夏の香りを雲の影に隠して
やさしい雨が夜を濡らす

切れ間からのぞく陽にきらめく
水たまりごしに見える
あなたが好きだった夏

思い出は遠ざかって行くけど
髪を揺らす青 ...
きのうのよる
上手いことたたまれて
押入れの奥へしまわれたのが
本心です
だれの
とは
言うまい

それで
足首には
いまどんな紐が巻かれてるんだい?
洋館のカーテンは
お ...
突きあたりを曲がってすぐ

煙草を買いに夜、走った
スカートの裾を翻して
街灯の容赦ない光りが
アスファルトを粉々に砕いていく

散らばった
思ったより寒かった
何も感じなかった ...
咲き誇るということばにふさわしく、早すぎる夏日を仰いで薔薇が咲いている。
あちらにもこちらにもまっ赤だとかまっ白の花びらをひらいて、でもわたしの好きなのは白から甘いオレンジ色へ溶けていくような色 ...
目的地はない
ただ衝動だけ

カッ飛んでいったGTーR
追うボクのコルベット

真夏の入道雲

気持ちいいもの
心揺さぶるもの

ただそれだけ
冷たい石の陰に身をひそめる蜥蜴
葉の裏で翅を休めるクロアゲハのように
公園から木影のはみ出している場所へ
車をすっと 滑り込ませる

小柄な老女が日傘をさし
現場作業員の日焼けした顔の向こ ...
五反田にティーンスピリットくんがいました。
ティーンスピリットくんの回りは
いつも閑散としていてひとっこひとりいませんでした。
「何故僕の側には誰もいないの?」
ティーンスピリットくんはMrs ...
耳元で囁く声が
鬱陶しい
俺のことを
人殺しだと言いふらしてやる
と言うのだ
俺には心当たりはないし
止めてもらえませんか
とお願いしても
人殺しのくせに
猫かぶりやがって
言いふ ...
南猫町駅前シャッター通りの裏道の角の隅にこじんまりと建つその名も高き「かねこでんき店」。
店主の金子タマ丸氏は電気起こしの達人猫でその燃料は「快感」。
タマ丸発電システムは消費者がタマ丸店主の ...
小さな小さな金魚鉢に入れられ
酸素を与えられて
エサはまだかと待ち
ガラスを叩かれては怯える

わたしから見えるモノクロの世界は
恐怖以外のなにものでもない

それでもわたしは
ひら ...
雨上がりのそら
草原に敷かれた鉄路
長大な貨車を曳く機関車が
ゆっくりと風景をよこぎってゆく

産業革命をささえた心臓が
風景のなかで鼓動している

そんないまではめったに在り得ないシ ...
僕は目を開ける
僕は目を閉じる
僕が見ていても
見ていなくても
それは起こっている
僕は目を開ける
サンタマリア
僕はただ見る
真っ赤な顔で
立ち尽くすその象を
あばら骨の隙間を
...
花咲か爺さん 灰を撒く

小さな島を照らしましょう

日本に花を咲かせましょう

鉄砲持って 海渡ろう

ハンバーガーを食べながら

見知らぬ人を撃ちましょう

大地を真っ赤に ...
今日も俺は社会の中で機能して
機能の回転を続けたまま帰途についた
街はみんな俺の味方だ
働く車、働く店に、働く街灯・信号機
働くこと、役割を果たすことについて
みんな平等で親しい ...
墓掘りの趣味は無いのに
目の前には

墓しかなかった

ちょうどそんな感じ
悪癖というヤツは

いくつも選択肢があるように見えて
どれでも選べるのだが

すべて
墓なのだ
金属を含まない猫は燃えるごみだから、透明の袋にいれてパッカー車が押しつぶす。

乾燥された糞尿と、二段ベッドと、聞かれなくなったCDと、硫化水素とかくはんされる。
クレーン操縦者の無慈悲で内臓は ...
ある古本屋に行きたまたま開いたページに
弱音が書いてあった

「苦しい」と

私はそれを買い、それに返事のようなものを書いた

「私もだよ」

それだけだったのに
なんとなく赤の他 ...
めんどうで

ポイントコメントしないけど


泣いちゃいました  泣いちゃいました
?作品力=5点 ?余韻力=3点 ?再鑑賞魅力=2点(?には鑑賞後に歓談を誘発する力があるか、?には保存価値があるかも考慮)
総合的な印象として0.5ポイント加えるか否かを基準として+、−を付加。 ...
悪口を並べてみても笑えないやけに激しい風が吹いてる ハンカチを泣き虫屋から差し出されやけに激しい風が吹いてる サヨナラの言葉飲み込み切る電話やけに激しい風が吹いてる そろそろ、ね
白緑に
月は、補色を
暴走する。

