音も光も波だ
わたしは糸のもつれたまま
すぐそこの手遅れに輪郭を求めた
模索する指先を虚空が握り返す
ゆっくりと破裂する木蓮のよう
去る旋律 その尾羽の煽情的なタクト
裁ちばさみはどこ ...
だめな時もある
こんな日もあるさ
それでも私は
生きていくのだ
この愛と共に
初めからやり直せたら戻したい一つ一つ一つの過去の間違い
やめていた酒をふたたび飲んでいる妻の写真が俺を見ている
恋待ち暮らす。丁寧ですら朽ち、迷子。
こいまちくらす ていねいですらくち まいご
無いならいいよ、花占い習う。名はよい、要らないな。
ないならいいよ はなうらないならう なはよいいらない ...
あたし、
ほんとは
猫なんだ。
猫の世界は悲しみが
ただの人間さまからみれば
立てない地軸で廻ってる。
そんな感じで、いいのかにゃ〜?
猫の世界は純愛が
こぼれる ...
照り返しの熾烈な光線に
プリズムを当てて
虹
と喜ぶ声を捕まえようと
駆け出すが
蜃気楼に溶ける
その先に本当は水溜りがあるのだろうが
鼓膜は破れている
湿度の高い畳の上で唱える
...
暗い朝に
経を読み
香を焚き
粥を啜り
写経する
日々の修行を守り
仏に祈る姿が美しい
自ら幽閉した世界が心地よかった
ある日の雑踏に赴き
托鉢に出かけた昼下がり
涼し ...
2024.2.23.
俺はよく知らない それもよく知らない
俺もよく知らない どれもよく知らない
時間になれば腹は減るだけだ
時間が経てば腹が減るだけだ
そうだ それはそれとしてだ ...
花よ咲け
満月の夜に
いさぎよく
花びらを降らせよ
旅ゆく人の{ルビ褥=しとね}になれ
初出 日本WEB詩人会 2024/0 ...
またお前が溌剌として空間を行き来する季節が来るよ
まだ蜜はまばゆい重みを湛えるまで熟してはいないが
やがてあらゆる明雪を終わらせる風の便りに指を開き
柔らかな触角で時が経てる悦びを弛まなく識るだ ...
無言でいられた
幼児の愉しみを
疑いなく無言でいられた間隔を
春が来るまでに思い出せたとしたら
花だけが立てる声
道ばたに膝をかかえ
前ぶれもなくはじまるあの声を
今も待っていられるのだ ...
教会に
犬が
迷いながらやってきた
乾いた骨でも
求めていたのか
空を
みあげていると
鐘の音が
空気を乾燥させる浄さで
鳴り渡るものだから
昨夜の雨に降られ ...
路上で
あなたの作った歌を
うたって
お金をもらいました
全部で二千五十円でした
よっぱらった 二十代後半くらいの
サラリーマンと
両手首に
数珠をいっぱいつけた
老婦人 ...
夏の陰の濃さが地面に染み付いて
光だけ眩しくて行方を暗ます
目の瞬きの速度が
飛蚊を同定し
影を居ないものとする
私、生きている
こうやって生活して物を食べて
掃除してみたらし団子食べて ...
此の空漠の地に
影像だけ現れては壊死し続ける、
絶えず垂直に降り注ぐ霊雨
、
人の魂に永劫の眼を刻み込みながら
濡れ見開かれる時節を待ち続けながら
ぽっ ...
冴えわたる月の光をうけて
抱かれた夜の夢をさぐる
朝日に照らされたベッドに
あなたの影はすでになく
夢はいにしえの物語となってしまった
あなたはまた何時か来ると信じても
私の胸は不 ...
踊ってテーマ名乗る。春の名前で鉄道。
おどっててえまなのる はるのなまえでてつどお
捨てられ天使はシンデレラです。
すてられてんしは しんでれらです
水が澄んだら一人きり。扉、 ...
雪の結晶が開いたり閉じたりする夜に
瞼の中のもう一つの瞼を眠らせるように
内側から鍵のかかった黒猫の中で
一体どのような犯罪が行われていたのか
雪の結晶が開いたり閉じたりする夜に
鳥籠の中に ...
生成AIに書き上げた作品を
校正してくれと投げ込んだら
客観的に修正してくれて
最後にコメントが付け加えられた
「文章の流れを保持しつつ
一部の句読点の使い方を修正し
文章をわずかに簡 ...
会話はさ
次第に競技賭博の様相を呈してて
短く
鋭く
チップはみるみる減らされた
BGMの限界は知らない
誘われるがまま去った
色どりの硝子片の街へ告げる
ころりと丸い宵の滴を置き ...
