あなたのすむまち
おいで、なんて
たくさんのほし
てらされて
わたしはばくろする。
みにくさ、
おろかさ、
したたかさ。
いきができなくて
みっつめのきせつ
つきをみあげる。
あ ...
このからだのなかに
ながれているものが

うそ

にならないように
てをあわせます
終わらぬ夜に氷を浮かべ
ウイスキーを探る指先が
膜の上を滑るようになぞり
飲み干してしまう液体の色

薄暗い照明のせいで
味は苦かったとしか言えずに
転げ回る夏の大車輪が
...
古傷は
ばんそうこうで隠し紛らわせても
消えることなく
ふとした拍子に剥がれてしまう。
私の
持つ自然治癒力では
どうしようもない傷なので
外界へ
ばんそうこうを探しに行く

この ...
今も昔も旅人は
長い橋を渡るだろう

――{ルビ何処=いずこ}から何処へ?

傘に弾ける豪雨に身を屈める日も
雪の坂をずぼり…ずぼり…上る日も
灼熱の{ルビ陽炎=かげろう}ゆらめく夏の日 ...
はらはらと…桜舞う
花冷えの夕空の下
隅田川に浮かぶ、屋形船。
賑わう船内に
{ルビ三味=しゃみ}の音は鳴り

柱の影で
芸者は男に、酒を注ぐ。

少し離れた柱に凭れ
旅人は独り
...
恵みの雨が降りしきる朝

庭先で虫たちが鳴いている

ミクロの泡が舞い飛ぶ空に

小鳥が囀り

町の生活音が入り交じる

私は何者なのか

イエスキリストの肖像画を見つめると
...
私は猫になりたい

気ままに暮らし

餌には不自由しない猫になりたい

人間は嫌いだが

たまに寂しくなると擦り寄り

撫でてもらえる猫になりたい
凍結した大地、
彷徨する雄の白熊

雌の匂いを頼りに、
年に一度の交尾を求め

蒼白い氷山の突端、
雌雄は獰猛に唸り

出逢い対峙する、
選択の余地はない

生き残って来た意志 ...
ハーネスを付けた老犬が
散歩している
ヨタヨタと…

仔犬の頃から
遊びあった犬
散歩中に私を見つけると
尻尾を回し飛びついてきたのだが

「マリリン」呼んでみる
近寄ってこない
...
無理だと思うよ
妖精が云う
あなたは人間だから
でもわたし
もうすっかりあきらめているから
それならなぜ
妖精が云う
あきらめているとできることが
それはなに
期待をしないこと

...
追い風にのって     走るはしる時速50キロ
晴れてるときは     鬼に金棒
もっとでるけど      速度違反
渋滞の車たちを     軽く追い越す時の
気持ちよさ      

...
おぼろ月が泣いている

雲に隠れて泣いている

貴女に会えないこんな夜は

潮騒枕に眠り行く


おぼろ月が泣いている

私を見てよと泣いている

夢に破れたこんな夜は

...
わたしの愛しいお月さま
 借り物の光で身を装いながら
 あなたは女王のように天を渡って往く

わたしの愛しいお月さま
 ちょっと見わからないが肌は荒れ
 あっちもこっちも傷だらけ

わ ...
スキップしたい
大手を広げて
ジャンプして
身体全体でこの
喜びを表して
満面の笑みを
あなたに捧げる

分かってる
そんなタイプじゃ
ないけれど
夢に置いて行かれた大人たち
ライバルに置いて行かれないように
綺麗に並んだ椅子を奪い合う

口寂しくて火を付ける煙草の
先端は丸く風船のようで
西日が差し込む窓辺の側に
夕陽と炎の赤いパ ...
私は私

取り繕っても

私は私

背伸びをしても

モノクロ写真に納まる

あの日のまま

私を肯定し

誰とも比べない

私を愛おしむ

私が可哀想だ

私 ...
地下10,000mに眠ったなら
誰も私に触れることは無いでしょう
珪酸化合物の化石となって
洞窟の底で
那由多の刻を過ごします

澄み渡る地底湖には
金粉の小雨が降ります

時折見る ...
もう誰にも会いたくない

こんな顔見せたくない

独りこの傷が癒えるまで

この部屋で眠りたい

俺が悪いのか

繊細な心は両刃の剣

鈍感にはなれない

全てに反応するセ ...
その男
生まれたときは貧相で、猿にも似た面立ちで
決して可愛い泣き方もせず、

その男
幼児となって生意気に
おさがりは嫌だと駄々をこね

その男
友も作らず師も知らず
世話を ...
一日中ゲームをしていたいが
働かないと電気代も払えなくなり
ゲームが出来なくなる
かと言って働くと
一日中ゲームをすることは出来ない
このジレンマを解決する方法はないか?
数学者でプロゲー ...
指先から出血が続く
痛みはない
皮膚が薄くなってしまって
軽く擦れただけで出血する
紙やハンカチ、紙袋などに
血が滲まないように
必死になる
握手などできない
理解して欲しい
痛みは ...
青空に噴き上がる
虹色の水柱
空をゆくものから
落ちてくる何か


