大鯰のヒゲから真っ直ぐに発射されたのは
水底まで届く幾許かの月光を
雫が石を穿つ星霜を
重ね
重ねて
蓄積された翔龍の光線
射抜かれた私は身動きができない
足元から氷の根が張り巡らさ ...
やさしい人になりたかった
やさしい人になりたかった
それは何のため
やさしさよりも気遣いだよといった
やさしかったかどうかはいつもびみょうだ
気遣ったつもりかどうかなら頷ける
たと ...
お父さんは近頃おもしろくない
洋子の微笑が何よりおもしろくない
あらためて増えてもみた透けてもみた消えてもみた
しかしそのたびに穏やかに見つめてくる
かの慈母のような微笑が
はな ...
真っ暗闇の中
時々、ライターの火をつける
しかし、いつまでたっても
そこには土の壁
土の天井
土の床
今は暑くて
袖で顔を拭うと
目に砂が入って痛い
勿体無いから
火を消すと
...
寂れた街の
忘れられた貯水池のような土曜日の午前に
伸び過ぎた爪を噛み千切っている
零度に焼け焦げる窓辺
表通りでは
ひたすらにエンジンが稼動している
トムウェイツがサーカ ...
―あけましておめでとう
一点の曇りもない幸せを追いかけていた僕は
間違ってたのかもしれないね
毎年届く便りに浮かぶ君の幸福を
僕は認めなければならない
今年もまた寒い中 独りの年を越 ...
苦しみばかりだと、楽しみが際立つが
楽しみばかりなら、苦しみが目立つし
悪意ばかりだと、善意が際立つが
善意ばかりなら、悪意が目立つし
凡才ばかりだと、天才が際立つが
天才ばかりなら ...
ランドセルを背中にかかえた小学生
道路の端で泣いている
「どうしたの?」
(大好きなアニメの消しゴム
側溝に落とした)
消しゴム1つに我を忘れて泣きじゃくる
今一 ...
理想の家がある
子供の頃から思い描いていた
家探しは大変だけど楽しい
色んな家を見て回り
色んな工夫がされてあり驚く
なかなか良い家に出逢えない
築年数や庭の広さなど
良い家があ ...
単身赴任先から月1で
自宅に戻る
妻が優しい
それは喜ばしい
面倒と思われるより
ずっといい
ただ、妖しげな空気が気になる
プレッシャーが凄い
曖昧にしようとしても
視線が逃がさない ...
明るい部屋に棲む薄暗い老女
出来損ないの散文に似た服をきて
皺のよったビニールじみた手には
何が為拾ったか判らぬ小石を力なく握る
愛してきた者たちの瞳にもう愛はなく ...
いつも傍には
君がいることが
当たり前だったのだ
いつの間にか
僕が殺すことが
必然であったのだ
だから後悔することなんて
何も無い
はずなんだ
黒い夜に
ベッ ...
三年半前からやり直したいと
タイムマシンに乗っかって
太陽の向こう側
黒い宇宙に放り出される
そんな悲しい夢で目が覚めて
なぜだか優しい気分になる
そんな不思議な朝もある
人がひとり ...
世界が
果てしないほど分厚い 一冊の書物に感じ
決して読み尽くすことのできないと
絶望する
重苦しさと 心地よさを
同時に感じて
「美しいものが正義だ」と言って
読むべき箇所と ...
当たり前の日々が
とても壊れやすいものだと知ったなら
二百年後も生きているつもりで
庭の草を抜こう
二百年後も生きているつもりで
上手に身繕いをして
二百年後も生きているつもりで
大 ...
ただそれだけのはずだったのに
暗い穴蔵へ落ちたのだった
夜を千倍にして流しこんだような
なにも見えない本当の闇
一瞬の過去を ...
拙くてもぼくは「君との失踪」を書いて、それが
じぶんを覗いた初めての瞬間
いつとはなしに、その詩が消えてからは
じぶんの覗き方も変わってしまった
(水のように流れて、もはや字面には戻れなか ...
今年は大東亜戦争敗戦後
(何で大東亜が変換できないんだ!
この偽善者スマホ野郎!)
すみません、取り乱しました
70年ということだ
従って昨年は69年だったわけだ
69という数 ...
こんなにも胸が躍るのには理由がある
こんなにも胸が詰まるのには理由がある
君がこんなにも近くにいるからだ
だけど恋をするのには理由がない
恋が始まるのには理由がない
ただ僕の瞳 ...
