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指環をつけようとして
指を眺めたら
関節がすっかり変形した
人差し指と
中指と
薬指とが並んでいる

少しばっかり
痛々しくもあるそれは
持てる以上の力と知らず
がむしゃらに使った ....
手は届かない
だから
わたしは指をくわえる

手は届かない
だから
わたしは素直にのぞむ

手は届かない
だから
わたしは
ポトリと落ちた果実をよろこぶ

非力な諸手で果実を ....
空を
見上げようともしない、君の
泣きはらした頬の ぬくもり が
染みる

舌足らずな恋は
時を止めるすべも知らず
いたずらに季節ばかりがすぎて
最後の秋

西日を受けた
一面の ....
薔薇の花咲く花園で
私は子守歌を歌います
口のきけない弟は
ブリキの太鼓をたたきます

今日もパパは帰りません
遠いお国で戦っているのでしょう
今日もママは{ルビ愛人=あみ}のそば
お ....
前から雨が吹いてくる
上り坂

秋はまだ始まったばかりだというのに
傘を持つ手が冷たくて
両手で持つというよりも
両手を温めている

足元を見ながら進む
雨の上り坂
流れてきたのは ....
遠くに来ている。雨が降ってきた。
ぼくは黒い綿のパーカーを羽織って
霧雨の中を行く。
ふと見ると、砂粒のような、でも
うるおいのある水の粒が
からだいっぱいについている。
ぼくは水の粒をい ....
急に寒くなった
霧のような雨が降る
わたしは
お寺を思い出す

山も
林も
お寺の屋根も
雨に濡れて

位牌檀のある部屋は寒い
ぞろぞろと歩く
思い出は薄くて
あなたがいなく ....
ただいま
と、呼べる場所をいつもこの手の中に持っている
気付かないほどに当たり前の鼓動の中にいる
夜更けへ向けて風速は加速し続けている


明日を見渡したいから、と
君は潜望鏡を買ってき ....
魚の名前や花の名前に似ているけど
それとは違う言葉
直線ではなく曲線にも似ていない
それでも閉じている言葉

数え切れないそれらを
生み出しては忘れ去り
墓標をたてては
思い出と気取っ ....
九月に
花咲くものもあるのだ
愚直な風と雲と
肌さわる空気

苦しみのさなかにもある
はたとした気づきの殴打
群青の宙の下
張りつめる呼気

言ってしまうと
軽々しく浮いていく
 ....
ここまで来られるなら来てごらん
あはははは
お酒は要らないし麻薬だって必要ない
強烈な光線が肉体をつらぬく
飛翔 飛揚 昂揚 上昇
墜ちるまでは飛ぶだけさ

遠く眼下でオレン ....
ジョニーの妹は
異母兄妹というやつで
会ったこともないらしいが
なぜだか突然会いたいという手紙がきて
ジョニーのやつはおれに会いにいけと言うんだ

なんで自分で行かないの
俺は無宿のはぐ ....
のら犬がいた

そいつは
安全な距離を保ちながら
一生懸命に
オレを吠えた

かるく
しっぽが揺れていた
もとは白かっただろうに
よごれた茶色が寂しかった


砂利道にし ....
女が日盛りの中 黒い蝶を追つてくる
蝶は女の心の反映そのままに
定めなく飛び 深い森に迷ひ込む

木下闇の黒蝶は 決して見えない
陽だまりに現れるのを待つしかないが
いつまでも待つ ....
水色のキャンパス
白い花びら、ふたつ、みつ
風の描いたような君の唄
軽く手をふるハロー、ハロー


 鉛筆画の微笑みは
 鉛色の雫でできてるの
 はじめから
 うまくのれてなかった、 ....
心はいつも回転扉
くるくる回って踊り子になる
あなたの心を行ったり来たり
赤い靴は止まらない

どうか教えて その一言を
魔法が解ける不思議な呪文
あたしの足は血で滲み
いつしか心の傷 ....
愛しい私の娘よと
かあさま まりひとつ投げました
まりはお空に留まっていつも私を照らします


私の愛しい娘よと
かあさま おべべ掛けました
おべべは山に干したまま季節の色に染 ....
曇った空の下では
海も鈍い色をしていた
打ち寄せる波の先だけは白く
足元に届けられて

よーく目を凝らして見てごらん
水平線が弧を描いている
停留しているタンカーが遥か沖のほうで
 ....
ふっと目覚めたら八時前で
外はどっぷり暗い
あぁ夕飯の後にうとうとしたんだなって
隣見たらあんたも眠っていて
早起きして疲れたんだろうね
親指で
いつもの頬をそっと撫でた

