壁を叩いた提督
足立らどみ

曖昧な
真の時空に咲くエバァと小鳥
 ひっそり想い出かたり

狐と狸
蕎麦屋うどん屋に鎮座する
鳶と猫の視線を意識して

雨上がり
ボラは唐突に跳躍をはじめる
これ見よがしに

*

それに直面したからって
それを文字で伝える必要も無いし

ディスコード
リズムも乱れ
太い放物線は
意味を持たせつつ

和太鼓、和太鼓、和太鼓
子供たちの声

広場では村祭りの準備が
始まっている

*

壁を叩いた提督
の姿は今年もない
けれど

 
 
2021.05.12
日本web詩人会提出済み


自由詩 壁を叩いた提督 Copyright 足立らどみ 2021-05-14 06:24:27
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