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眠れずの夜半の僕はといえば
ベランダに丸椅子出して店番す

陳列された星座の数々に反し
なかなか御客も来そうにないが
夜蜘蛛は一晩経つと朝蜘蛛に
こっそり生まれ変わってた

死なずとも生まれ変われる事を
こっそり僕に教えてくれた
食器棚の上段、隅っこに
夏眠まっ只中なるマグカップ

君の目覚める季節には
また、キスでも致しませんか?
指に指の毛が生えていること
永いあいだ、すっかり忘れていた

まだ僕に夢も希望もあったころ
いつかの祖父らと田植えをしたのに
日々に少しの余白を

どうか忘れないでいてね

なんにもしない日とか

空ばかり眺めていたりとか

そういう

一見すると無駄のような

切って捨ててしまいそうな

だ ....
昼間、干しておいた敷き布団

どこか小麦の香りかな

ひとまず、嗅ぐ

犬になる

犬になっている暇はない

はやく眠らねば

眠らねば、ならぬのに

やはり小麦の香り ....
白鯨ゆく遥かな青天を

僕もゆけたなら

四肢の折り目を開き

やっと、やっとの夏の日を

僕もゆけたなら

平泳ぎの一掻き、一蹴り

果てしなく自由に

生まれたまま ....
僕の影は僕本体よりも薄く華奢で、か細く切ない少年のように。
薄曇りの午後には一層、彼は薄く透け、あちらへ消え入りそうに。
はてさて、みぎを選ぶべきか

はたまた、ひだりを選ぶべきか

どうにも悩み疲れたのなら

みだりを、ぜひ、どうぞ


みだりが何者かと申しますと

物腰の柔らかな気のいい奴で ....
君が教えてくれた勿忘草の花言葉を忘れない


ううん、そうじゃなくって、


勿忘草の花言葉を教えてくれた君を忘れない
出血多量のごとく、桜は咲き乱れる

満開に、とてつもなく溢れ出す

一刻の猶予もない

春が苦しそうに何かを叫んでいる

しかし、人々は通り過ぎてゆく

なぜ誰も知らん顔なのか ....
夕暮れは、いつも隣に座ってた

河川敷の土手に、いつも僕と座ってた

何を話すでもなかった

ただ何となく、二人で座ってた

夕暮れは、いつも時間になると帰ってった

泥だらけ ....
特別、僕のことを大切にしたりはしない

特別、僕のことを粗末にしたりもしない

毎度、ふぅん、という相づちの

そんな友達がほしい


約束なんかしなくてもいいような

午後 ....
太陽が煮崩れてゆくよ

刻一刻と、取り返しがつかない程に

肉じゃがには男爵ではなくメークインだと

そう母は教えてくれたのに

きっと僕が買い間違えてしまったせいだ

だから ....
ねぇ、帰らないでよ
君の自転車の反射板の光、
今すごく良い感じなんだよ
青と黄色が溶け合ってて美しいんだよ
だから帰らないでよ
僕とここにいてよ
こんな、しがない夕方だけれども、
コ ....
星屑も、パン屑も、人間の屑である僕も、みんな、いつかは許されて。
屑としての命、その日がくれば白粉となり、神の一吹きで翔んでゆく。
横断歩道の罫線を歩きながら、胸中であなたにお手紙を書きました。
青信号は行って良しの合図ですからね、少々大胆な愛のお手紙です。
amazonの巨大倉庫内の片隅に、とある原石が眠っているのさ。
在庫は一点、入荷予定は無し、誰にも発掘されぬ、君は何と美しい。
たとえば接続詞の消えた世界で、そうして人類は文脈から解き放たれ。
ゆえに僕は何にも縛られる事なく、しかし君とは手を繋ぎたいけれど。
紙飛行機じゃ重そうだから、かみひこーきを飛ばそう。
ひらがなを覚えた頃の、あの、とてつもなく軽い心で。

コーデュロイと10回唱えれば秋となる。
デュの発音、決して油断なさらぬように。



古着屋のお兄さん、元気かな。
首筋に、五芒星の墨の入った。



MA―1を着た ....
落ちこぼれの僕たちは、硝子瓶の外へこぼれ落ちてしまおうぜ。
美しいだけの硝子瓶の外へ、泥臭いトレッキングブーツを履いて。
火曜日を素因数分解していくと沢山の小さな火種が残るとのこと。
そんな可愛い奴らが、かつて、地球を氷河期から救ったとのこと。
ちんちんは生えてるんじゃなくて植わってるだけだよ。
だから抜きすぎると本当に抜けちゃうから気をつけてね。
君の小さな手は僕にとっては偉大なのです。
その手は僕に対して偉業を成し遂げているのです。
猫は猫背のくせに凛としている。
昨日の恋を悔いたりせずに。
りゅうさんさんのクーヘンさんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
店番- クーヘン自由詩7*22-8-8
こっそり- クーヘン自由詩6*22-8-1
マグカップ- クーヘン自由詩4*22-7-27
田植え- クーヘン自由詩10*22-7-7
糊代- クーヘン自由詩5*21-8-25
犬になる- クーヘン自由詩6*21-7-29
ゆけたのなら- クーヘン自由詩6*21-6-21
- クーヘン自由詩2*21-5-22
みだり- クーヘン自由詩4*21-4-23
忘れない- クーヘン自由詩4*21-4-18
春の頸動脈- クーヘン自由詩3*21-4-5
夕暮れは、いつも- クーヘン自由詩13*21-3-23
出掛けなくっちゃ- クーヘン自由詩3*21-2-15
太陽が煮崩れてゆくよ- クーヘン自由詩7*21-2-12
帰らないでよ- クーヘン自由詩2*21-2-5
- クーヘン自由詩4*21-1-8
罫線- クーヘン自由詩5*20-12-11
原石- クーヘン自由詩6*20-11-5
接続詞- クーヘン自由詩8*20-10-26
かみひこーき- クーヘン自由詩7*20-10-12
古着屋さん- クーヘン自由詩6*20-9-13
落ちこぼれ- クーヘン自由詩13*20-5-29
火曜日- クーヘン自由詩8*20-5-5
ちんちん- クーヘン自由詩4+*20-1-6
- クーヘン自由詩5*19-12-14
- クーヘン自由詩4*19-8-22

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