夢の時間も砂嵐のなかに消えてしまうだろう
そんなテレビジョンの懐いでのなかで
光りになれなかったひとたちと
一緒の場所で出遭ったのは
真昼の淡い幻想だった
いまだほんものの喜びが ...
ビニール被された闇が裂け
あくびの煙くささに唇が醒める
驚くほど身になじむ
布団の凹みの熱移動
ばらばらにほぐされた手足も次第に整われ
目が明けてみると
あたり一帯ふわふわしている
...
第六章 「死の砦①」
「な、見て。またやってはるわ……『松の廊下』」
「ほんまやなぁ」
午前の館内清掃へ向かう若手職員らが足を止める視線の先には、主任と
副主任の姿。 ...
かみなりだ
あれはかみなりだ
あぁ、こわい
あんなにぶ厚い藍を割れるのは
それだけで神だ
鳴っている、なって白も黒も反転し
紙の鳥が燃えくすぐられる
犬は動転し
きゃっ、という気に ...
ネット間のむくつけき影が
まるい指きどり、きらりコイン・トス
お気にいりのいち枚を
載せた型をじいっと見つめ
着地するまでどれだけ回ったか
数えてるんだと笑った
投げあげられた淡黄色の ...
「きのうのよる、ミイちゃんがかえってきたみたい。ほら、からっぽになってる」
わたしは妹に話しかけた、からっぽのミイちゃん用の銀色のお皿を持って。
「ほんとだ、ミイちゃん、かえってきてごはんたべたん ...
天に舞い上がった
ひと粒の砂よ
雨の核となりて
陸に戻れ
*
アスリートは高らかに詩を歌え
アスリートは詩を歌う
アスリートは詩を歌わない
アスリートも詩を歌え
アスリー ...
ながいこと逢えずにいたら君の死が逢えない事のつづきに想えて
死ぬのは恐ろしい
素直に恐ろしい
生死の境目を分ける
ラインあるなら
白線の内側にさがっていたい
死ぬとは
未来を絶たれる事
生きるって
現在のぬるま湯に浸るって事かな ...
きっとくる
終わりを
知らないひとなどいない
雨は降る
いつまでだって
降りつづける
こころに染みる罪も消えない
なんで
なんていう悪を
犯してしまった ...
○「5万円の矢」
買う気はまったくなかったのだが
4月から値上がりすると言われ
ちょっと安いのを見せてもらおう
と思い見たのがいけなかった
結局6本で52320円もする矢を買ってしまった
...
紙が細やかに振動している
撥水性はない
雫が落ちる
水滴は容易に染み込むが
少し弾き出される
風が吹く
枝垂れ柳よりも軽く碧い風
少しの水の重みと粘り気が
紙を飛ばさせない
まだ ...
すべてのくじらが歌うのなら
すべての露草が雨滴を抱きしめる
単純な対応関係ばかりの夢では
エンドルフィンに支持された
懊悩が硝子体を濁すばかりだ
雲のあわいから垂れる雷は
鉛直方向に空 ...
足元の小さな一段下
花が海に濡れた
昨日、きみが
わたしのために育ててくれた花
名前をつけそびれて
それっきり咲いた
木々の陰影
夜明けに私鉄が発車する時の
孤独な音のひと ...
少年は命の秘密が知りたくて
東の岬にいる賢人を訪ねた
賢人は灯台のレンズを丁寧に磨いていた
あの… ぼくは命の秘密が知りたくて参りました
ほう 命の秘密とな…
この世のすべての現 ...
かろやかに私の肌を包み込む羽毛よ
...
幾星霜
祝福の花束を作り続けるの
枯れては編んで
編んでは枯れて
まだかなあ
まだかなあ
いつになったら孵るかなあ
わたしあなたのお母さんよ
報われなくても
救われなくても
...
レタスがいのちをもっている。
わたしなんかより。
小さく千切られた彼のほうが
みずみずしく、麗しく、愛くるしく。
レタスにフォークを突き立てる。
ドレッシングの不純さが、
少しだけここ ...
寄せ来る冬波の
滔々と
、
淀み振り落とし
迎える春に
、
洗い流された骨組みのみ輝いて
弾ける蕾
生の熱源 発火し
時間を超 ...
涙の数だけ弱くなります
傷ついた分だけ狂暴になります
そうでしょう
それが人の性分
名もなき花はない
もし名前がなかったら
名前をつけてやる
大発見だ
第四章 「メモワール」④
「なんなん? あのベット」
四歳年上の先輩の木崎さんが、病室の西側の壁へピッタリ寄せて在る空
ベットに目を向けた。敷かれる古びたスプリングマット ...
