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その日
美しいものに出会えたのなら
喜びの音が聴こえてくる

その日
楽しいことに出会えたのなら
温もりの音が聴こえてくる

その日
大切な人に出会えたのなら
幸せの音が聴こえてく ....
飛ばない鳥がいたとして
飛べない鳥はいないでしょう
それとも
逆の語りの方がお肌に合いますか

ひとつ許せば
色は濃く
ひとつ拒めば
尚更に濃く
それが
青というものです
さきほ ....
物置の中では
今日も途方に暮れたものもの、が
自然な姿で融解しあっている
主人は今日も不在だった
あと何年、ここに居ればいいのだろう

ありがとうの行き先を
いつも間違えている気がして
 ....
空は鈍い銀色 今日に限って
朝もはよから
とりあえず 傘を持って
友の 見送りへと急ぐ

携帯は言っていた
「降水確率は40%」
振るのか降らないのか
気分と同調 低く雲は垂れ込める
 ....
虚空を望むと広がる視野
ぎりぎりと絞られているのが嘘のように
《いま》から《いま》へと動いている

かなしみの海原が轟いている
黄昏のしじまの中で
わたしは世界を見ているのだ

浮標は ....
わたしがサミーラと知り合ったのは
見知らぬ国への好奇心と
ちょっとした向学心
辞書を引き引き書いた拙い手紙を
赤と青の縁飾りも可愛い封筒に入れて
生まれてはじめての海外文通
切手一枚でつな ....
わたしは
夏を追いかけて
川辺に花火を見に来たはずなのに
自分を満たしに来た事に気づいた


{引用=
 父は昔
 子供と出かけるより
 自分のお店で働く事に熱心だった。
 うちの ....
夜空の星が一斉に僕に向かって

急降下してくる

星のシャワーを浴びながら

僕はひとりブリキの機関車の

おもちゃで遊んでいただけ

ひとりはなれていた

いやな ....
水に浮かび
何も考えない
楽だ
力が抜ける

身を粉にして働き
毎日を過ごす
ねぎらいの言葉も無い
きっちり仕事はする

仕事は楽しい
頼りにしているよ
と声を戴く
それは無 ....
エオリアンハープの 響きと色が 乾いた

白砂の フィールドを 打ちひらいて いった





旗になってしまった 白いシャツを なびかせて

少年や 少女が まだ 薄 ....
封を切った宇宙からは、
懐かしい薫りがしました。

お久しぶりです。
と、
挨拶をして、
あなたを二匙。

ゆっくり沸かし、
ふんわり注ぎます。

 ....
それはそれは奇遇だった
女は白いシャツを着て
新しい職場で熱心に働いていた
髪は赤く、短くなって
かつて応分に満ち満ちていた肉は
適度に削げ落ち
艶のない頬で笑うその女は
相変わらずの長 ....
腹に響くエイサーの
どごん どごん
飛び跳ねる常夏リズム
どどごん、かつ、かつ

手踊りが咲き
歯は白く輝き
乾いた{ルビ三線=さんしん}の{ルビ音=ね}が走り出す

空を切り裂く指 ....
小さな手は星を拾った
大気の熱に
輝きは奪われ
小さな
つやつやと光る
黒い
石になったその星は
小さな手に載せられて
女と一緒に街を歩いた

街は赤紫の夕景を傾かせて
女の歩み ....
ぽつり ぽたり
何処からか
ぽつり  ぽたり
巡り来て

ぽつり ぽたり
何時からか
ぽつり  ぽたり
集まって

ぽつり   ぽたり
月明かり
ぽつり    ぽたり
照らさ ....
どうせ歩くのなら
なるべく遠くまで歩いてゆきたい
みんなが知っているところよりも
知らないところを歩いてゆきたい

どうせ歩くのなら
なるべく遠くまで歩いてゆきたい
自分だけが知りたいと ....
                      ■■■■
ああ またいないんだ            ■■■■
抱きしめても                ■■■■
抱き返してくれない        ....
梱包用のテープで作った 四角い篭
縦横に編んでいて 真ん中に持つところが
アーチ型に つけられてある

婦人会の集まりで作ったから ひとつ 持っていけ
母が実家に立ち寄った私に 機嫌よく く ....
ツバメが低く飛ぶと、雨が降る
ツバメは海を渡る夏鳥である

青く育つ水田を横切ると
ムッとする草いきれがくる 夏休み
夏空の濃い青色はとても好きな空の色だ

夕立の匂いと雨の音
風が流 ....
私の部屋の金魚鉢には
金魚が一匹いる

金魚鉢を見ていたら
すうと引き込まれて
泳いでいた

涼しい青い水の中
緑の水草ゆうらゆら
赤い尻尾はひいらひら

たくさん泳いだら
す ....
あなたはただひと掻きするのがよい
みぎもひだりも きにせずに
記号音を置いていくのがよい
まえもうしろも きにせずに

かなしみの波形のささやきには
からだを削いでみるのはどうだろう
か ....
ひたひたと打ち寄せる若い海が、
青い匂いに弄ばれて、言葉の果てで立ち尽くす、
夏に縛られながら。
波は立ち眩んで、一滴ごとに、ほころびる海の雫が
暑さに滲んでいく――。

散らばる熱が ....
いちばんふしあわせで
かなしい場所を知っているかい
それは穢れも痛みもない
世界だよとあなた
岩清水のようにうつくしく笑った


透明の
ほかには
なにもない世界
てりつく光が
 ....
白いノートに綴られて
想いを馳せる言の葉に
緑の草も踊りだし
涼しい風が身を結ぶ

心は文字に改まり
文字は心と伝えあう

赤い夕陽に染められて
夢を奏でる音の葉に
青い小鳥も歌い ....
かみさまを なにいろに 塗る

わたしは 濃い青を 塗る
ふかいふかい海の底の いろを 塗る

潮のみちひきのように
わたしは 行ったり来たり している

みちひきは 鼓動
生き死に ....
最後の煙草は 空に昇るまでおあずけだった
何千本と 香の煙を浴びてから

あなたをおじいちゃんと呼んだことはなくて
先生と
呼んでいた
社長で先生
おなかが出てる
父さんと釣りをしなが ....
てをつないで
ふたり
てをつないで

かわべのみちを
あるいているのだ

はしって
はしって
かたでいきして

きらきら
あせが
ひかっているのだ

ごくごく
ごくごく ....
待合室には
女の子を連れた母親と
少し離れたところに
人の良さそうなおばあさんが
座っていた

熱のせいでボゥッとなった私の目も耳も
何も見ようとも聞こうともしていなかった

「お子 ....
  あなた、アオウミガメの背中を
  匂ったことはあって?



少女は
さして、答えを求めるふうでもなく
空と海の継ぎめを見つめたまま
潮風にふくらんだ髪を
そっと抑える


 ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
水在らあらあさんの自由詩おすすめリスト(3047)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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12、曇_【くもり】- 雨宮 之 ...自由詩1*06-8-4
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金魚鉢- ふるる自由詩21*06-8-2
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先生のおなか- たちばな ...自由詩7*06-8-1
ゆめ- 草野大悟自由詩6*06-8-1
病院- さち自由詩14*06-8-1
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