すべてのおすすめ
きりきりと張られた
暗い夜道

向かう音のない雨
片側だけで 聴く耳
もうひとつの行方 

舗道を流れる
外灯の明りに
寄りすがり
つぶてに 落とされた 蛾

パタパタと 動か ....
祖父が亡くなってからずいぶんの時が経つ
お骨になった祖父は白く そしてもろかった

まだ暖かい祖父の骨を私たちは火ばしでついばむ
生きている者を火ばしで持ち上げたりしないすなわち
祖父は名実 ....
いつしか子どもたちは
走り方を忘れていった
いつしか大人たちも
走らせ方を忘れていった

走ることの大切さよりも
走ることの危険さが
叫ばれるようになった
走ることによって
強くなっ ....
今年はじめてみたススキの穂を庭先に飾り
半欠けの月を団子を頬張りながら
縁側で眺めていますれば
突如として思いもかけぬ激痛が走る
みるとあなたがトンカチをもって
わたしのくるぶしを叩 ....
150億円の借金を抱えて
華厳の滝に飛び込んだら
借金が重すぎて
華厳の滝の
滝壺の
水が溢れて
日干しになった
カワガラス
クイナ
セントロニクスのプリンター
関係ないじゃんとい ....
洗い立てのかるい

ネルのシャツにでも着替えて

家を出て行けばいい

そして袖口を泥で汚したなら

帰ってくればいい

風に洗われながら

道端の小石とおしゃべりしながら
 ....
カレンダーを一枚めくる度に
当たり前に季節は深くなってゆく
ビルとビルの谷間の廃屋にひとり住む老婆は
知らぬうちに彼方からの者を迎え入れる
表通りでは今日も賑やかな工事が進み
誰も気づかぬう ....
ねむくなったので
さきにおふとんにはいっていると
おねえちゃんはつくえのひきだしをあけて
びんをみっつとりだした
とてもおおきなびんで
とうめいなみずがはいっていた
はなうたをうたいな ....
お母さんお母さん

お父さんが

仮面なとんとかーにいじめられてるよ








まさしくんの

おとうさんがやられたよ



お母さんお母さん

 ....
遠くに見える軒先の明かりは
線香花火の様に見えました
それは小さく {ルビ朱=あか}く
瞬きをする度に{ルビ滲=にじ}んで
まるで線香花火の様でした

どこかで歌う声は{ルビ囁=ささや}き ....
遥かの西方から雨は僕の世界にやってきて
もう三日も降り止む気配がない
大粒の
激しい雨に
僕は傍らにいるお前の二の腕をつかんだ
お前の二の腕は白く
とてもやわらかい
クニクニと何度もつか ....
 
山里深く
美しい女が独り
淋しく庵を結んでいるとの噂を聞きつけ
伊達男や
誇り高い益荒男どもが
我こそはと
鼻孔をうごめかせつつ尋ねて行ったが

その度に女は
こんなときを ....
隣の空から降ってくる
それをわたしは見ていたよ

苦しくて眠れないのか
眠れなくて苦しいのか
孤独な人は羊を愛して

柵を越えて
すぐに行ってしまう
次々に飛び越えて
風に乗って
 ....
金太郎飴を舐めんなよ
ヤツは世界最強だからな
金太郎じゃなくて金太郎飴がだぞ
どこを切られても平気な顔して
いつまでも若々しくて
最後の最後まで全力で生きている
歳を取れば取るほど誕生日が ....
会社


会社の顔を汚すなと
上司に言われた
僕に顔は

いらない





未来


40年後の
僕の顔
今のこころが作り出す





レジェ

 ....
わずか25cmの彼女は
メルフェンだった
愛くるしい顔をした
庭の番人

彼女の周りにはいつも
伸びてくる草や
季節の花々に囲まれ
笑顔を絶やすことはない

時折り
トカゲや大き ....
日替わりで
ミルクの量が変わるコーヒーをあなたは
おまえの機嫌が手に取るようだ、と
綺麗に笑って
少しずつ飲んでいた

コーヒーにクリープなんか入れるやつは死刑だな、
初めて敬語 ....
巌に一列に並んで
暮れなずむ彼方に見入つてゐる鵜よ

さうしてゐれば
見えなくなつていくものが
現れてくるとでもいふやうに
水平線を見据える鵜よ

こんなにもひしひしと迫り ....
僕の中には
ゆかしい枯野が広がっていて
いつも日が当たり
おいでおいでをしている

そこには死んだ母や姉がいて
昔飼っていた猫やアヒルもいて
みんな愉しそうに輪を作って踊ったり
 ....
結び目を
ほどこうとする指先は
きみの吐息の熱さのなかで
やわらかに
能動のつもり、の
受動となる