新しい部屋 ....
チーズになった
わたしとあなた
とろとろ
都会を
とろとろ
地球を
とろとろ
つつみこんでいく

やがて
おなかを空かした
とても大きな
ピンク色した怪獣 ....
砂糖が乾いていく
あるいは溶けていく
運ばれていく
最初からそこにはなかった
かもしれない
舞う風、の風上
私はただ口を開けて
私の中を乾かすことを止めようとしない

追い掛けること ....
月が

沈む




やけっぱちでアッパーな呪文で


東京湾へ流れ込む川の底のような
町をそのように歩き始める
僕たちは僕たちの位置を確認する
ニートフルな事情でぬるい現実 ....
かかとが脱げちゃう
つま先が脱げちゃう

溶けそうな足の付け根
そっと触れてみたんだよ

小指が脱げちゃう
親指が脱げちゃう

ほんのりカラメルいいにおい
外で野良猫鳴いてるよ
 ....
あひる


醜いあひるの子は
永遠に醜いままだ
白鳥になんてなれない
なのに誰もそれを口に出したりは


しない





ねこ


ねこのかお
よく見なくても、 ....
ムーンは名犬ではなかった
おれが不良にからまれたとき
まっさきに逃げた
のびているおれのそばにきて
目のよこの傷をなめた

ムーンは名犬ではなかった
堀内と土井と高田の
サインの入った ....
私はあなたに

私の夢を見せてしまうのが

怖い

夢を見ないで

私を見て
こどものような
貴方の身体の
その場所だけ 大人

ちいさな
ふたりの引力が
つり合っている
静かな
力で

薄衣を剥ぐように
ふたりは
孤独に没頭する

求めること
与 ....
春のおだやかな日溜りの中
土のにおいがわかりますか

春の息吹で
緑の香りに隠れた
土のにおいがわかりますか

あなたが今
しあわせを感じずに
春をむかえているのなら
この土のにお ....
なんとなく
逃げ出してみようか と思った


土を蹴って
      走って
草を踏んで
      走って 
風を切って
      走って


ってってってってって
   ....
夏の終わりの河原は
餌付けされて、もはや野生とは呼べない鴨たちの
小競り合いを眺める人、も まばらで
あなたは
鴨と
餌をまくジャージ姿の老人を眺めて
微笑んでいた
すこし曲がったそ ....
水在らあらあさんの自由詩おすすめリスト(3047)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手を見ている- 銀猫自由詩13*06-9-13
手は届かない- 千波 一 ...自由詩12*06-9-13
狗尾草のころ- 松嶋慶子自由詩10*06-9-13
薔薇の花咲く花園で- 未有花自由詩9*06-9-13
雨の日の上り坂- ぽえむ君自由詩8*06-9-13
- 下門鮎子自由詩5*06-9-13
秋雨- チアーヌ自由詩206-9-13
潜望鏡- 霜天自由詩806-9-13
大人になって、僕は- たりぽん ...自由詩18*06-9-12
九月- シホ自由詩206-9-12
陽気なイカロス- 佐々宝砂自由詩506-9-12
ジョニーの妹はマリン- しゃしゃ ...自由詩506-9-12
久しぶりに微笑んだ- 千波 一 ...自由詩15*06-9-12
黒き蝶- 杉菜 晃自由詩6*06-9-12
秋空のシルエット- 佐野権太自由詩20*06-9-12
心はいつも回転扉- 未有花自由詩9*06-9-12
おとぎばなし- ひじり自由詩5*06-9-11
海を連れて帰る- LEO自由詩15*06-9-11
初秋- かや自由詩4*06-9-11
ふたりの愛は果てしなく- 壺内モモ ...自由詩7*06-9-11
舞う風- 霜天自由詩806-9-11
ワン- モリマサ ...自由詩1406-9-10
脱げちゃうナイト- アサリナ自由詩11*06-9-10
顔_その1- 恋月 ぴ ...自由詩25*06-9-10
ムーンは名犬ではなかった- しゃしゃ ...自由詩1906-9-10
- ANN自由詩4*06-9-10
ラグランジュ- umineko自由詩10*06-9-10
_大_地- 沢村 俊 ...自由詩706-9-10
愚行- ひじり自由詩2*06-9-10
焼き付ける- 松嶋慶子自由詩12*06-9-10

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