嫌い、っていうと
とうめいなこざかなが
わらわら 集まって
そこに
かすかな波を生じる

なんだろうこんな不安は

好き、っていうと
ちいさなひなげしが
いっせいに帆を上げて
あ ...
一瞬で
りんごもにんじんも正論も砕かれ攪拌されてどろどろのジュースになるみたいな
彼女だけの鋭いミキサーのすいっちは日常のいたるところで押されるのだった

あるいは一瞬で
女子なのにおおかみ ...
男女の歩行者

人の模様と

いうものを考えた

ことがある

中肉中背の

男女二人

素敵な印象

ソッソッソッと

歩いていた
一日という、すべての人間の背後に貼りつく不気味な影を町中に伝播させるため、始発電車は今日も出発する。朝は既に始まってしまっているので、始発電車は出遅れるのだが、そこから改めて朝を始め直す力を巨 ... 既に夜だというのに
空の明るさは
人の灯りを
消し去るほどにまばゆい


窓を閉める
潮のにおい
窓を閉めない
暗がりの
うすい手のひら


山を削る白い ...
鏡よ鏡よ鏡さん

あなたを壊していいですか

拳をあなたに叩きつけ

粉々になったあなたを使い

あの子を壊していいですか



鏡よ鏡よ鏡さん

あなたが壊れてしまうよう ...
サーカス小屋の団長はよいこが大好きでしたから
子供たちは 今日もこぞって 団長に
誉められたい、認められたい、ためだけに 献身的な言葉で言い寄る
(私は団長のために 右手を捧げます、明日は ...
日常のこと、妻の思考

僕がPCの前に座ってこうして何かを書いている時、
大体妻は横のソファで読書をしている。妻とは本の
趣味が壊滅的に合わないので互いの趣向を批判する
ことはないけれど、読 ...
  冷えた三角形がピアノ線で
  夜に吊るされ 波打っている
  白いチョークで昼のうちに引かれた
  いびつな線路をたどり その女は
  むかつくほどきらいな男に会いに行くところだ
...
とっくに見飽きた映画を
繰り返してもう何度目だろう
眠れぬ夜の過ごし方
時間潰すのヘタみたい

キレイな景色を見ていたい
砂嵐の先の海
隣の犬が鳴きやんだ
空に揺れるカラーバー

...
盤面に行儀良く並んだ歩兵
敵の攻撃を真っ先に受け将を守る
時には味方にも無視され
時には邪魔もの扱いされる歩兵
敵陣深く突入して将となるも
あっさり討ち死に
そして 次には
味方だった将 ...
風で鳥になっていた。

京香の両手首をつかんで、ぼくがうしろから広げていた。

強い風がしばらく続くと、京香はあたまを前へ前へと落としていった。

そのたびにぼくは手首を強くにぎりしめ、腰 ...
「春の土」
よりそひて小川とあぜ道蛇行せる二月の畠に耕人ひとり 

音なくて雨降りゐたり 静かにも春を見上げて庭辺の千草

うんうんと地よりわきたつ緑児を雨とお日さま交互にあやす

一坪 ...
モザイクのかかる鼻だ マキちゃんと見に行く映画あらかじめ観てコメントを考えておく 監督のサインはいつもア・イ・シ・テ・ルまた新しい春が来ました 「パパとママ 君はどっちについていく?」また新しい春が来ました オレの歌がカラス避けCDにされている 「求めてるものは何ですか?」
テレビレポーターが
街の人に訊いていた
「求めてるものは癒やしです」
街の人は答えていた
コングロマリットなんだ
この世はコングロマリット
人と人は
同志 ...
とある船乗りがいて
心に窓を持っていた
長い航海を終えて
陸に上がると
海の上はもうこりごり
これからは陸の上で
のんびりと暮らすんだ
なんてぶらぶらしていたが
しばらくすると
窓が ...
あなたの名前が好きだ

あなたが生まれた朝
どれだけの人が喜んだかがわかる
あなたの生まれた世界で
どれだけ幸せでいてほしいかがわかる


あなたの思い出が好きだ

まだ陽が高い青 ...
ウォチマン

広いガソリンスタンド
車のトラブル
なかなか、解決できぬ
頼むと、ウォチマン
駆けてきて
直してくれた
人のために働くことは良し
そう思って
そっと書いておく
ついつい、
人を殺したくなるので、
伸ばした黒髪で、
十本の指を縛りつけ、