三点倒立精神統一
一回転せよ空色マット
二言目には臍を見ろなんて
四角四面な捕らえ型です
六画で争う互角な闘い
五年一組赤組大将
八方美人な副将従え
七転八倒だるまの如し
九死に一生得 ...
盗まれた自転車が恋を連れて帰ってきた
青空を手にした踵にハイヒール
誰かに優しくしてもらう。
優しさのお返しをしようと思う。
けれど、
その時にはもう
その誰かはいない。
どんなにお返しをしたくても
もうお返しはできない。
日々は流れて
歳 ...
結局殺してしまうなら
愛していない事など明白で
高尚な正論を振りかざす
瞳には何も映らない
そんなものに未来を託して笑う
おまえたちの強かな愚鈍さ
憐れみさえ通り越し
嘲笑だけが満ち ...
千の口づけ二万の言葉それより影を重ねたい
くちづけしたいと言い寄る女蹴散らし君に蹴られたい
韻踏まぬラップでディスってこられたらラップで返さず鉈を振るう
「時」はきしみを刻み
「空」はゆるみを映すなか
古来の卒寿にめぐまれて
おらはおひとりさまとなった
自問自答のたわごと それは傷いた
...
その昔ニューヨークに
サムの息子という
シリアルキラーがいたが
よくよく考えると
安室の息子とも言えたなあと
今は思う
何故突然サムの息子なのか?
それは誰にも分からない
ただひと ...
それは鉛の重力で
垂直に私を引っ張るので
テグスに結び付けられた浮きのように
私は
水面に立っている
もうふわふわも
ぐらぐらもしない
磁針のように空を指し
己を標として生きるのだ ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
大鯰(オオナマズ)
とよよん
自由詩
3*
15/1/10 17:05
やさしい人になりたかった
香椎焚
自由詩
4
15/1/10 16:50
父よ憤怒の河を渉れ
平瀬たかのり
自由詩
11*
15/1/10 15:28
ラプラス
opus
自由詩
0
15/1/10 14:40
エブリバディ・セイ・ハッピー
ホロウ・シカ...
自由詩
2+*
15/1/10 12:03
哀しみの重量
keigo
自由詩
2
15/1/10 11:03
過ぎたなら及び腰がまさるし
イオン
自由詩
1*
15/1/10 9:53
価値感
佐白光
自由詩
0*
15/1/10 8:03
家探し
夏川ゆう
自由詩
1
15/1/10 7:58
おりものシートザファイナル
花形新次
自由詩
0
15/1/10 7:48
老女の歌
草野春心
自由詩
6
15/1/9 23:52
殺戮の海
瑞海
自由詩
3*
15/1/9 23:39
日々の歌
大島武士
自由詩
0
15/1/9 23:34
海沿いの街
〃
自由詩
3
15/1/9 23:23
二百年
〃
自由詩
2
15/1/9 23:21
穴蔵に住まうもの
石田とわ
自由詩
7*
15/1/9 22:55
失くした詩への覚書
乾 加津也
自由詩
9*
15/1/9 21:43
敗戦後70年を迎えて
花形新次
自由詩
0
15/1/9 21:28
理由
文字綴り屋 ...
自由詩
0
15/1/9 21:27
そして、みんな逆立ちしている/即興ゴルコンダ(仮)時間外.3
こうだたけみ
自由詩
6*
15/1/9 20:56
盗まれた自転車が恋を連れて帰ってきた
北大路京介
自由詩
6
15/1/9 20:41
青空を手にした踵にハイヒール
〃
自由詩
2
15/1/9 20:27
優しさのお返し
komase...
自由詩
1*
15/1/9 20:08
心中
衣 ミコ
自由詩
3*
15/1/9 20:07
千の口づけ二万の言葉それより影を重ねたい【都々逸】
北大路京介
伝統定型各...
4
15/1/9 20:04
くちづけしたいと言い寄る女蹴散らし君に蹴られたい【都々逸】
〃
伝統定型各...
0
15/1/9 20:03
韻踏まぬラップでディスってこられたらラップで返さず鉈を振るう
〃
短歌
0
15/1/9 20:03
漆色の夕陽が落ちて④
信天翁
自由詩
0
15/1/9 19:51
みのの息子
花形新次
自由詩
0
15/1/9 19:36
錘
Lucy
自由詩
20*
15/1/9 19:13
1975
1976
1977
1978
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1985
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