私という存在は
私の責任と努力だけで
できあがっている者ではない
私は私の意志に関係なく産み出された者だ
生まれたのは自分の責任ではないのに
生きていくのは自分の責任になるって
こんなに割 ...
背後から誰かが俺の名前を呼んだ
駅構内の雑踏
立ち止まり
振り返ると
知らない誰かが
知らない誰かと
偶然再会した様子だった
雑踏は人の河
流れを堰き止めた
知ら ...
宙の青さを
みつめていると
静かさが
しみてくる
重いいのちを
・
お空
ありがと
なんでも聞いてくれて
こころがすっとする
今日も生きているよ
・
目をつむり ...
詩は一粒の米にもならない
なのにどうして
詩の水田に稲を植えるのか
詩人という
農夫は
農婦は
言葉の水田は
個に閉じ籠もる
彼らに
収穫は与えない
詩は一 ...
第八章 「戦力外通告」
私を乗せる診察ベットのキャスターは、真夜中の廊下をキュルキュル滑
りながらレントゲン撮影室へ向かう。再び救急医療診察室へ戻って来ると、
若い当直医はデ ...
雨が降る午前5時半3月の春は名のみの不在のくらやみ
そらの色
教会に鳴るしあわせの
鐘に震えて聖域を模す
海面を
盛り上げるように白鯨が
祈りにも似た息吹を吹き出す
街角で
ちいさな悪魔がギター弾 ...
ある日、あなたの背中に
窓があるのを見つけた
開けてみると
普通に外の景色があった
眩しければ鳥になるといいよ
とあなたが言うので
わたしは鳥になって
空へと飛びたつしかなかった ...
アパートの通路を歩く
何度こうして風を切ってきたのか
頬に知る
あの街でも そして
今日 ここでも
僕は何を思って
見ているのだろう 空を
南天に座したる青き狼の星よ
我に力を与え給へ
高鳴る心と引き換えに
天を動かす力を
海を裂く力を
大地を砕く力を
愛するものを守らんとする
命の鼓動と引き換えに
我に力を与 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
瞑る春
ただのみきや
自由詩
3*
24/3/24 10:58
※五行歌「だめな時もある」
こしごえ
自由詩
3*
24/3/24 9:14
咲いて零れる
原田たけし
短歌
4
24/3/24 8:09
占い恋習う(回文)
水宮うみ
自由詩
1*
24/3/24 5:37
猫の女の瞳には。
秋葉竹
自由詩
2
24/3/24 5:20
空色
中沢人鳥
自由詩
6*
24/3/24 2:20
尼僧の恋
レタス
自由詩
4*
24/3/24 0:42
よく知らない
余韻
自由詩
2
24/3/23 23:13
五行歌 西行のオマージュ
レタス
自由詩
3*
24/3/23 22:34
ミツバチ
soft_m...
自由詩
10*
24/3/23 21:45
mugon
〃
自由詩
4*
24/3/23 21:42
ためらい
秋葉竹
自由詩
2
24/3/23 20:47
生活者
鯖詰缶太郎
自由詩
4*
24/3/23 20:42
失明
這 いずる
自由詩
5*
24/3/23 19:39
霊雨
ひだかたけし
自由詩
6
24/3/23 17:55
ヴォカリーズ
レタス
自由詩
4*
24/3/23 17:24
ダンス、春弾んだ(回文)
水宮うみ
自由詩
2*
24/3/23 15:30
Until next time
鳥星
自由詩
8*
24/3/23 15:09
生成AIロンダリング
イオン
自由詩
4*
24/3/23 12:09
in 'n out
soft_m...
自由詩
5*
24/3/23 11:49
私という存在
ホカチャン
自由詩
2*
24/3/23 8:02
3月
原田たけし
自由詩
4
24/3/23 7:29
※五行歌 六首「いのちの 幸福」
こしごえ
自由詩
7*
24/3/23 7:18
詩は一粒の米にも
原田たけし
自由詩
3
24/3/23 7:16
鏡像 【改訂】
リリー
散文(批評...
5*
24/3/23 6:50
サムイ
秋葉竹
短歌
1
24/3/23 5:46
清い人
〃
短歌
3
24/3/23 5:37
不在
たもつ
自由詩
17*
24/3/23 3:15
通路の上で
番田
自由詩
1
24/3/23 2:02
シリウス
レタス
自由詩
6*
24/3/23 0:31
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
加筆訂正:
五行歌 西行のオマージュ
/
レタス
[24/3/24 8:28]
花になれを花よ咲けに改訂しました。
あめんぼ
/
本田憲嵩
[24/3/23 21:57]
一行加筆。
3.37sec.