失われていった
存在たちにも
ありがとう
今があるのは
みんなのおかげ
・
生きるために
生きる
私
手を
あわせる
・
ありがとうさま
体の奥にある
魂と ...
欠けたようなよろこびが
胸におちるたび
あなたのかたちになってへこみました
愛だと言い切ればよかったね
宙にうかべたまま
少しずつすりへって
もう見えないのにここにある気持でい ...
長い通院生活も今日で終わる
とある春だった
通い慣れた道、河川工事はまだまだ続くらしい
詳しくは知らないけれど新しい駅が出来るという
パン屋、スーパー、マンションや公園、行き交う人々
駅を支 ...
別の星から
花を摘んできた
それはそれは
大変な旅路だった
いろいろなものを失った
財産や名誉
同行していた友人たち
そしてこころ
すっかり空っぽになって
一輪の花を ...
鉛筆で書いている
五行歌は
私の
生(せい)で
宝だ
・
繰出し鉛筆の
クルトガアドバンスで
書いている
五行歌が
こころの海を行く
・
クルトガアドバンスシャ ...
かりそめの
恋なんだから忘れるわ
おぼろおぼろの夜雪の中
天国の
ほうに住んでるのか君は
なんだかしばらくみてないサザンカ
はじめての
のっぺらぼうに会っ ...
時間屋という屋台が最近この街にも見られるようになった
もう少し生きたいという人や
あの時間に戻してくれというような人
未来の時を希望する人
今をもっと濃い時間にして欲しい人
二十四時間を三十 ...
黒い背中を見ている つい
手は右に折れ
こ
れ
は ~
猫の毛 ...
働いた手のひらをそっと見る
森を彷徨いうずくまる
{ルビ闇路=やみじ}の{ルビ褥=しとね}{ルビ花埋=はなうず}み
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
光りになれない。
中田満帆
自由詩
5
24/3/20 13:02
勇気
soft_m...
自由詩
5*
24/3/20 12:49
鏡像 【改訂】
リリー
散文(批評...
6*
24/3/20 12:32
かみなり
soft_m...
自由詩
5*
24/3/20 11:33
さらばテニス・ボーイ
〃
自由詩
6*
24/3/20 11:09
ミイちゃん
そらの珊瑚
自由詩
9*
24/3/20 11:09
(5構造詩リユース)アスリートは高らかに詩を歌え
足立らどみ
自由詩
5*
24/3/20 10:09
一瞬
原田たけし
短歌
4
24/3/20 9:31
次に生まれたら
〃
自由詩
3
24/3/20 9:24
神さまお願い
秋葉竹
自由詩
2
24/3/20 8:19
独り言3.20
ホカチャン
自由詩
2*
24/3/20 7:03
夏鳥
中沢人鳥
自由詩
8*
24/3/20 0:59
くじらの歌
〃
自由詩
5*
24/3/20 0:53
季節
たもつ
自由詩
2
24/3/20 0:30
命の行方
レタス
自由詩
5*
24/3/19 22:53
やわらかにも
アラガイs
自由詩
8*
24/3/19 22:40
待望
印あかり
自由詩
2
24/3/19 20:41
レタス
〃
自由詩
11*
24/3/19 17:55
迎える春に
ひだかたけし
自由詩
3*
24/3/19 17:07
さがサーガ
りゅうさん
自由詩
2*
24/3/19 14:52
鏡像 【改訂】
リリー
散文(批評...
6*
24/3/19 14:31
※五行歌 三首「みんなのおかげ」
こしごえ
自由詩
3*
24/3/19 13:57
よろこび
はるな
自由詩
6
24/3/19 13:47
紅白もくれん
そらの珊瑚
自由詩
12*
24/3/19 12:24
うつくしさ
やまうちあつ...
自由詩
3
24/3/19 10:22
※五行歌 四首「クルトガアドバンスで」
こしごえ
自由詩
5*
24/3/19 9:05
春よ恋
秋葉竹
短歌
2
24/3/19 7:48
屋台
山人
自由詩
6*
24/3/19 4:30
TEXTURA
アラガイs
自由詩
6*
24/3/19 1:26
破調
レタス
俳句
2*
24/3/19 1:03
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
137
138
加筆訂正:
やわらかにも
/
アラガイs
[24/3/20 6:02]
外は暴風雨です。少し修正しました。
やわらかにも
/
アラガイs
[24/3/20 0:26]
タイトル及び少し修正しました。
ワラジムシ
/
本田憲嵩
[24/3/19 21:42]
最後の行、若干修正。
紅白もくれん
/
そらの珊瑚
[24/3/19 12:53]
加筆修正しました
3.27sec.