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曇った 庭の かたすみ に

そんな 便りが ある

二季を 過ぎて きた 冬の 朝顔が

ア・カペラを 一輪 ふるえて

白さに ひらかれた 暗さの 土地で

無伴奏(  ....
朝になれば目が覚める
そこはぼくの家
いや
ぼくの家らしい
今までぼくの家と言われてきたのだから
そうなのかもしれない
生まれてきた時から繰り返したことを済ませ
家を出て学校に行く
そ ....
ショートケーキひとつ
落ちていく
月夜の道に
落下する
やわらかな音
聞こえない

苺がひとつ転がった
外れてとれて痛んでる
暴風通ってまた転がり

赤い
実の
白い
いち ....
午後五時ちょうど
わたしは両足をひらきます

まぶたの向こう側で
色落ちた石壁に描いたあの人の姿が
ため息に吹きさらされて
薄れてゆくのを眺めます

そのたびに
西の空から一斉に
 ....
猫の鈴が暗い緑を揺らす
さわりのない ぺたんこの靴と
長くて白い靴下

じゃんけんで負けたように肩を落としていましょう
まだ 存じません
鳴るかも知れません

唇をつきだして
ふふふ ....
「Le Poete」(詩人) 
という名の店が姿を消した後 
新装開店して「Dio」(神) 
という名のピザ屋になった。 

消えた、前の店と同じく 
ピザ屋は毎日空席だらけ 

カウ ....
キャベツにフォークを突き刺した
ズキッと心が痛むのに
フォークの突き刺さったキャベツは
平気な顔してそこに居る

フォークを抜いた跡は
痛々しい穴が
4つ開いていた

そこからは
 ....
地球は丸いものだから
平たい紙に写しても
全て正確には表せない
距離を正しくしようとすると
面積がおかしくなり
方角を正しくしようとすれば
形が崩れてしまう

地図は
もともと全てを ....
だしぬけに ほしが
ふたりを つらぬく
ことばなど ふみにじり
ぶちこわし あいたい
きぬぎぬの ときまで
嵐のあと 
歩道に{ルビ棄=す}てられた 
ぼろぼろなビニール傘 

雲間から射す日射しに 
一本だけ折れなかった 
細い背骨が光る 

あのような 
ひとすじの {ルビ芯=しん}  ....
久しぶりに良く晴れたその日の夕暮れに
私の体温が奪われていく様子を
歩道橋の上から透明なカラスが見ていた

カラスはその向こう側が
全く透けて見えるほどに透明だったけれど
そのカラダの形 ....
               2007/03/06

アラビア風に
目の下を
コール粉で
黒く塗る
世紀末の
ガングロの起源かと思ったら
直射日光の
眩しい反射を遮って
目を
 ....
カスタマイズとカスタマイズの狭間を携帯で埋める
仕事の休憩時間に俺が詰め所にいなくて公園にいることを俺の子どもが見たらどう思うだろうか
意味のわからない言葉を言ってわらって-

世界の路上では ....
実習中
「妊娠してます」
とは言えず
患者さんを
抱きマットへ移動

母泣かせ
父失望させ
私たちは親になる
春3月の風凍みて

結婚式
暗い顔の両親親戚
 ....
--------------------たにおり
ひとり警棒振ってると
いろんなことが思い出されて
片腕 しびれるほどに
警棒 重さを忘れて

道のお手伝い
くるま 流れるほどに
あれ ....
町外れにある小さな海岸には
波が来るたびに
無数の椅子が打ち上げられる
町に住む子供たちにとって波音とは
木や金属のぶつかったり
こすれたりする音に他ならないので
海遊びをするときは
上 ....
左目の蜂
音を運び
ひとつふたつ
鎖骨に沈み
水音になる
心音になる


傷は多く
果実の匂い
口でふさぐ
はばたきの色
外へ 外へ
去ろうとする色


水 ....
当時はもてはやされた
流行のデジタルカメラ
今では部屋の片隅で
勢いで買った専用のプリンタとともに
すっかり埃にかぶっている
電池も完全に切れている
プリンタに差し込まれたままの紙は
純 ....
まんっまるの満月だ