あの街角には、森の声、
花の咲かない街では、
ささやかな、比喩を分け合う、
蝶々たちの、いじらしさ

...
木々があいする木漏れ日のこと
川がめでるせせらぎのこと

雨が求めるつちの渇きのこと
太陽がほしがる水溜まりのこと

夕日があこがれる水平線のこと
朝陽がのぞむ暗やみのこと

...
人は
どのように生きてきたかを子孫に知らせたいのだ
知らせなければならないのだ
どのようにして人間は生きてきたかを

私はきのう見た夢の事を思い出していた

海岸に乾物のように干からびた ...
(あを。あを。あを。彼らを)
(僕らとは呼びたくない。海を見た事の無い僕)
(たったさっきまでひらがなを綴っていた。)
(塩水を海水と呼びたくもなる。瓶が卓上に敷く陽光の)
(シートの下に掌を ...
パソコンは
増えて
一台に
一匹
ゴキブリを
棲まわせる

これで
終わり
清潔な
世界へと
増え過ぎた
ゴキブリは
一匹に
一台
パソコンを
用意され
出荷される
...
友達はいないし恋人もいないし誰にも助けを呼べない都会

何もかも自分でやらねばならぬこと 誰も近くにいない寂しさ

「大丈夫?寂しくないか?」と母が訊く 「寂しくないよ」と強がってみる

...
キャスターが告げるGWの始まりに壁の暦がもてあます明日

人様の都合を聞かぬこの星を苛めるために振りかざす鍬

白米に気色の悪い虫が湧く結局おんなじように生きてる

要するに食物連鎖のくく ...
誰もみな忘れた杉よ藤の花

紅の花弁を滲ます皐月雨

稲苗の月になりけり祖母の爪

花もない山も追い越し泳ぐ鯉

石垣の闇から延びる赤い薔薇

色水を吸って枯れゆく母の花
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
不完全な、けれど唯一のuminek...自由詩13*15/5/1 10:40
すいっちそらの珊瑚自由詩16*15/5/1 10:20
 男女の歩行者生田 稔自由詩215/5/1 9:19
始発電車葉leaf自由詩215/5/1 6:38
みさき さかい木立 悟自由詩415/5/1 1:59
詩方 のゆめ自由詩015/5/1 1:46
サーカス小屋為平 澪自由詩4*15/5/1 0:44
雑記(メリーゴーランドの二人)またたび八寸散文(批評...215/5/1 0:08
冷えた三角形草野春心自由詩315/4/30 23:23
television addict捨我自由詩015/4/30 22:32
「歩」の少年イナエ自由詩10*15/4/30 22:08
春に吹く風吉岡ペペロ自由詩215/4/30 22:06
詩人サークル「群青」4月の題詠「土」木原東子短歌7*15/4/30 21:15
モザイクのかかる鼻だ北大路京介自由詩415/4/30 14:07
マキちゃんと見に行く映画あらかじめ観てコメントを考えておく短歌315/4/30 14:06
監督のサインはいつもア・イ・シ・テ・ルまた新しい春が来ました短歌115/4/30 14:05
「パパとママ 君はどっちについていく?」また新しい春が来まし ...短歌015/4/30 14:05
オレの歌がカラス避けCDにされている自由詩915/4/30 14:04
コングロマリット・アイスエイジゴースト(無...自由詩1*15/4/30 13:37
船乗りやまうちあつ...自由詩115/4/30 12:12
ラブコール寿自由詩1*15/4/30 11:58
ウォチマン生田 稔自由詩115/4/30 9:36
あなたが明日も日本語を読めますように竹森自由詩415/4/30 7:58
君に触れるということかんな自由詩24*15/4/30 3:43
からす島中 充自由詩1*15/4/30 1:38
あを。あを。あを。竹森自由詩415/4/30 0:37
君に触れるということ自由詩0*15/4/29 23:18
ゴミ7メンヘラ大学...短歌115/4/29 23:11
GWの始まりに亜樹短歌315/4/29 22:41
誰もみな俳句115/4/29 22:23

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