すべてのおすすめ
瞳の中でしか広がれない青空は
手を差し伸べてもらえないその悲しさを
今日も涙にしてしまった
七日目の夕暮れ
悲しみの中身は今だあなたへの切願なる想い
大切にしてきた海の滴が
少しづつ込み上げて重ねた後の唇を辿り
瞬きという時に忘失を委ねていた
いつも夕立が来たら虹を見る
そ ....
ああ・・無常と無上
それは笑顔の
前にみた微笑です
ああ・・無常と無情
それはあなたの涙を
ぬぐったあとの
乾かぬ頬と
みてしまう俺の気持ちです
ああ・ ....
カット!
違うんだな そのコーヒーカップに入ったスプーン
もっとクルクル回して
ユダヤ人ならもっとクルクル回すんだよ
そう 頭の中で目の前の恋人のことも考えるし
干してきた白いシャツが乾 ....
花は何処かで咲いている
あなたが欲しい花は
必ず何処かで咲いている
だから いつか
その花を見つけるまで
今は目の前にある小さな花と
暮らしていこう
ほら ....
紅葉坂のプラネタリウムは
横浜の夕暮れと星屑
石畳を下れば
恋の数ほどの壁画群
駅前に着くと
冷たくて頭が痛くなる
メロンジュースを飲み干す俺の横に
君がいつも
君がいつも
....
ああ・・東京
汗とウマイものが混合する街
ああ・・東京
人情人情というが情け容赦ない街
ああ・・東京
人の歩く速さが淋しい街
ああ・・東京
モノポリーな街
....
最近
ヨーグルトが美味しい
爺はよく
「このヨーグルトは安いけど美味しいんだぞ」と
かりんとに付けて食べていた
爺が晩酌の顔で食べていた姿が懐かしい
爺は将棋が好きで
近 ....
あのとき
砂利を枕に漂う水流と
俺が足下で鳴らす砂利の音で
陶然していた君の瞳の
行方は桜が風と奏でる
デッサンだった
そしてそんな君が
俺の肩にも
頭をのせてくれれば
・・ ....
瞳の中の園丁は俺
その情念を
醜類に沈ませようとするなら
心の深海から抜剣して
あなたを妖しく陶酔させようか
その時は時を選び
夕焼けをプリズムの断層にして
それを次元にして
君を開花 ....
ウェディングケーキを
ウェディングおにぎりにする総家族に
まだ巡り会ったことがない
こんなキテレツな日本なのに
いっぱい披露宴も出席したのに
本当はおにぎりにしたい人
....
ああ…また最近俺の毎日に
テレビで見るような
砂嵐が舞っているよその一粒一粒
の砂には内訳があるような無いような
底に穴が開いた靴を足で担ぎながら
砂浜を歩いたころの
気合いが欲しい
....
君の心臓は
「車の中で注射して」
と悟らせた
でもその前に
せめてジュラルミンを身体にぶら下げて・・よ
俺の我慢の看板も壊れたら魅力は無いんだ
大体、君と会うからに ....
月の灯かりが舞い降りた
この街で今夜は
どんな夢を並べよう
涙が出そうなこの刹那達が
私を人形に変えていく
みぞれの私に
どんな色つけて振舞えばいい?
星さえ見えない夜に漂っ ....
あなたが守る
暖かさ
幸せ
今、身体の中で
凍てついている
今夜も
行き交う人が
看守のように見える
いつものデパートの
ブロンズ像の前で
....
あなたの瞳が
私に慣れてきた
そしてそれからの
私が虜のホログラフィーは
茎を傾げた優曇華の花びらが
リアス式の高い海岸段丘の上で
凪だけど揺れ舞う景色
瞳が放つ言葉は
緩急を ....
やっと
俺好みのスタイルを持った
貴女とエッチができた
やっとね
寝姿を緩めた貴女は今
俺に尻を向けている
右足を、くの字にして
こんなところに
釣針があったとは
俺は人 ....
セロリは食べたくない
俺の眼前にセロリが出てきた空間は
覚醒と蹂躙のプレリュード
でも あの
他者が食べてる様から醸し出す
俺だけが感じる音は好き
水が注がれた透明のガラスのコップに
....
この町の
坂を登り切った
いつもの場所へ
僕と君が一緒の週末も
この町を眼下に
何回めだろう
夜になると微かに靄が漂う
簡素で静かな町
僕達はこの町の中身を飲み
そして町の中 ....
生きる為に仕事をして
感性の為に夕月は昇る
三日前の事で酒場へ行き
癒しの為に焼酎を飲む
三年前の事を思い出し
五年前の事でもっと飲み
今の為に歌は流れ
三日 ....
列車に乗り
外からの赤いランプが
暗い寝台を照らせば
望郷の始まり
そのまま眠りに入って・・・
朝になって乗り換えをして一時間
その後バスに乗り30分
そしてバス停を降りれば
....
春は渡るほどに
瞳で深呼吸をして
そして一方通行の追憶を
リバイバルで・・・
俺の家の近くにも そろそろ
更新の匂いがする歩道橋があり
その歩道橋の階段を登りきれば
少し歩いたあたり ....
時計 − 針 = 休日
車 × 湾岸線 = 風
マグカップ + 海水 = 地球
夕方から恋人と会うが
今は一人昼過ぎ
なにやらイマイチ
気持ちがボーッとしている
恋人に物を買ってあげる日でもないから?
外は三寒四温中だから?
好きな音楽のCDが転がり過ぎているから ....
大きな
とても大きな野原に
今 という
それまた大きな川が
流れていました
その川の川辺には
とても絢爛な冠をかぶった
優しい心の人がいました
その人は ....
その少女の玉手箱は
最上階の右から三番目
上りきるとすでに
玄関のドアは少し開けられて
少女は風に挨拶をしながら
俺を見ている
「きょうはなにしてあそぶ?」
部屋に入るとすぐ ....
湖畔の岸辺に漂う二鞍の
銀の舟を安臥しながら見つめて
一つ目の舟には太陽を
二つ目の舟には明の明星を
乗せて舟を揺らして遊んでいたら
そこには不動の友情が誇らしげに
....
紺に抱かれた地球の上の青
太陽の監視 瓶の汗
こんな季節に
転職したのが哀れ
上司の理不尽な罵声
しかし救われたのは
監視下の
雲の日食
また打ち萎れて
寄せては引きゆく
涙の日々が尽きません
失う度に
一枚の半紙の表に
愛しい名前を書くのです
それをそのまま
月夜の窓辺にさらし
裏に返し ....
水に美しい音楽を与えると
結晶は美しい造形を彩るという
一頻り米に感謝の言葉を繰り返すと
匂やかな発酵をするという
君に君の美しさを称えると
君は聞き飽きた顔をする
....
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