ}の朝 のっと 太陽が赤い
ヤーを送りだした後 なん ....
君がどんどん
僕を切り取ってゆくので
ついに僕は
一粒だけになりました
海辺の砂のように
乾ききった一粒の僕
君は少し
ためらいながら
僕を道ばたに ....
簡単にすむのなら
言葉なんていらない
分け合えるのなら
心なんていらない
何もかもを取り去った世界を
君は美しいと言えるのかな
ビルが乱立する
無色の都会で
透明の血のような
涙を流し
無色の毒ガスのような
ため息をつく
貫いてくれないか?
君のその
鋭い眼差しで
この心を
紅く染めてくれ
色を失 ....
春は渡るほどに
瞳で深呼吸をして
そして一方通行の追憶を
リバイバルで・・・
俺の家の近くにも そろそろ
更新の匂いがする歩道橋があり
その歩道橋の階段を登りきれば
少し歩いたあたり ....
恋は一瞬
惚れた方が負け
囁く愛の言葉も
感じる温度も
全てを愛している
喧嘩したり
囁きあったり
肩を寄せ合って
悪戯な
キスをしてみたり
2人は今に酔っていた
....
反響する月あかり
空は明るい菫色です
白い雲が
流れます
今夜
地上で起きている
出来事が
みな懐かしい
白い廃墟の町も
風の荒野も
現実にあった夢も
何一つ欠けることの無い ....
今日も朝から
洗濯機が大声で歌っている
オペラのつもりのようだけど
音痴で
しかも、時々声が裏がえる
近所迷惑だからやめてくれと言っても
聞く耳をもたない
ありったけの洗濯物を押 ....
言の葉の 落ちる間に また落ちる 沈黙の間に 意志を知る
おそらくの 君の哀しさ 知ったあと 揺れる電車で 涙がゆらり
雪落ちる 空眺めても 凍らぬ涙 君の心の 温 ....
顔さえも見えない人を追っていた
実家に帰る電車の中
目は姿を探していた
その他は付け合せのマッシュポテトみたいに味気ない
次元の違うホームを見る
誰かを探している
....
翼をもぎ取って
君を閉じ込めてしまおう
手放した
手から
君が飛び去るのをただ見つめている
離さないと願った手も
抱きしめた甘い体も
柔らかな髪も
僕の手には残らない
けして ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45