午後の曇の下
少しだけ歪んだ時間に
終わった後の祭りが映る
誰もいない径を
どこまでも揺れて ...
金のことを語るのは下品だ
と思っている奴がいる
貧乏人の自称詩人に特に多い
確かに金のことばかり言うのは
どうかと思う
しかし、本当のところ
金は他人の命より
圧倒的に大切だ
それはア ...
無風に花瓶、押し倒れ
転がる転がる、少女の手許

受け止める幼手、花瓶は砕け
甲高い笑い声、さも当然に

さも当然に、笑い声響くなか
花瓶は完璧に粉々に、亀裂走る円卓

少女は意識し ...
どんな噂をたてられようが
雨は お構いなし
降る時は降る 
降らない時は降らない

誰ともひっつきたがる酸素は
水素に恋をし 焦がれて
この地球を覆っているのか
酸素と水素の出会いは恋 ...
きみ
そこに大したドラマがあるとは限らない
きみが期待するものがあるとは限らない
きみが期待するものは
 おまえが自分で作り出せ

ゆめのなかでゆめを見るな
現実の中でゆめを成せ
...
雨の原宿シティー

傘の花が踊る

人の群れに咲く

喧騒をBGMに

不揃いな拍子で揺れる。
地球がおかしい    日本はもっとおかしい
大きな地震が多い   ひどい豪雨が多い
夏の暑さが異常だ   39度が普通になった

地球が怒っている   アリのような人間が
排気ガスを出し続け ...
平熱の日々には
ひとの軸が熟していく
高熱のうめきも低熱の苦しみも
何もないので表面はなだらかであるが
ひとの上へと落ちてきたものは
どこまでも着実に収蔵され
ひとを通過する静かな ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
螢雪自由詩016/6/23 20:42
連音/6月23日AB(なかほ...自由詩116/6/23 20:41
ミナト 螢自由詩416/6/23 19:45
治癒自由詩2*16/6/23 19:43
旅人の橋服部 剛自由詩416/6/23 19:30
春の屋形船自由詩016/6/23 18:58
雨音星丘涙自由詩3*16/6/23 18:07
猫になりたい自由詩1*16/6/23 17:38
原初他者恐怖(改訂)ひだかたけし自由詩116/6/23 14:33
犬眠る、そして ー歳を取るとはこういうことか23イナエ自由詩15*16/6/23 11:31
未明のサンクチュアリもっぷ自由詩316/6/23 4:58
ロードレーサーst自由詩0*16/6/23 4:40
おぼろ月夜星丘涙自由詩2*16/6/22 22:45
微笑ただのみきや自由詩13*16/6/22 20:47
ハッピー坂本瞳子自由詩0*16/6/22 19:14
残業ミナト 螢自由詩216/6/22 18:27
私は私星丘涙自由詩1*16/6/22 18:03
レタス自由詩316/6/22 17:39
もう誰にも会いたくない星丘涙自由詩2*16/6/22 17:29
その男 どの男……とある蛙自由詩716/6/22 14:07
ゲーマーの理論花形新次自由詩016/6/22 0:56
指先の出血坂本瞳子自由詩016/6/21 23:37
天には水 地には白木立 悟自由詩316/6/21 22:53
夏のボーナス花形新次自由詩116/6/21 22:09
必然ひだかたけし自由詩3*16/6/21 22:03
小さな扉小川麻由美自由詩1*16/6/21 19:54
きみの汚染狩心自由詩116/6/21 15:58
ダンシング傘たいら自由詩016/6/21 13:46
地球がおかしい 北極点移動st自由詩1*16/6/21 13:02
平熱葉leaf自由詩916/6/21 5:46

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加筆訂正:
犬眠る、そして ー歳を取るとはこういうことか23/イナエ[16/6/23 15:07]
3連 2行追加
死活/飯沼ふるい[16/6/21 19:15]
修正
ある男の命日に/イナエ[16/6/21 9:41]
題名に「ある男」を追加
ある男の命日に/イナエ[16/6/21 9:40]
第3連大幅に改稿
4.15sec.