名を呼ぶほどに
ひとみはひとみの鏡となって
きみは時折
ひとりで勝手に向こうへ ....
このひとつぶに幸いあり
このひとつぶに不幸あり


不ぞろいに置いたそのつぶを
くちびるに含んで夢を見る
あのひとのくちづけを
あのひとのかんしょくを


私の恋はいまだ熟さない
 ....
私は
どのようにして生まれたのかは
いまだにわかりません

気がつけばずっと
あなたの裏側を見ることなく
そのみずみずしい姿だけを
何十億年も見続けて
あなたもまた
私の裏側を見たこ ....
見渡せば沢山の木々
沢山の丘を越えた その先の先
沢山の花が咲く 沢山の野辺がありました

昔はそこで わんわん子供らが
泣いて 笑って その傍らに
とりどりの花ゞが 楽しげに
風に歌っ ....
耐えがたい痛みで目を覚ます午前五時
薄暗い安らぎを噛みしめる窓辺
なみ だ;
押し寄せてくるのは
    なみ だ;
    遥か彼方の向こう側の さらに裏側から
    押し寄せてくるの ....
あやまちの あとを
けさずに さらして
はだかで くるりと
まわり なまきずに 
りぼんを むすんで 
あめがやんだので
もう かさのはなしはおわった
それから
こいぬのなみだで
ちいさな こうちゃをいれた

+

ふたごのおとうと
くちぶえ ふいた
くちぶえふいて なきだした
 ....
透明な
透明な
透明な
透明で
透明で美しい

光る時には姿が現れ
普通の時には
透明な
透明で
美しい
少し良い匂いの

香りが良いのは
たぶん
となりのから
少しだ ....
当て所無い片道切符の遠い駅
尿意に立ち寄ったトイレは
蟋蟀らしき秋虫の音が木霊する
あれは便所蟋蟀だろうか
所業に耐え無為と生きる便所蟋蟀
然し秋虫の類では無いような
さりとて確かめたりは ....
鏡に映る「私という人」は
だらしなく伸びた髪を 
ばっさ ばっさ と刈られていく 

( 少しくたびれた顔をしてるな。 
( いつのまに白髪が混ざりはじめたな。 

幼い頃 
{ルビ日 ....
カミサマ カミサマ

あのー

人って死ぬとどうなるんでしょうか

全部なくなってしまうんでしょうか

生まれるまえと同じ感じでしょうか


それってちょっと酷過ぎやしません ....
水在らあらあさんの自由詩おすすめリスト(3047)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
背中の背中に潤う寝息- 砂木自由詩13*06-9-17
白の質量- umineko自由詩13*06-9-17
走り方を忘れた子どもたち- ぽえむ君自由詩12*06-9-17
踝_(くるぶし)- shu自由詩306-9-17
無量大数- あおば自由詩7*06-9-17
「秋分」- プテラノ ...自由詩4*06-9-16
秋の暦- 岡部淳太 ...自由詩7*06-9-16
ひきだし- アンテ自由詩506-9-16
仮面なんとか_と_なんとかライダー- 自由詩806-9-16
思い出の街には犬が笑う- プル式自由詩8*06-9-16
雨と二の腕- 黒田康之自由詩406-9-16
山里の女- 杉菜 晃自由詩11*06-9-16
孤独な羊- アサリナ自由詩8*06-9-16
金太郎飴の正しい食べ方- 新守山ダ ...自由詩1606-9-16
顔_その3- 恋月 ぴ ...自由詩14*06-9-16
人形の秋- ぽえむ君自由詩11*06-9-16
スプーンの火で焼かれてしまえ- 田島オス ...自由詩6*06-9-16
列島の鵜- 杉菜 晃自由詩8*06-9-15
鍵よ_出て来い!- 杉菜 晃自由詩4*06-9-15
ももいろ玩具- 千波 一 ...自由詩12*06-9-15
葡萄の夜- 石瀬琳々自由詩17*06-9-15
あなたという星は- ぽえむ君自由詩10*06-9-15
独りぽっちで咲く花あれども- きりえし ...自由詩6*06-9-15
午前五時の窓辺- 狩心自由詩4*06-9-15
そろもん(正装の話)- みつべえ自由詩306-9-14
ファザー・グース(4)- たもつ自由詩1506-9-14
眠る- tibet自由詩1*06-9-14
ふぐり- 恋月 ぴ ...自由詩18*06-9-13
断髪式_- 服部 剛自由詩7*06-9-13
カミサマ_カミサマ- 自由詩606-9-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102