すべてのおすすめ
この類の話に猫がよく似合うのは
僕らには秘密が多いからさ

だって考えてみて
君は大体ずっとあの人達と一緒にいるだろ
言われたことは何でも従うでしょ
どこにいたって呼ばれたら飛 ....
 羊の群れに飛び込んで
 いつかそれは白い雲になり
 最後の命を燃やすように
 白い線になって消える

 青いガラス玉をフローリングに転がして
 透明な影に恋をする
 きらめきを乗せて
 ....
プラスティックケースの上に 
並んでる、ふたつのせっけん 

小さいほうが、お婆さん 
大きいほうが、息子さん 


「 生まれた時は逆だったのに 
  わたしに向かってハイハイしてた ....
ああ、傷だらけの天使たちよ!
天使のながす涙をボクは見た
愚鈍なボクたちは、
天使がひどく疲れているの知らない
嘆きや不満や愚痴にうんざりしているのを知らない。

だからボクたちはそろ ....
告げるとも言わず
告げぬとも言わず
立ち尽くす老木は
潮風に白くやかれて
ただ待っているかのようです

運命とは渡り鳥でしょうか
暗い海のとぎれるもっと遠くから
糸車を回す母の手のよう ....
可愛いやつと一羽のレース鳩を胸に抱いた
彼の眼差しは恐ろしいほどに優しかった
自分の弱いところを見ているようで
彼と一緒にいるのが嫌だった
彼と友だちだと誰にも思われたくなかった
それでも誘 ....
もし

海の中でも

ずっと呼吸できるっていうなら

どこかの澄んだ海の上に

大の字で寝そべって

そして

そのまま

澄んだ底に沈んで

 ....
竹筒の側面の穴に生けた
{ルビ秋明菊=しゅうめいぎく}の白い花々 
境内に奏でられる{ルビ雨唄=あまうた}に耳をすまし 
そっと{ルビ頭=こうべ}を垂れている 

{ルビ些細=ささい}なこと ....
(言葉は知っていた)

朝の光をみて、未来を信じた。

沈む夕日を見て、思い出に浸った。

あの子の涙を思いだしては、悲しさを感じた。

街行く女をみては、男を感じた。

 ....
今日も雨
一人で寂しく部屋で
手紙を書く
コーヒーを飲む

今日は餃子だ
模様替えをして
防虫剤を入れる
星がキレイだ

グランドピアノの音
ペダルの音
虫の声
胎児の鼓動
呼んでいる
呼んでいる

濃紺の夜長に虫の音響き
深くこころの闇夜のなかで
銀の鈴をしゃん、と鳴らして
呼んでいる

待っている
待っている

金木犀の匂いが止み
あたりに静け ....
俺たちみんなでジグゾーパズルだ
誰もがどこか欠けているのは当たり前だから
みんなでくっつき合えばいいんだ
誰もが世界平和のかけらだから
傷つくことは不幸なことじゃない
傷つくことを不幸なこと ....
外は雨
暗闇を縛り付ける
窓を閉めて
鍵をかけて
眼鏡をかけて
解放
生き物の真似
目玉効果

ノルマは10匹
かわいそうな自分を助ける
話を作る
ゲームオーバー
理解する
 ....
優しく、なりたい

暖かい部屋でうずくまると
人たちの裏側が透けて見える
思うほどには
複雑に出来ていないのかもしれない


優しくなりたい

おはようと言うように
季節を捲って ....
目の前に
サムホールの油絵二点
右手が自由に動く時に
君が描いたものだ。

ひとつは
テーブルの上の4本の瓶

もうひとつは
テーブルの上の4個の洋梨

どちらも
ペインテイン ....
ジェットコースターに乗って
鋭角の下り坂を転げ落ちるように
とろけたチーズを素早く伸ばして千切り
ピザを片手に口説きつづける野郎

テーブルの上の赤いキャンドル
♪〜ダバラ/バラ 〜シャバ ....
子どもだったあの頃
放課後みんなと遊んでた
空が赤くなる頃
もう帰らなくちゃと
誰かが言い始め
その日が終わるものだった

一人で家に向かうその道で
夕焼けがやたらとまぶしかったけど
 ....
どうして兄弟でもない男の人と
いっしょに暮らさなければならないのか

結婚前に、たずねた

そういう決まりになっているんだ
と 彼氏は言った

あんまりあっさりと言うので
笑ってしま ....
秋の深むる道すがら
吹かれ漂ふ紅葉葉の
{ルビ言=こと}に出づとはあらずとも
心鎮むる文となる

風の流るる草の野に
そよめそよめく{ルビ薄穂=すすきほ}の
波を立つとはあらずとも
心 ....
昼間のうちに
おふとんの模様いっぱいに
あつめておけば
夜には部屋のなかいっぱいに
少しずつ溶けだしてきてる

ざまあみろ
光をこんなにあつめられるのは
おふと ....
{引用=





あなたの
指の隙間から
こぼれ落ちる

哀しみを拾い集め
風の自転車は
秋を走る



淋しさは旅立った
淋しさは空の彼方
だからあんなに
高 ....
朝起きて、まず炊き立てのご飯でおにぎりをつくるのが最近の習慣。
力まかせにたくさん作る。
朝2個たべて、こどもたちにも2個づつ食べさせ、
それから、やっぱり2個を自分のバッグにいれる。
仕事の ....
電燈の下で
もりだくさんの
蛾が
土壁に群がって
矢印になってる
あたしは
バルーンスカートを
揺らしながら
その方向に
走っていった
暗やみが
生まれたて ....
電話のむかうの声は、広島から来た
優しいいたわりに満ちた父の声だつた
祖母がさつき亡くなつたと告げてゐた。

東京の空
広島と同じ東京の空
思へば 貴方は疲れを知らせもしなかつた ....
金木犀の
金木犀の
花の陰が
心にはらり、落ちてゆく
この道は
この道は
いつに辿ってきたのでしょう

金木犀の
金木犀の
花の香は
昔にかよう
消えかけた
面影一つ ....
イメージするたびに
少しずつおまえが遠くなってゆく
大きなヘッドフォンのゆるさは少しも変わらないのに
霞んでゆくような映像のぶれが切ない

ベッドの下を掃除していると
おまえの口紅 ....
僕は生きている
その事自体が罪なのか
道造は二十四歳で逝った
中也は三十歳で逝った
祐三も同い歳で逝ってしまったよ
だのに
僕は未だに生きている
罪の上塗り
恥の掻き捨て
僕が愛し損 ....
旅をつづけるほどに
私たちの旗は透明になり
時折見いだす標にしるされた言葉も
少なく 暗示的になっていった
足の指をじっとみる
ひざをかかえて
じっとみる

なんてふぞろいで
なんてぶさいくで
なんてぶきっちょで
頭をそろえて
ひろげてみても
またぞろっとよりそう

なんのために
お ....
あたたかい寝まきです
でも
あたたかいふとんです
おかあさん
頭のほうが寒くて
しんとします


眠ったとたん 朝でした
お昼を食べたら
もう夕ごはん
ふしぎです ....
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