身悶える
完熟

そろそろね
潤み、
空、が
表出して

未完、の
空豆ほろり
夕涼み、の
双丘
蕎麦をすすり
息をつく
人生に勝ちや負けがあるのなら
僕は引き分けでいい
勝ったら笑えるけど
負けたら泣いてしまう
互いが同じ結果になれるなら
勝ちもいらない負けもいらない
人生に優劣なんてないから
半袖に変わった セーラー服の白がまぶしい
目を細めて見上げた空に 風は雲を巻いて
かすかな潮の香りが 広がる記憶に
連れていく 銀色の波が光る場所へ


裸足になって 寄せる波から逃げ ...
きみの瞳に隠れている世界のワナ
欺瞞の眠りを泳いでおれは
夜が明けるころには疲労困憊さ


キャロットとハチミツでこしらえるジュース
チーズを存分に溶かしたトースト
FM ...
別に嫌いな訳では無い
でも現実から脱却する上では
そうするしかなかった
そうしなければならないと思った

そして、
彼と別れて
3ヶ月
目の前にあるのは
でこぼこのコンクリート
常 ...
妻はゆっくり狂い始めた。階下から甲高い声で私を呼ぶのだ。
「アナタァー」 
また始まる、始まってしまった。

開け放たれた窓から、花冷えの寒気がなだれ込み、投げ出された掃除機の横で、妻は床の上 ...
アメリカにはバニラスカイって空があるらしい。
姪と散歩していたら遭遇した。
「あんなにおいしそうな空(絶句)」
というのでスターバックスでバニラクリームフラペチーノを食べた。

家に帰って妻 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
命日−また新しい夏がめぐってくる藤原絵理子自由詩315/5/27 22:38
いまどんな紐が巻かれてるんだいはるな自由詩415/5/27 21:34
hello,goodbye崎山郁自由詩115/5/27 21:31
ばらのこと2はるな散文(批評...115/5/27 21:15
tramps like usじぇいぞろ自由詩215/5/27 20:47
日陰がいい季節になったただのみきや自由詩16*15/5/27 20:41
童話「友だち」花形新次散文(批評...015/5/27 18:38
鳩の声自由詩015/5/27 18:15
NEKOTALGIA・Ⅶ <かねこでんき店>南無一自由詩115/5/27 17:38
金魚とわたしじまさん自由詩415/5/27 16:15
ロコモティブ梅昆布茶自由詩1215/5/27 15:28
夢闇やまうちあつ...自由詩115/5/27 12:54
花咲か爺さん〜三好達治「灰が降る」から60年を過ぎて花咲風太郎自由詩115/5/27 6:57
働くということ葉leaf自由詩315/5/27 6:45
墓守ガト自由詩015/5/27 2:39
死猫セメントじぇいぞろ自由詩015/5/27 0:22
私もだよ斎藤 九自由詩215/5/26 23:13
生々しくて佐和短歌015/5/26 22:52
2015鑑賞映画採点及びひとことふたこと⑩〈5/16〜5/2 ...平瀬たかのり散文(批評...1*15/5/26 22:46
悪口を並べてみても笑えないやけに激しい風が吹いてる北大路京介短歌015/5/26 22:39
ハンカチを泣き虫屋から差し出されやけに激しい風が吹いてる短歌015/5/26 22:39
サヨナラの言葉飲み込み切る電話やけに激しい風が吹いてる短歌215/5/26 22:38
草野大悟2自由詩415/5/26 22:18
夏日レタス俳句115/5/26 22:15
勝ち負けリィ自由詩015/5/26 21:44
海へ藤原絵理子自由詩415/5/26 20:54
With 「Forty Licks」ホロウ・シカ...自由詩0*15/5/26 20:39
LEMONADEopus自由詩015/5/26 19:32
蓑虫島中 充散文(批評...1*15/5/26 18:54
バニラスカイじぇいぞろ自由詩3+15/5/26 18:31

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加筆訂正:
日陰がいい季節になった/ただのみきや[15/5/27 22:25]
誤字修正しました
2015.03.03(独白「さやかなる翼を」)/もっぷ[15/5/27 14:35]
一部表記を直し
5.15sec.