夜でもあったかいもう

はある

あはは

さくら
あっちのお山の
桜は咲いたかな
ちらほら
ぶわあって
ねえ
ねえねえ
さあねえ

海 ....
別れの時刻を知ったとき
ひとは優しくなる


 すなおには
 明かせなかったこころをもって
 朝はかならず来るのだと
 ようやく夢は
 ここから
 近く


ありがとう ....
ふと気がつけば
後ろ手の冬

雪の匂いも薄らいで
それとは知らず
陽をまとい

季節は
追い越せないものだとばかり
待ち続けてきたけれど
いつの間にやら
景色は流れて

 ....
飛行機でおよそ13時間強

豪華客船クィーンエリザベス二世号で行くと
どの位費用や時間が掛かるかは知らない

あたしたちの今とは半日遅れのずれがあり
赤道は越えないけれど日付変更線は跨 ....
              2007/03/06


夾竹桃の種を飲む
噛んだら苦くて吐き出した

夾竹桃の花びらが
笑うように霞んでる
花の咲かない室内に
苦くて渋い種を播く

 ....
花かんむり
シロツメクサの匂い

透明色
ソーダ水の水面の波紋

むせ返る夏を
不器用に泳いで
よろめいた夕暮れ時に涙

びーだま、の

陽炎のアスファルトで
かなしい音を立 ....
針金を折りたたんでいく、と
先には僕らが息をしている家が見える
目を細めれば海のようなものがあって
僕らはそれを海と呼んだ
その前で君はセーターを編み続け
僕は隣でセーターを食べ続けてい ....
どちらかと言うと
僕等は空ではなくて、雲なのだろうなと、
三点に立つ
高層ビルの隙間からぼやいた。
人類の歩みなんてものは
どこかよたよたしていて
未だにフロンガスは使われてるし。
 ....
手と手が触れたら
温もりは伝うかな
電波に乗せても
声は震えるかな

ディスプレイの向こうに
思いは伝うかな
一次元の宇宙が
6畳の部屋で世界に繋がっている

そういう風に今を表せ ....
春へと続く回廊は
まだ細くて
差し込む光に
白く歪んでいる
三月は
足裏を流れる砂の速さで
大切なものを{ルビ攫=さら}っては
あやふやなものばかりを
残してゆく


  いくつ ....
よみがえる言葉を
踏みしめながら
いつの季節もささやかに鳴り


 のびゆくはずが
 逃げてゆけないものへと
 落ち着いてしまった

 あたらしく
 おとを試して、
 更 ....
脱ぎ捨てたシャツには
汗の匂い
それはそのまま
あすへとながれて

うっすらと
口づけをもとめる
よるの首筋は
片付けきらない部屋の
すべてを横切り
とけてゆく


 ....
水在らあらあさんの自由詩おすすめリスト(3047)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
暁の巡礼- モーヌ。自由詩9*07-3-7
どこにぼくの家があるの- ぽえむ君自由詩10*07-3-7
cake- 水町綜助自由詩14*07-3-7
赤_(さん)- 容子自由詩807-3-7
月の下のお話- 砂木自由詩9*07-3-7
(_ピザ屋_Dio_にて_)_- 服部 剛自由詩11*07-3-6
キャベツ- ツキミサ ...自由詩6*07-3-6
言葉は丸いものだから- ぽえむ君自由詩10*07-3-6
そろもん(激情の話)- みつべえ自由詩807-3-6
「_壊れた傘_」_- 服部 剛自由詩13*07-3-6
透明カラスと夕暮れ- 松本 涼自由詩1007-3-6
アル・コール- あおば自由詩10*07-3-6
スカイフーチ- 馬野ミキ自由詩807-3-6
黄金の海__〜新しい命_〜__- さくらほ自由詩12*07-3-6
- ---自由詩907-3-6
海の話- たもつ自由詩16*07-3-6
降り来る言葉_XXVIII- 木立 悟自由詩907-3-6
写せなくなったカメラ- ぽえむ君自由詩14*07-3-6
兎と桜と満月と- ふるる自由詩15*07-3-6
ひとは優しくなる- 千波 一 ...自由詩18*07-3-6
春風を凌ぐ君- 千波 一 ...自由詩27*07-3-6
*スフィンクスの密輸入*- かおる自由詩7*07-3-6
夾竹桃- あおば自由詩6*07-3-6
微炭酸の夢- 夕凪ここ ...自由詩11*07-3-5
- たもつ自由詩1407-3-5
見上げれば、僕等。- 黒子 恭自由詩3+07-3-5
86、距離感_【きょりかん】- 雨宮 之 ...自由詩2*07-3-5
桜通信- 佐野権太自由詩18*07-3-5
針葉樹- 千波 一 ...自由詩14*07-3-5
いつか旋律へ- 千波 一 ...自由詩14*07-3-5

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